日産 GT-Rが170㎞/hで電柱に衝突!するも運転手は無事…GT-Rの安全性能とは?

日産 GT-R 2015

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日本が世界に誇るスポーツカー、日産 GT-Rが、なんと時速170kmで電柱に突っ込み、車は一瞬で大破。しかし、ドライバーは自力で車から脱出。これはやっぱり奇跡…ですよね?
Chapter
日産GT-Rが170km/hで電柱に激突する映像
日本車の安全基準は?
GT-Rの衝突安全性
安全対策と運動性能、コストとのバランス

日産GT-Rが170km/hで電柱に激突する映像

2015年5月、サッカー・ロシア代表のアンドレイ・エシュチェンコ選手が運転する日産 GT-Rが、制限速度を遥かに超える時速約170kmの猛スピードで電柱に激突した瞬間が、道路に設置された監視カメラに記録されていました。

助手席側のフロントから電信柱にヒットしたGT-Rは一瞬で大破…なんと、電信柱を根こそぎ倒してしまいます。電信柱が折れるとは、恐ろしいまでのエネルギーが発生したのでしょう。

しかし、よく見ればドライバーのエシュチェンコ選手は、大破した車から自力で脱出しています。そして救助の要請も断っていたとか?身体のどこかを室内にぶつけているはずですが、外傷はほぼナシだったようです。

これだけの大事故なのに、ドライバーが軽傷だったのは、車の安全性の高さももちろんあるでしょうが、ぶつけどころが良かったということになるのでしょうか。とはいえ、いくらなんでも時速170kmで電信柱にクラッシュして、ドライバーが軽傷というのは、やはり奇跡的な出来事だったと思います。

日本車の安全基準は?

今回の事故は奇跡ともいえる出来事ですが、実際、日本車の安全基準は衝突事故にどこまで耐えられるものなのでしょう?現在、日本車の前面衝突実験は以下の内容で実施されています。

・フルラップ全面衝突試験
これはいわゆる100%の正面衝突を想定した試験です。運転席と助手席にダミーを乗せた試験車を、時速55キロでコンクリー卜製の障壁(バリア)に正面衝突させます。そのときダミーの頭部、頚部、胸部、下肢部に受けた衝撃や室内の変形をもとに、乗員保護性能の度合いを5段階で評価します。

・オフセット全面衝突試験
こちらは実際に多いタイプの事故を想定した試験。運転席と後部座席にダミーを乗せた試験車を、時速64kmでアルミハニ力ムを装着したバリアに、運転席側の一部(オーバーラップ率40%)を衝突させます。そのときダミーの頭部、頚部、胸部、腹部(後部座席に限る。)下肢部に受けた衝撃や、室内の変形をもとに、乗員保護性能の度合いを5段階で評価しています。

このほか、側面衝突、後面衝突(追突を想定)などの衝突実験が行われています。

試験時に用いられる、フルラップ=時速55km、オフセット=時速64キロという速度は、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアと同一ですが、お隣の韓国ではフルラップ試験のみで時速56km、中国ではフルラップが時速50km、オフセットが時速56kmで実験が行われているということです。

GT-Rの衝突安全性

では、GT-Rに関してはどうなのでしょうか?GT-Rのカタログに記載されている安全装備は以下の通り。とてもシンプルです…。

「運転席・助手席SRSエアバッグシステム、SRSカーテンエアバッグシステム、運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステムを設定し、高いレベルの安全評価を目標に開発。さらに、最新安全技術「ポップアップエンジンフード」を採用。バンパーに内蔵されたセンサーが衝突を検知すると、作動装置がエンジンフードを瞬時に持ち上げる。エンジンフード下にある部品とエンジンフードとの間の空間を広く保つことで、歩行者の頭部がエンジンフードに衝突したときの衝撃を緩和する。」

衝突実験での速度は時速64kmですが、もちろん実際にはそれを上回る速度を想定した安全対策が施されています。「高いレベルの安全評価を目標に開発」としか書かれていないので、何kmまでなら大丈夫とは公表されていません。

安全対策と運動性能、コストとのバランス

衝突安全性もそうですが、多くの車に採用が始まっている「自動ブレーキシステム」も、想定速度が当初の30km/h→60km/h程度にまで性能がアップしています。

今回のGT-Rの事故は、奇跡的にドライバーは軽傷で済みましたが、同様の速度で衝突しても毎回必ず軽傷で済む保証はありません。

一方で、GT-Rの高い衝突安全性が実際の事故で証明されたと考える人も少なくないので、世界中から絶賛の声があがっていますね。
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