車のドアの内側に貼ってあるビニール…その重要な役割とは?

ドアの内側はこうなっている

ドア

自分でドアスピーカーの交換を行う人以外は、車のドアの内張りを剥がす事というのはあまり無いものです。もしかすると、たまたま行った整備工場で内張りの剥がされたドアを見ることがあるかもしれません。

ドアの内張りをバリバリと剥がすと、そこには少し雑なのでは?と思えるほど無造作に貼ってあるビニール。何かの気密を保とうとする穴が空いておりますが、ドアの中にビッタリと隙間なく貼ってある風でもありません。

また、トヨタ車の場合はビニールですが、他のメーカー、例えば日産などは樹脂製のシートが貼ってあったりと、メーカーによって異なります。これは何のために貼ってあるのでしょうか。

ドアの内側には水がいっぱい!

車のドアを見ていて、「ガラスとゴムの隙間をつたって、水が入ったりしないのかな?」と思った事はないでしょうか。実はドアの中には雨水などの水がたくさん入るのです。

しかし、ご安心ください。元からそういう作りなのです。ドアの一番下には水抜き穴があって、上から水が入っても、基本的には下から抜けるようになっています。土砂降りの雨の中や、高圧洗車機で水を勢いよくかけている時もかなりの水が流れ込みますが、そのためにパワーウィンドーなど中の電装系がショートする事も、まずありません。

しかし、下に抜けるとしても、内張りの裏側を伝っていくような事があれば、水が車内ににじんできてしまう可能性も…そこでビニール(樹脂シート)の出番です!

水を車内に流さないのがビニールの役目!

ドアと内張りの間に貼られる事で、内張りに水が流れないようにしているのが、ドアに貼られたビニール。トヨタでは「サービスホールカバー」、日産では「スクリーン」と呼ばれています。

語感は「サービスホールカバー」の方がわかりやすいのですが、ドアの内張りを剥がした後、ドア内部の作業のため、手を入れられる穴が「サービスホール」と呼ばれます。パワーウィンドーやスピーカーなどを修理のために部品交換する時は、中に手を入れられないといけませんので、こうしたサービスホールが存在するのですね。

もちろん、作業の時は剥がして、後で新品を貼り直します。車内から見ると、この「サービスホール」の向こう側を雨水などが流れていくので、水が車内に入ってこないようになっているのです。

もし、このビニールが無かったら?

作業が終わったらもう一度このビニールを貼り直すわけですが、もしもそれを忘れたり、適当に作業をしてきちんと貼られていない場合はどうなるでしょうか。

もちろん、その場合は雨水や洗車の水がサービスホールから車内に雨漏りします。雨の中を走った後など、ドアや窓を開けた覚えも無いのにフロアマットが濡れていたら、この「サービスホールカバー」が破れたり剥がれたりして、機能を失っていると考えましょう。

車によっては、気密性にも影響して車内にすきま風が吹き込む事もあるかもしれません。

また、このカバーは雨水の侵入を防ぐためだけの簡易的なものなので、スピーカーの音響などに配慮したものではありません。そのため、高級なスピーカーを装着し、音質を上げるため余計な震動を防ぐ「デッドニング」と呼ばれる作業の過程で、制振シートにより塞がれる事もあります。

たかがビニール、されどビニール、皆さんが車の中で快適に過ごすために、とても大事な役割を果たしている事がお分かりいただけたかと思います。DIY作業などで自分で内張りを剥がした時、このビニール(サービスホールカバー、スクリーン)も剥がす事になると思いますが、最後はちゃんと新しいものを貼りましょう!

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