ハイブリッド車や電気自動車。水没したら感電する?

感電

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先日、栃木・茨城両県の鬼怒川周辺では大規模な水害がありました。現在も復旧作業などが急がれていますが、また台風が近づいているとの話も。もうすぐ10月ですが、台風はまだまだ発生する時期。現地の方々の避難生活も長引けば長引くほど体調に影響が出ます。一日も早い復旧を願うばかりです。さて、今回は高電圧の部分も備えるハイブリッドやEV車と感電対策についてみていきます。
Chapter
感電と危険性
もちろん「水没対策」されています。
衝突しても感電しない?
2011年からは法整備もされています。

感電と危険性

感電とは、人体が何らかの理由で電気に触れ、その電気が体内を流れることによって、人体に障害を受けることです。濡れた手でコンセントを触り感電するケースから、運悪く落雷が近くであり、人体に電気が流れるケースまで様々です。理由はなんであれ、それが重度の場合は死亡に至る可能性があり、非常に危険です。通常、普通乗用車であれば12V、トラックなどでは24Vと、一般家庭のコンセントが100Vであることを考えても、自動車の使っている電力は高圧ではありません。

しかし、これがハイブリッド車やEVとなると話は別です。144V~650V(トヨタ車の場合)と、生命の危機に陥る電圧のものも存在しています。これらの装置は修理やメンテナンスを除けば触れることは無く、一般ユーザーが気にする必要はありません。とはいえ、水没時はそうはいきません。なんらかの理由により(水没やその後の衝突など)漏電した場合、人体に影響を及ぼさないとは言い切れないでしょう。

もちろん「水没対策」されています。

感電については、メーカーによりきちんと対策がされています。水没した際、車体と高電圧回路が絶縁され、高電圧の電気が流れ感電事故が発生しないよう対策がされているという事でした。その為、救助なども含め、水没した車両の近くの「水の中」に入っても、感電の心配はないとのことです。

ただし、気を付けなくてはならいのが、その後です。車内に異物が混入したり、水が入ったためショートしやすくなっているケースがあります。その場合、水没から数時間経過後に車両火災に至る可能性があるとのことです。また、むやみに電源を入れる(エンジンをかける)などした場合、車両火災につながる恐れがあるようです。という事で、水没車については、無理に移動したりしようとせずに、専門の業者に依頼して安全に処理してもらう必要があります。

衝突しても感電しない?

当然ですが、設計した通りの形ならば、感電しないでしょう。しかし、濁流にのまれて衝突した場合や、衝突したうえで水没という場合はどうでしょうか?当然、メーカーの考えている形状ではないケースも多いと考えられますがので、ここはさすがで、衝突に際しても絶縁が行われるよう、対策が施されています。

衝突安全性は、衝突したときに乗員へのダメージが少ないことも大事ですが、容易に救出ができて、その後の処置や対応をスピーディにすることも非常に重要です。そして、電気自動車やハイブリッドなどの場合、それは漏電対策をはじめとしたさまざまな対策につながっていきます。

2011年からは法整備もされています。

2011年6月。保安基準を改正の上、電気自動車やハイブリッド車における感電防止などを目的として、国際基準を新たに取り入れるなどしています。これにより、衝突時の感電防止策などが一定の基準のもとで設計されるようになりました。また、救助を行うケースに備え、高電圧のケーブル類はオレンジ色の被覆で統一するなど、様々な対策が取られています。

メーカーによる安全への対応と、保安基準により統一された仕様で運用されることの二つによって、安全性は一層高まっていると考えられます。今後、ハイブリッド車や電気自動車などは増えていくと予想されますが、その時に安全に利用できるよう、これからも安全対策が向上されるとともに、法的な対応も行われていくことでしょう。
ガソリン自動車はガソリンを積んで走っていますので、それはそれで危険が伴いますが、電気自動車もそれなりの危険があります。対策されているから大丈夫。でもありますが、どのような対策がされていて、どのように対応すればよいのか、あらかじめ確認していざというときに備えておけば、心配も一つ減りますね。
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