クルマを超えた"体験型EV" 『INSTEROID Night by Hyundai』で見た新しいモビリティの形
更新日:2025.10.27
2025年10月22日、東京・寺田倉庫 E Hall。
ステージ中央に黒いベールをまとった一台のEVが、重厚なビートとともに姿を現した。ヒョンデ(Hyundai)が「もしも?」という問いから生み出した、世界に1台のデザインコンセプトカー「INSTEROID(インスタロイド)」だ。
この日開催された「INSTEROID Night by Hyundai」は、クルマの展示会ではなく、"体験"を主役にしたイベント。音楽、光、デザイン、そして人の感性。それらが融合した空間で、ヒョンデが提示したのは「移動」ではなく、「心を動かすモビリティ」という新しいビジョンだった。
ステージ中央に黒いベールをまとった一台のEVが、重厚なビートとともに姿を現した。ヒョンデ(Hyundai)が「もしも?」という問いから生み出した、世界に1台のデザインコンセプトカー「INSTEROID(インスタロイド)」だ。
この日開催された「INSTEROID Night by Hyundai」は、クルマの展示会ではなく、"体験"を主役にしたイベント。音楽、光、デザイン、そして人の感性。それらが融合した空間で、ヒョンデが提示したのは「移動」ではなく、「心を動かすモビリティ」という新しいビジョンだった。
INSTEROIDとは一体どんな車
今回、日本では初披露となった「INSTEROID(インスタロイド)」は、ヒョンデのスモールEV「INSTER(インスター)」をベースに開発されたデザインコンセプトカーだ。
実車はベースモデルの面影を残しつつ、まるでゲームの世界から飛び出したような姿をしている。
ボディカラーは白をベースに、フロントグリルやリアホイールにアクセントとしてオレンジが配色されていた。フェンダーは左右それぞれタイヤ1個分程度と大幅に拡張され、21インチホイールと組み合わさることで極端なワイドスタンスを形成する。大型リアウィングやディフューザー、エアフラップなどが加わり、空力性能と造形美を両立させたフォルムは、まさに”未来のレーシングカー"だ。
近づいてみると、細部にも遊び心が満ちている。リアディフューザーに仕込まれたドットパネルは、ピクセルアートのように光を放ち、デジタルカルチャーとモビリティの融合を象徴。また、会場や車体の随所にはキャラクター「Boost(ブースト)」の姿が見られた。
デザイン責任者であるSimon(サイモン)氏によれば、INSTEROIDには23匹のBoostが隠されており、会場の壁面やフード・ドリンクにもBoostが潜んでいるなど、"遊び"の精神が空間全体に広がっていた。
インテリアも量産車とは一線を画しており、レーシングカーのように無駄を排した構成で、ロールバーが剛性を高め、後席は取り外されていた。ラゲッジ部には大口径スピーカーとウーファーが内蔵され、音でも楽しめる1台となっていた。ドット調のメーター表示や白・黒・オレンジの3色構成が、"ゲームの世界"感を醸し出していた。
実車はベースモデルの面影を残しつつ、まるでゲームの世界から飛び出したような姿をしている。
ボディカラーは白をベースに、フロントグリルやリアホイールにアクセントとしてオレンジが配色されていた。フェンダーは左右それぞれタイヤ1個分程度と大幅に拡張され、21インチホイールと組み合わさることで極端なワイドスタンスを形成する。大型リアウィングやディフューザー、エアフラップなどが加わり、空力性能と造形美を両立させたフォルムは、まさに”未来のレーシングカー"だ。
近づいてみると、細部にも遊び心が満ちている。リアディフューザーに仕込まれたドットパネルは、ピクセルアートのように光を放ち、デジタルカルチャーとモビリティの融合を象徴。また、会場や車体の随所にはキャラクター「Boost(ブースト)」の姿が見られた。
デザイン責任者であるSimon(サイモン)氏によれば、INSTEROIDには23匹のBoostが隠されており、会場の壁面やフード・ドリンクにもBoostが潜んでいるなど、"遊び"の精神が空間全体に広がっていた。
インテリアも量産車とは一線を画しており、レーシングカーのように無駄を排した構成で、ロールバーが剛性を高め、後席は取り外されていた。ラゲッジ部には大口径スピーカーとウーファーが内蔵され、音でも楽しめる1台となっていた。ドット調のメーター表示や白・黒・オレンジの3色構成が、"ゲームの世界"感を醸し出していた。
本国に次いで発表2カ国目を日本に選んだ本気度
ライブのような来場者の拍手と歓声が響く中、Hyundai Mobility Japanの七五三木敏幸(しめぎ としゆき)社長のトークセッションが始まった。
七五三木社長は「ぜひ日本の皆さまにINSTEROIDを見ていただきたい。Hyundaiのエンジニアの挑戦、そして魂を感じてほしい。」と熱く語ると、黒いベールで包まれていたINSTEROIDがお披露目された。
続いて、Hyundai Design Center責任者のSimon Loasby(サイモン ローズビー)氏が登壇されると英語でのスピーチにあわせて大画面に映し出されたスライドには、INSTEROIDのディテールや開発メンバーの写真が投影された。
同社が日本市場に真剣に向き合う姿勢をうかがうことができ、「クルマを単なる移動手段ではなく、見て、触れて、感じて、心を動かす存在にしたい」というメッセージを感じることができた。
七五三木社長は「ぜひ日本の皆さまにINSTEROIDを見ていただきたい。Hyundaiのエンジニアの挑戦、そして魂を感じてほしい。」と熱く語ると、黒いベールで包まれていたINSTEROIDがお披露目された。
続いて、Hyundai Design Center責任者のSimon Loasby(サイモン ローズビー)氏が登壇されると英語でのスピーチにあわせて大画面に映し出されたスライドには、INSTEROIDのディテールや開発メンバーの写真が投影された。
同社が日本市場に真剣に向き合う姿勢をうかがうことができ、「クルマを単なる移動手段ではなく、見て、触れて、感じて、心を動かす存在にしたい」というメッセージを感じることができた。
音楽がクルマを"Boost"する DJ SO-SO & DJ Ryotaのパフォーマンス
そして、会場をさらに熱くしたのは、DJ SO-SOとDJ Ryotaによるライブパフォーマンスだ。
世界的ヒューマンビートボクサー DJ SO-SOは、オリジナルミックスを披露し大いに会場を沸かせた。
DJ SO-SOのビートボックスサウンドとINSTEROIDの「インスタロイド・ユニークサウンド」が呼応し、車とドライバーの感情的なコミュニケーションという新概念を体現していた。
続いて登場したDJ Ryotaは、ベースミュージックとダンスビートを融合したプレイで、空間をさらに"Boost"させていく。
重低音と照明の同期が会場全体を震わせ、INSTEROIDの輪郭が光の中で浮かび上がる。来場者が自然に体を揺らし、音楽とモビリティが一つになったような没入感があった。
世界的ヒューマンビートボクサー DJ SO-SOは、オリジナルミックスを披露し大いに会場を沸かせた。
DJ SO-SOのビートボックスサウンドとINSTEROIDの「インスタロイド・ユニークサウンド」が呼応し、車とドライバーの感情的なコミュニケーションという新概念を体現していた。
続いて登場したDJ Ryotaは、ベースミュージックとダンスビートを融合したプレイで、空間をさらに"Boost"させていく。
重低音と照明の同期が会場全体を震わせ、INSTEROIDの輪郭が光の中で浮かび上がる。来場者が自然に体を揺らし、音楽とモビリティが一つになったような没入感があった。
Japan Mobility Showへの期待とHyundaiの次なる一歩
INSTEROIDは、10月31日より開催される「Japan Mobility Show 2025」で正式に展示される予定とのこと。
今回のイベントは、その前章として、Hyundaiが日本市場で示す新しいモビリティの方向性を体感させる試みだったようである。
EV専売ブランドとして日本市場へ再挑戦したHyundaiは、技術だけではなく感性にもアプローチしていくことで、ますます日本市場での存在感を強めていきそうだ。
今回のイベントは、その前章として、Hyundaiが日本市場で示す新しいモビリティの方向性を体感させる試みだったようである。
EV専売ブランドとして日本市場へ再挑戦したHyundaiは、技術だけではなく感性にもアプローチしていくことで、ますます日本市場での存在感を強めていきそうだ。