わずか197台生産の幻のGT-R「ケンメリ」はどんな車?

ケンメリの愛称で親しまれたスカイライン!

スカイライン C110

ケンメリの愛称で親しまれたスカイラインC110型。

一つ前のモデルであるハコスカから大きな変更が施されました。その中で最も印象的なのは丸型4灯テールランプです。(一部例外はありますが、)このテールランプはケンメリ以降、現行のR35GT-Rに至るまで採用されています。まさにスカイラインのシンボルとも言えるものです。

サーフィンラインも印象深く、折り目のついたシャープなデザインに。またボディタイプも幅広く、4ドアGTや2ドアハードトップ、さらにはワゴンやバンも存在しています。デザイン性の高さに加え、ユーザーのニーズに合わせた多様なラインナップが功を奏し、ケンメリは大ヒットを収めます。

大成功を収めたケンメリのイメージ戦略!

スカイライン C110

ケンメリを語る上で忘れてはいけないのがケンとメリーの存在です。はじめにご紹介したCMに登場する男女ですね。BUZZが歌ったCMソング「ケンとメリー〜愛と風のように〜」はオリコンランキングで19位にランクインするなど、ケンメリのイメージ戦略上大変重要な役割を担いました。

またCMで登場する”木”は「ケンとメリーの木」と名付けられ観光名所となるなど社会現象を引き起こしました。ケンメリが幅広い客層に愛されたのはケンとメリーのおかげと言っても過言ではないかもしれません。

こちらが「ケンとメリーの木」。見事な景観ですね。場所は北海道上川郡です。

わずか197台の生産。幻のGT-R。

スカイライン C110

幻のGT-Rと呼ばれるケンメリGT-R。このクルマが”幻”と言われる理由はその希少性の高さです。1972年に発表されたケンメリGT-Rはわずか4ヶ月で生産が中止、累計生産台数はわずか197台…。発売当初期待されていたレーシングバージョンも結局登場することはありませんでした。

規制強化の煽りを受け、ケンメリGT-Rは生産中止に追い込まれてしまいました。名車が規制の強化によって生産できなくなる…排ガス規制の強化が行われるたびに起こる現象ですね。この時代は規制強化の波が日本モータースポーツ界を飲み込んでいった時代でした。

ケンメリGT-Rの中古車市場は?レストアは?

[R32ベースのケンメリレプリカ]

現在ケンメリの中古車は某大手サイトで18台が確認でき、そのうち1台がGT-Rという検索結果になりました。(2015.10.20現在)

相場としては10年程前から考えると上がっており、そこそこの状態で安くとも350万位からとなっています。GT-Rの値段はその希少性も相まって1000万~となっており、以前オークションサイトでは4000万を超えた極上車もありました。

レストアはオリジナルを維持するものであれば、かなりの時間と金額はかかってくくると思います。なので、最近はレストアメニューの一つにボディはオリジナルでエンジンスワップでRBエンジンを載せ、足回り、ブレーキはシルビアS13やスカイライン系を流用し、パワーステアリング、エアコン付きというのもあります。しかしそれでも加工の大変さやボディの錆やヨレとの戦いがあり決して安価なものではないのが現状です。

そんな中、ロッキーオートという旧車専門店はR32スカイラインをベースとしたケンメリGT-Rを作製しました。

この車はR32スカイラインがベースなのでRBエンジンはもちろんのことマルチリンクサスペンションやパワーウィンドウも使用可能となり、さらにはナビやR32に使用できる社外部品が外装を除いてほぼ使用できるのが大きなメリット。RB25ノンターボ・AT・ナビ付きの快適仕様から、RB26ツインターボ・ブレンボブレーキ・車高調・ロールバーなんていうサーキット使用なんかも作成可能だそうですよ。

ただ旧車特有の”五感で乗る”という感覚は薄れてしまうのは仕方ないですね。

ハコスカとケンメリの違いは?

スカイライン C10

ケンメリについて書いてきましたがその前のモデル、ハコスカはどのような車だったのでしょうか。

形はケンメリのハッチスタイルとは異なり、箱型の角ばったボディだったこともありハコスカの愛称がついたそう。他には、プリンス自動車と日産自動車が合併し初のモデルでありCMのキャッチコピーが愛のスカイラインだったので当時はハコスカではなく愛スカとも呼ばれていたそうです。

ハコスカのスペックですが、GT-Rは4ドアと2ドアが存在しエンジンはケンメリにも載せていたS20エンジンを搭載していました。

当時グロリアが約120万だったのに対しGT-Rはなんと約150万。手の届く人はごく一部で、ハコスカ全体の販売台数約31万台に対し1945台ほどの販売でしたので、相当の高級車に位置していた事が容易に分かります。

これから維持していくには

今回ケンメリについて特集しましたがハコスカも同様、どんどん個体が減ってきています。海外輸出などもあり国内では値段が横ばいから高騰が予測され、手に入れるのは非常に困難になっています。しかしながら、ロッキーオートのように旧車オーナーを助けてくれるショップがあるのも事実です。

なのでこの時代がそういった種類の車を購入するタイミングとも言えるのではないでしょうか?重ステ・クーラーなし・キャブのセッティング。絶対的速さはないけども気持ちの良いサウンド。”男だったら乗ってみな”そんな言葉が似合いそうな車をいつかは購入したいですね。

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