ハイブリッドカーやEVにおいてのパドルシフトの必要性とは?

ハイブリッドカーの構造によってはシフトチェンジも可能

パドルシフト アウトランダーPHEV

まず、ハイブリッドカーでパドルシフトを備えているケースだが、その役割は2種類ある。

たとえばホンダのフィットハイブリッドではスポーティグレードがパドルシフトを備えている。フィットハイブリッドのパワートレインは、エンジンとモーター内蔵7速DCTを組み合わせたシステムであり、このパドルシフトはエンジン車と同様にトランスミッションの変速をマニュアル操作することが役割だ。

多段変速機を持たないフルハイブリッドであってもパドルシフトを備えているクルマがある。トヨタ カムリのスポーティグレード「WS」はその一例だ。とはいえ、トヨタのハイブリッドシステムはエンジンとモーターの出力をミックスしているので多段変速機は持っていない。

ハイブリッドシステムで疑似的に6段変速のフィーリングを作り出しているのを、エンジンブレーキや加速時などに積極的に利用するためのパドルシフトといえる。

パドルシフトのメリットとデメリットって?
なぜパドルシフト採用車種が増えてきたのか?

電動車両のパドルは回生ブレーキの強弱をコントロール

ホンダ インサイト パドルシフト

一方で、三菱 アウトランダーPHEVやホンダ インサイトなどもパドルシフトを備えている。正確には、パドルによってコントロールできるのはシフトチェンジではない。回生ブレーキの強弱を任意に切り替えるセレクターが役割だ。そのためパドルセレクター、回生レベルセレクターといった呼び名が与えられている。

回生ブレーキというのは減速エネルギーを電気に換えるというもので、ち密な制御をエネルギーの効率的な利用という一挙両得的な電動車両のアドバンテージとなる機能だ。

もちろん、純粋な電気自動車においても回生ブレーキは有効に活用したい。三菱アイミーブの回生レベルセレクターは、回生をなくす0レベルから最大に回生をとる6レベルまで6段階で回生ブレーキの強弱を任意でコントロールできるようになっている。

パドルの操作により、回生ブレーキをゼロにしてアクセルオフでも惰性で走らせる、下り坂などでは回生ブレーキを最強にしてエネルギーを回収するといった具合にドライバーの意図を反映させやすい。

バッテリーの容量によって回生の取り方は変わってくる

ただし、回生ブレーキというのはバッテリーが満充電に近づくと、エネルギーの受け皿がなくなってしまい、回生したくてもできない状態になることがある。そのため、回生ブレーキについては最強でもそれほど強くしていないメーカーもあれば、状況によって回生ブレーキの強さが変わってしまう車種もある。

基本的にバッテリーが大きなクルマであれば、それほど気にすることはないが、小さめのバッテリーを積んでいるハイブリッドカーでは回生ブレーキを強くしようとパドルで操作しても、さほど減速しないケースもある。

あくまでも回生ブレーキによる速度コントロールは副次的な機能であって、最終的な減速についてはブレーキペダルによって操作するという意識は持っておきたい。

そうはいっても、パドルシフト(パドルセレクター)によって回生ブレーキの強弱を操作するというのはドライビングの幅を広げてくれることに違いはない。電動車両にパドルシフトが付いているのには意味がある。思い通りの走りができるよう、積極的に活用したい。

この記事をシェアする

関連する記事

最新記事

     
アヘッド Car & Motorcycle Magagine ahead archives