スタートボタンを押しているのにエンジンがかからない原因は?
更新日:2024.09.09

※この記事には広告が含まれます
スマートキーが普及したことで、エンジンの始動方法が、キーシリンダーにカギを差し込んでイグニッションを回すのではなく、スタート&ストップボタンを押すという方式に変わっています。では、そのスタートボタンを押してもエンジンがかからない場合、どんな原因が考えられるのでしょうか?
文・西山昭智
文・西山昭智
この記事をざっくり言うと
- スマートキー搭載車でスタートボタンを押してもエンジンがかからない原因は多岐にわたる
- 車のセーフティ機構が働いてエンジンが始動しない場合や、ヒューズ落ちのような技術的な不具合の場合もある
- 突然エンジンが始動しなくなってもまずは落ち着いて、操作ミスの線から疑って原因を探ろう
ブレーキペダルを踏んでいない
AT車は、ブレーキペダルを踏んだ状態でなければ、スタートボタンを押しても、スターターが回らずエンジンが始動できません。
これは、エンジンをかけたときにクルマが急発進することを防ぐためのセーフティ機構で、MT車であればクラッチペダルを踏み込んでおきます。
これは、エンジンをかけたときにクルマが急発進することを防ぐためのセーフティ機構で、MT車であればクラッチペダルを踏み込んでおきます。
ATセレクターがPレンジになっていない
ATセレクターをDレンジに入れたままエンジンを切ってしまい、そのままかけようとするとセーフティ機能が作動して、エンジンがかからないようになっています。
かつてのATセレクターは、位置を確認することができたのですが、最近はATセレクターの形状や位置そのものが変わっており、なかにはメーターパネル内のインジケーターでしかセレクターの位置を確認できない車種も存在しています。
その一方で、DレンジやNレンジでエンジンを切っても、始動時には自動的にPレンジに入っている機構や、そもそもPレンジ自体がないというクルマも存在しています。
かつてのATセレクターは、位置を確認することができたのですが、最近はATセレクターの形状や位置そのものが変わっており、なかにはメーターパネル内のインジケーターでしかセレクターの位置を確認できない車種も存在しています。
その一方で、DレンジやNレンジでエンジンを切っても、始動時には自動的にPレンジに入っている機構や、そもそもPレンジ自体がないというクルマも存在しています。
ガソリンが入っていない
ガソリンの残量が極端に少ない状態で傾斜地などに停車をすると、その後エンジンがかからない場合があります。
車体の傾き方にもよりますが、ざっくり説明すれば、ガソリンタンク内のフューエルポンプがガソリンを吸い上げることができなければ、それが起こります。こういった不測の事態を避けるためには、ガソリンの残量が少ないときは、なるべく傾斜のない場所にクルマを停めましょう。
車体の傾き方にもよりますが、ざっくり説明すれば、ガソリンタンク内のフューエルポンプがガソリンを吸い上げることができなければ、それが起こります。こういった不測の事態を避けるためには、ガソリンの残量が少ないときは、なるべく傾斜のない場所にクルマを停めましょう。
カギを忘れている
スマートキーは、ポケットやカバンのなかに入れた状態でも、エンジンを始動することができます。それは、ガレージの机などにカギがあってもエンジンがかかり、出かけることができるということでもあります。その状態で出かければ、当然、出先ではイモビライザーが作動してエンジンはかかりません。
また最近では、同乗者がカギをポケットに入れたまま立ち去ってしまうというトラブルも発生しているようです。
また最近では、同乗者がカギをポケットに入れたまま立ち去ってしまうというトラブルも発生しているようです。
バッテリーがあがっている
ここまでご紹介した事例は、運転者側の操作ミスによってエンジンがかからないというものでした。しかし、エンジンがかからないという事態は、クルマ側に原因があることもあります。
クルマは、スターターボタンを押すとセルモーターが回り、エンジンが始動するのですが、セルモーターを回すためには電力が必要です。そのためバッテリーが上がっていると、エンジンはかかりません。
もちろんセルモーター自体が壊れていても、エンジンはかかりません。
クルマは、スターターボタンを押すとセルモーターが回り、エンジンが始動するのですが、セルモーターを回すためには電力が必要です。そのためバッテリーが上がっていると、エンジンはかかりません。
もちろんセルモーター自体が壊れていても、エンジンはかかりません。
オルタネーターの故障
バッテリーを充電するために必要なのが、オルタネーターという装置。ひらたく言えば発電機のことで、このオルタネーターをエンジンの動力を利用して動かすことでバッテリーが充電されていきます。
この装置がなんらかの故障を起こしていると、バッテリーへの充電が行われず、バッテリーあがりの原因になります。オルタネーターは、輸入車では比較的壊れやすい装置ともいわれています。
この装置がなんらかの故障を起こしていると、バッテリーへの充電が行われず、バッテリーあがりの原因になります。オルタネーターは、輸入車では比較的壊れやすい装置ともいわれています。
プラグの劣化
バッテリーはフル充電で、オルタネーターも壊れておらず、セルモーターも問題ないのにエンジンがかからないときは、エンジンに問題があります。そのなかで多いのがスパークプラグの劣化によるものです。
スパークプラグは、電気的に火花を発生させるパーツのこと。消耗品でありカーボン(すす)が付着すると、火花が飛ばずエンジンがかかりません。
通常はシリンダーごとに、1本づつスパークプラグが用意されており、これが劣化していると走行中に回転数が突然落ちたり、信号待ちのときにエンジンストップしてしまうことがあります。
スパークプラグは、電気的に火花を発生させるパーツのこと。消耗品でありカーボン(すす)が付着すると、火花が飛ばずエンジンがかかりません。
通常はシリンダーごとに、1本づつスパークプラグが用意されており、これが劣化していると走行中に回転数が突然落ちたり、信号待ちのときにエンジンストップしてしまうことがあります。
ヒューズが飛んでいる
運転席の奥や助手席の足もとあたりに取りつけられていることが多いヒューズボックス。なんらかの原因で、過電流が流れたときに自動的に壊れて(飛んで)自動車の電気系統を守る重要なパーツです。
イグニッションスイッチのヒューズが飛んでいると、セルモーターが回らずエンジンがかかりません。たいていの場合、ヒューズボックス内には予備のヒューズが入っているので、破損しているヒューズを取り換えるとエンジンがかかることもよくあります。その場合はヒューズの補填を忘れずに。
イグニッションスイッチのヒューズが飛んでいると、セルモーターが回らずエンジンがかかりません。たいていの場合、ヒューズボックス内には予備のヒューズが入っているので、破損しているヒューズを取り換えるとエンジンがかかることもよくあります。その場合はヒューズの補填を忘れずに。
自宅の駐車場でエンジンがかからない場合は、落ち着いてその原因を探ることができますが、出先で突然エンジンがかからなくなるとかなり慌てるもの。
エンジンの不具合によるものであれば、レッカーサービスなどを要請して対処するしかありませんが、運転手側のうっかりミスによってエンジンがかからないというケースも比較的多いです。まずは心を落ち着かせて、自分の操作ミスがないかどうかを確認しましょう。