オンナにとってクルマとは Vol.38 タッチパネル・シンドローム

オンナにとってクルマとは

Vol.38 タッチパネル・シンドローム

この女性だけでなく、今、私のまわりにいる女性たちはタッチパネルに夢中だ。軽自動車やコンパクトカーのオーディオやナビでも、スマートフォンのように操作できることがウリのひとつになっている。

ところが最先端とかプレミアムとか言われるクルマたちには、タッチパネル離れが起こっていると感じる。ダイヤルなどを指で動かしながら、その手元をいっさい見ることなく、画面を見て操作できるというインターフェースが増えてきた。

「メルセデス・ベンツ」や「アウディ」、「BMW」、「レクサス」といったプレミアムブランドに加えて、今度はマツダが新しいアクセラから導入するという。

はっきり言って、私はアレがどうも苦手だ。彼女たちも、タッチパネルの時には触って試してみるものの、ダイヤルには手を出したことがない。視線と手元が別々で、どっちにも意識がいってしまうから集中できないし、画面に出てくる選択肢にカーソルを合わせて、OKボタンを押したら次の選択肢が出てきて、またカーソルを合わせてOKを押して……と、かなりまどろっこしく感じてしまう。

以前、1週間ほどそうしたクルマと過ごした時には、あまりの苦痛にナビを使うことをあきらめ、アイフォンのアプリで代用した。やはり私も彼女たち同様、タッチパネルが好きだ。

ただ、子供はちがう。小学6年生の姪はすぐにダイヤル操作を覚え、面白いと言って乗るたびに「やらせて」と操作していたし、中学生の甥も一発でほぼ完璧に操作をこなしてみせた。

子供の頃は男女とも、こうした最新のインターフェースに興味津々で、すぐに操作をこなせる素質を持っているのかもしれない。でも、ある年齢を過ぎると男性はそのまま興味と素質を維持し、女性は拒絶するようになるか、退化してしまうのだろうか。インターフェースと女性の謎が、なにかありそうだ。

家電などにヒントがあるかもしれないが、リアルな女性たちの感覚と、クルマのAV関係インターフェース最前線との間に、これ以上の溝ができないように願うばかりである。

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text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。
ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。

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