スバル エクシーガの常識破りのモデルチェンジ|積載性・走行スペック・中古価格まとめ

スバル エクシーガ

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2008年、「それまでの常識を打ち破る」とばかりに発売されたモデルがスバル エクシーガです。

今でこそミニバンに分類されているものの、当初はスバルも「多人数乗り車」として広告を打つなど、ミニバンとは違うモデルとしてアピールしていました。確かに、ミニバンと呼ぶにはスタイリッシュすぎますし、ステーションワゴンと呼ぶにはアクティブ感が強いデザインは、「ありそうでなかった」モデル、エクシーガ。

さらに、経済性が問われる時代です。速く走れることだけが求められる時代は終わり、そのような車こそ手を出しづらくなったものです。つまり、走行性よりも経済性を求めているドライバーの方が多い中で、スバル エクシーガの経済性の高さはどれほどのものなのでしょうか。

スバル エクシーガの中古価格も合わせてみていきましょう!
Chapter
スバル エクシーガとは
驚きのモデルチェンジで復活を遂げたエクシーガ
エクシーガの走行性能
エクシーガの走りを楽しみたいなら、どちら?
スバル エクシーガの内装はデザイン性より積載性に注目!
エクシーガのカタログ燃費
スバル エクシーガの燃費は良いのか?悪いのか?
中古車エクシーガの経済性の高さ
エクシーガの7人乗りモデルだからこその経済性
結局、スバル エクシーガの経済性は良いの?悪いの?
スバル エクシーガの中古車価格
エクシーガの新車価格
中古車市場でも衰えないエクシーガは人気

スバル エクシーガとは

初代エクシーガの販売開始が2008年6月でした。すると翌年の2009年にはマイナーチェンジを敢行し、また2011年、2012年と3度のマイナーチェンジが行われました。

しかし、一方でフルモデルチェンジは一度もありませんでした。マイナーチェンジを3度繰り返した後、エクシーガは2015年3月には生産終了を迎えました。

さらに、スバル エクシーガはプラットフォーム等、部品の約50%をスバル レガシィと共有していることも特徴となっています。

また、エクシーガのもう1つの特徴として、エクシーガはとても面白い売れ方をしました。通常、新しいモデルが発表されると、ユーザーの食い付きが最も良いのは発売直後です。しかし、新型モデルの発売以降は緩やかに販売台数が減っていき、再びモデルチェンジとして復活しては再び販売台数が戻り、また鈍化し…のサイクルの繰り返しが一般的な販売台数の傾向です。

ところが、スバル エクシーガは発売開始当初はあまり売れなかったのです。リーマンショック、燃料高騰が重なり、逆風下での発売となってしまった影響で予想していた程の売り上げを記録する事は出来ませんでしたが、その後エコカー減税という追い風に加え、さらには年次改良と共にエクシーガの完成度が高まり、徐々に売れ行きが回復していきました。
また、初代エクシーガの魅力を付け加えるのならば、どのボディタイプに分類されるのか曖昧なスタイルと、エクシーガの走行スペックにありました。

スバルの水平対向4気筒エンジンから繰り出される走りは、ミニバンとは思えない走行スペックがありました。

一般的なミニバンは、どれも実用性はとても高いものの、エクステリアに関しては似たり寄ったりなデザインとなってしまっているのが現実です。しかし、エクシーガに関しては他に似たシルエットを探すも見当たらない、まさに唯一無二とも言える国産ミニバンモデルでした。

そのためか、根強いスバルファンにはもちろんですが、そうでなくても「ミニバンが欲しかったが、ボックス型のミニバンでは運転できるかどうかが不安…」という層の方々にヒットしました。

驚きのモデルチェンジで復活を遂げたエクシーガ

エクシーガのシルエットを見ると分かるのですが、ボディはミニバンと言われればミニバン、ステーションワゴンと言われればステーションワゴン、SUVと言われればSUV…といったスタイルの、それまでにはないデザインでした。

ですが、2012年の年次改良以降のエクシーガにはキャッチコピーに「ミニバン」という単語が入っています。カーマニアには「新機軸な車」という見方に映り、上々の評価を得ていたのですが、そこまで自動車に興味のない人達にとってはやはり「ミニバン」と説明した方がしっくり来たのでしょう。しかし、エクシーガは2015年3月に惜しまれながらも生産終了となってしまいました。

エクシーガの生産終了がアナウンスされた当時、決して販売台数は悪くはありませんでしたので、誰もがモデルチェンジとして復活するのだろうと思っていました。なぜなら実際に、エクシーガはそれまで1度もフルモデルチェンジがなされていなかったからです。

マイナーチェンジは頻繁に行われていましたが、遂にフルモデルチェンジがそろそろ来る合図だろうと誰もが思っていた頃、予想だにしなかった新展開が待ち構えていました。ミニバンタイプのエクシーガが販売終了した直後の2015年4月16日、「エクシーガ クロスオーバー7」と名付けられた新型エクシーガが登場。ミニバンから一転してSUVへと方向転換したのです。

エクシーガクロスオーバーの新しいボディデザインは、従来のエクシーガ以上にSUVテイストを増したデザインとなりました。

エクシーガのマイナーチェンジの後に一度もフルモデルチェンジを行うこと無く、コンセプト変更を伴うモデルチェンジ。スバル エクシーガの歴史は自動車業界の常識では考えられない程型破りのものでした。

エクシーガの走行性能

「走り」という言葉の中には様々な意味が含まれているのですが、エクシーガに乗ってみると何よりその安定性に驚くことでしょう。

水平対向エンジンから生み出される走りは、他のメーカーの車とは乗り味がまったく異なります。慣れていないと違和感を覚えるかもしれませんが、馴染んでくると水平対向エンジンの安定性が癖になります。

特に素晴らしいのは高速走行域。速く走れば当然車は振動が強くなるものですが、エクシーガに関しては高速走行域でさえどっしりと安定している走りを見せてくれます。これこそ「スバルの神髄」でしょう。

エクシーガにはエンジンが二種類用意されていました。2.5Lと2.0Lのターボモデルです。

ターボモデルに関しては、やはり加速が素晴らしい点が大きなポイント。アクセルを踏んで加速…というよりも、アクセルを踏むと車体そのものが軽くなるのではと感じるほどです。
これはターボエンジンの性能そのものはもちろん、それに加えて安定性があるからこそ味わえる乗り味です。

普通のターボエンジンの場合、ターボ走行時はエンジンもそれなりに揺れますので振動も激しくなります。ですが、エクシーガの水平対向エンジンのターボは振動を最小限に抑えてくれているので、振動も思った程ではありません。


一方の2.5Lエンジンの乗り味の方はというと、こちらも悪いものではありません。

さすがに加速性という点ではターボエンジンに軍配が上がりますが、2.5Lエンジンが良くないわけではなく、あくまでもターボエンジンが優れているのです。普通に流す分には2.5Lエンジンの方が余裕がありますので、快適な走りが楽しめます。

安定性はもちろんですが、常に余裕のある走りが可能な2.5Lエンジン。坂道とてアクセルをそこまで踏まなくともグングン登っていきます。普段あまり高速道路に乗らないドライバーはこちらでも十分でしょう。

エクシーガの走りを楽しみたいなら、どちら?

走りを楽しみたいのであれば間違いなくターボエンジンです。加速性は比べものになりません。

高速道路に乗らないのであれば2.5Lでも十分だとお話しましたが、そもそも高速道路に乗らないようなドライバーは、エクシーガを選ぶ理由が半減してしまうかもしれません。エクシーガの魅力は言うまでもなく走りです。

我が国の道路事情の現実を考えた時、エクシーガのポテンシャルを最大限に発揮出来るのは高速道路以外考えられませんので、ターボモデルで高速道路での走りを楽しんでもらいたいものです。

燃費を売りにしたモデルとは明らかに異なるエクシーガの走り。一般道ではなかなか違いを実感出来ないものですが、高速道路ではより顕著になりますので、ターボモデルでの高速走行を楽しんでこそ、エクシーガに乗る「意義」を強く感じられることでしょう。

スバル エクシーガの内装はデザイン性より積載性に注目!

エクシーガの室内寸法は、全長2,720mm×全幅1,510mm×全高1,275mm。レガシィツーリングワゴンよりも少々広くなっています。3列7人乗りのクルマとしては申し分ないサイズと言えるでしょう。

エクシーガの内装の特徴は、3つあります。

まず1つ目は、全体としてゆったりとした空間があること。2列目シートは180mmほどスライドが可能で、最後部までセットした際の1列目シートとの距離は1,000mmとゆったり座れるレベル。さらに3列目シートに人を乗せたとしてもフロント1列目と2列目が920mm、2列目トと3列目が835mm空いているので、どの座席に座っても居住性は高く、快適なドライブが実現できます。

2つ目は、細かい収納スペースが多々あることでしょう。まずは助手席ポケット。こちらは二段式になっていますので、詰めた荷物が散らかることはありません。次に、地味に嬉しいのが3列目シート用のドリンクホルダー。しっかりとシートの脇にドリンクホルダーが用意されているので、長距離ドライブでも喉の渇きを癒してくれるはずです。

荷室のフロア下にも収納スペースが隠されているので、めったに使わないもののや、いざという時に必要な荷物を積んでおくと良いでしょう。

3つ目の特徴は、エクシーガは走りが魅力とはいえ、室内空間でもやはりスバルならではのこだわりが伺えます。エクシーガのシートアレンジも「見事」の一言です。2列目シートは4:2:4。3列目シートは1:1の可倒式になるので、多彩なシートアレンジが可能になります。

3列目シートを全て倒して2列目シートは半分程倒したり、2列目シートと3列目シートを半分程倒して長い物を搭載したり。また、2列目シートと3列目シートを倒してフラットにも出来ます。つまり、すべてドライバーのアイディア次第で、人も荷物も快適に乗せられるのもエクシーガの魅力です。

エクシーガのカタログ燃費

エクシーガの燃費をカタログでチェックしてみると、11.2km/Lから13.2km/Lとなっています。

しかし、エクシーガの燃費で面白いのは、

2.0Lエンジンのモデル:11.2km/L
2.5Lエンジンのモデル:12.0-13.2km/L
アイサイト搭載モデル:13.2km/L

という数値になっている点です。

本来、エンジンの排気量が大きく、装備が多い方が燃費数値は悪くなるのが一般的ですが、エクシーガに関しては排気量が大きく、アイサイトを装備しているモデルの方が低燃費となっています。

では、なぜ排気量の少ないエンジンの方が燃費が悪いのか、この答えはシンプルです。

2.0Lエンジンモデルはターボエンジンだからです。2.5Lの方は自然吸気ですが、2.0Lはターボエンジンになりますので、燃費数値として出すと、どうしても低くなってしまいます。燃費にこだわるのであれば2.5Lの方が良いでしょう。自動車税で5,000円高いとはいえ、ターボモデルはハイオクエンジンになりますから。

また、ターボエンジンは普段は並の走りですが、ターボがかかった際の加速は申し分ありませんので、どちらの走行スペックも素晴らしいモデルです。

スバル エクシーガの燃費は良いのか?悪いのか?

エクシーガはまったく新しいジャンルとして生み出されたものの、後に「ミニバン」にカテゴライズされるようになりました。おかげで競合車があまり見つからないのですが、唯一といっても良い程、コンセプトが似ている競合車があります。それがホンダ オデッセイです。

オデッセイの中でも現行モデルではなく、2008年から2013年にかけて発売されていた4代目モデルがより近くなるでしょう。こちらのホンダ オデッセイも、ミニバンとして定義されてはいるものの、セダン、ミニバン、ステーションワゴン。それぞれの中間地点にあるようなデザインをしています。そして走行性能に注力している点はエクシーガと似ています。

カタログ燃費を見てみると、オデッセイの燃費は10.6km/Lから12.4km/L。こちらもハイオクになりますが、オデッセイよりはエクシーガのほうが燃費が良いと言えるでしょう。

しかし、エクシーガは、単純に燃費だけで考えると決して「良い」とは言えないモデルです。ガソリン車でさえ20.0km/Lに迫る車体も増えている昨今、この数字はどうしても「低い」「悪い」と判断されてしまいがちでしょう。

しかし、エクシーガは低燃費を売りにしたモデルではなく、走り、そして新しいデザインから生まれる3列シート7人乗りなど汎用性を売りにしたモデルになりますので、経済性だけで選ぶのではなく、トータルで考えるべき車種です。

燃費もとても大切な数字である事は間違いありませんが、エクシーガは走りの楽しさを教えてくれるモデル。経済性とは違った価値観にある人が選ぶべきモデルですので、燃費よりも走りを楽しみたい人こそ選ぶべきモデルです。

中古車エクシーガの経済性の高さ

スバル エクシーガは2015年3月で生産終了したので、それまでのミニバンからSUVの「エクシーガ クロスオーバー7」へとモデルチェンジしてしまいました。

つまり、今からエクシーガを購入しようと思ったら中古車市場を探すしかありません。

中古車市場を見てみると分かりますが、エクシーガの中古車は走行距離がかなり長い車体も多数あります。中には10万kmを越えている過走行車も。

さすがに10万kmを越えると価格もかなり落ち着くのですが、エンジンに定評のあるスバルだけに、それだけの走行距離でも問題なく走れてしまうのです。10万kmを越えても余裕で走る。これも一つの「経済性の高さ」なのかもしれません。

エクシーガの7人乗りモデルだからこその経済性

エクシーガは後に「ミニバン」として定義されたのですが、登場当初は新しいジャンルの車種として位置付けられていました。

3列7人乗りではあるものの、車高はそこまで高くはなく、ミニバン、SUV、ステーションワゴン、それぞれの中間に位置するような特徴的なデザインっを持っています。単純に「格好良い」と感じたカーマニアも多いと思いますが、この格好良さで7人乗れます。

走りも良くて格好良くて7人乗れる。価格帯を考えると、同価格帯であれば定員4人よりも7人のほうが単純にお得感がありますよね。

結局、スバル エクシーガの経済性は良いの?悪いの?

結論としては、経済性は「走りを追求したモデルの中では、決して悪くはない」といった所が適切でしょう。

経済性に特化したモデルではありませんが、タフネスさがありますので長い間、乗ることができますし、外観からは分からないかもしれませんが、ボディの頑丈さのおかげで費用対効果はとても高くなるでしょう。ましてや楽しい走りもついてくる点を考えると、経済性に特化した車種モデルではなく、「走りを楽しめる車にしては経済性が高い」モデルという表現になってきます。

昨今は走りよりも経済性ばかりを重視するドライバーも増えていますが、そのようなドライバーにこそ一度エクシーガを運転してもらいたいものです。

それまでとはまったく異なる操作性に、自分自身の中で、自動車に対して新しい価値観が芽生える可能性もあるかもしれません。

スバル エクシーガの中古車価格

中古車市場の全国の在庫を見ると、およそ300台前後です。走行距離の短い新古のような状態の物もあれば、10万kmを軽くオーバーしているものもあります。特筆すべきは、それだけの走行距離の物でも中古車市場で販売されている点です。

中古車市場では10万kmを越えるとどうしても値打ちが下がります。自動車がいわば「いつ壊れるか分からない状態」になりますので、どうしても安くせざるを得ないのですが、10万kmを越える車体もざらにあるのです。オーナーが大切に乗っていたのはもちろんですが、スバル車の品質の高さが現れています。

エクシーガの新車価格

エクシーガは2015年の3月で販売終了となりましたが、新車購入時の価格帯は2,484,000円から3,088,800円。

グレード展開以上に、アイサイトが装着されているモデルは車体価格が高めに設定されていましたので、中古車市場をチェックする際には新車価格帯からの比較はもちろん、アイサイト搭載グレードかどうかもチェックすべきです。

アイサイトはとても素晴らしい安全装置ですが、絶対に必須!となる機能とは考えなくてよいでしょう。安く手に入れたいのであればアイサイト非搭載モデルの中古車の方が安価に入手出来ます。

中古車市場でも衰えないエクシーガは人気

大手中古車チェーン店、「ガリバー」をチェックしてみると、在庫数よりも販売終了した中古車が目立ちます。この事実から見えてくるのは、「中古車のニーズが高い」点です。

スバル エクシーガは、最終的にはミニバンとして落ち着いたものの、登場当初は「新ジャンル」として説明されていました。デザインを見ても分かるように、SUV、ミニバン、ステーションワゴンすべての中間に位置するようなデザインです。

低燃費競争のため、どれも似たようなデザインになりがちな昨今の自動車のデザインに飽き飽きしていた人にとって、エクシーガのデザインは魅力的に映ったのでしょう。

2016年5月時点での在庫は全国でおよそ300台程度。すでにエクシーガは新車展開していないモデルです。今後は在庫が減っていく一方なのではないかと懸念する声もあれば、2015年3月までは新車販売されていましたので、今後もある程度は出てくるだろうとの見方も強いです。

エクシーガは人気モデルなだけに中古車市場に良い物が出るとすぐに売約済みになってしまう可能性が高いので、エクシーガの中古車を狙うのであれば、こまめにチェックしておいた方が良いでしょう。
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