SUVの世界最高峰!ベントレー・ベンテイガの走りは!

ベントレー・ベンテイガ

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2000年代以降、世界的なSUVブームがはじまり、ポルシェ・カイエンやBMW・X5など、これまでには考えられなかった高級SUVというカテゴリのクルマも登場しました。そして、2016年6月、高級SUVのさらに上をいく超高級SUVとして、ベントレーからベンテイガが発表されました。

2018/6/15
Chapter
ベントレー・ベンテイガ
ベンテイガの価格
ベンテイガの走り
ベンテイガを楽しめるか?

ベントレー・ベンテイガ

自動車の世界では、いわゆる高級車を扱うブランドの中を、プレミアムブランドとラグジュアリーブランドという2つのブランドにわけることがあります。前者はメルセデス・ベンツやBMW、アウディ、ジャガーなどが含まれ、後者にはロールスロイスや、そしてベントレーが含まれます。これは単純に価格の問題だけではなく、そのブランドが理想とする顧客像や歴史によって色付けられるものです。

プレミアムブランドによるSUVはすでにスタンダードになりつつありますが、ラグジュアリーブランドでのSUVは事実上ベンテイガが初めてであり、そうした意味で非常に衝撃的でした。

ベンテイガの価格

2019年モデルの価格は、2786万円〜となっていますが、実際にはオプションで300万円ほどは上乗せされるので、3000万円オーバーのモデルと言ってよいでしょう。

3000万円を超えるクルマはそもそも多くないですが、その中でもSUVに限って言えば、先日発表されたロールスロイス・カリナンが数少ない競合モデルであり、その他に強いてあげるならば、メルセデスAMG・Gクラスやランドローバー・レンジローバー、ポルシェ・カイエンの最上級モデルとなるでしょうか。また、2018年にはV8エンジンを搭載したモデルも発売されており、そちらは1994万6000円からとなっています。

さて、ほとんどの人に縁がないと思われる超高級SUVのベンテイガですが、ここではあえてレビューをしてみようと思います。自動車メディアを見ると、いくつかの試乗レポートを発見することができますが、その多くは「ものすごい」や「圧倒的」、「別世界」などの賛辞が並びます。

そもそもレビューをする編集者だったりジャーナリストだったりが、多くの場合ラグジュアリーブランドが対象とする顧客層からはかけ離れているため、顧客目線で評価できないことが原因ではないかと思います。

また、こうしたモデルの購入を検討する人はお金持ちだから「現金で買うのが普通」とか「燃費や維持費は気にしないし、気にする人はオーナーに向いていない」などといった都市伝説も耳にします。しかし、実際にこうしたモデルの購入を検討する層のほとんどは、もちろん多くの人から見れば「お金持ち」と言えるでしょうが、単にラグジュアリーブランドの購入を検討できる境遇にあるという以外は、多くの場合いわゆる大衆ブランドを購入する層と変わらないのではないでしょうか。

ということで、私自身ラグジュアリーブランドの顧客層であるかどうかはわかりませんが、今回の試乗ではできるだけ実際の顧客視点に立ってレビューしてみたいと思います。

ベンテイガの走り

今回の試乗では、都市部から高速道路を抜けてワインディングと、異なるシチュエーションでたっぷりと走ることができました。ベンテイガのW12気筒モデルは最高速301km/hとされており、市販SUVとしては史上初の300km/hオーバーを達成しています。

もちろん、実際にそれだけのスピードを出す機会はまずありませんが、「史上初」というキーワードはとても心が踊るものです。ベントレーもそうした狙いがあるのでしょう。レースに端を発するベントレーとしてはなんとしても最高速は史上初の300km/hオーバーである必要があったものと思われます。

W12気筒エンジンのスムーズかつ重厚な走り出しの完成度の高さは秀逸と言ってよいでしょう。同じく12気筒エンジンを搭載したメルセデスベンツのG65 AMGにも試乗したことがあり、エンジン自体の特性は優劣がつけがたいところですが、既存のボディにV12気筒エンジンを押し込んだG65 AMGと異なり、新設計されたベンテイガのボディとのマッチングが功を奏していると思われます。

同じエンジンを搭載しているコンチネンタルGTに比べ、SUVというボディスタイルの性質上、一定の重さは残りますが、パワー不足を感じることはあらゆるシーンでありません。

ただし、W12気筒エンジンという巨大なエンジンを搭載しているデメリットもあります。ひとつは、その重量による回頭性の悪さです。元々の大柄なボディに加えて、かなりのフロントヘビーですから、日常での右左折や駐車場での取り回しなどはそれなりにストレスを感じます。また、ワインディングなどでも軽快さに欠けるために心地よいドライビングフィールという感じではありません。

そしてもう1つは、市街地走行で5-6km/リットル程度という燃費の悪さです。「このクラスにしては悪くない」という表現も見られますが、そもそも現代のクルマでこの燃費の悪さは問題です。ガソリン代もさることながら、ガソリンスタンドへ行く回数が増えるのは、経営者など忙しいオーナーにとってはマイナスですし、また、今の時代に環境への配慮があまりになさすぎるというのも、体外的な体裁を重視するエグゼクティブにとってはよいことではありません。

ベンテイガを楽しめるか?

重厚な走りはもちろん、内外装のスタイルなど、ベンテイガの魅力は多くあります。一方で、実用車としての側面も忘れてはなりません。価格がどうこうというよりも、走りが購入のポイントになるでしょう。

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