ゴルフ脳を鍛える〜揺るぎなく、欲を押さえ、自ら律する脳〜

ゴルフ

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ゴルフというスポーツは中高年が若手に勝つ可能性のある唯一のスポーツですね。これはゴルフのスコアは体力、柔軟性、技術以外の要素に大きく影響されるという証明に他なりません。プロでもOBやダボを出すのですから、ゴルフは厄介で面白いスポーツです。この要素を”ゴルフ脳”と呼び考察してみました。

文・KMA 木村博

Chapter
ゴルフ脳って何?
ゴルフ脳は鍛えられるか
最後に

ゴルフ脳って何?

中高年の一握りのシングルにだけ宿るゴルフ脳。でも時々意地悪をしてシングルからも離れていく脳。冷静な大人の信念とでも言えばいいのでしょうか。揺るぎなく、欲を押さえ、自らを律する脳です。これらはすべて”自分を信じ切ること”から生み出されています。

理解していてもできないこと、できていたのにできなくなったこと、沢山ありますね。これはみんなゴルフ脳が弱いためです。

例えば、
・腕の力で振るのではなく、腰の横回転で振る
・早く振るのではなく、ゆっくり振る
・スイング中は無心で振る
・フルスイングではなく自身がコントロールできる強さで振る
・トラブル時では一番の安全策でいく

これらができない、できたとしても維持できない。勉強した自分、練習した自分、今の自分を信じ切れていないからです。信じきれない自分に負けて、本能で動いて失敗をしてしまう。ゴルフ脳が未成熟な人はこれの繰り返しです。

ゴルフ脳は鍛えられるか

プロゴルファーでもこのゴルフ脳が崩壊して不振に陥っていることがある訳ですから、簡単に答えは出ないと言えます。「理論、練習、経験がゴルフ脳を鍛えてくれる」、その通りですが、これを言っては身も蓋もありません。

そこで企業経営のマネジメント原則を使用して仮説を作ってみました。

伝統的マネジメントは”悪いこと”に焦点を当て、チェックすることを求めてきました。ゴルフではハンデの概念がありますね。ゴルフはミスのスポーツですから、ハンデの数は自分のできないことの数と言うことができます。まさに伝統的マネジメントです。

一方、最新のマネジメントでは”良いこと”に焦点を当て、モチベーションを高めようとしています。
そこで、発想を変えて自分のゴルフの良いところに焦点を当て、自分を信じる工夫をしてみてはどうでしょうか。

“揺るぎない脳“という観点では、”引きずらない・考えない・環境に左右されない”と3つの視点を用意し、うまくできたことを思い出してみます。

視点 できたこと
引きずらない 池ポチャした後でもリカバリーできた
考えない ティーショットの時、アドレスしたらすぐ振れた
環境に左右されない 前の人がナイスショット、自分もナイスショット

“欲を押さえた脳“という観点では、”我慢できる・見栄を張らない・緊張しない”という視点でうまくできたことを思い出します。

視点 できたこと
我慢できる ライが悪いためFWをハーフショットした
見栄を張らない シャフトをSからRに変えた
緊張しない 朝一のティーショット、皆に見られてもナイスショット

“自ら律する脳“という観点では、”自分に厳しい・本能に負けない・立ち止まれる”という視点で棚卸しです。

視点 できたこと
自分に厳しい 悪いライでもボールに触らない
本能に負けない ドラコンホールで腕を使わず腰回転で打てた
立ち止まれる OB直後でもゆったりとしたショットができた

このようにして9つの視点毎にうまくできたことから良い経験を再認識し、自分が自信を持ってもよいことを明確にします。自信を持ってもよいと思った視点が決まったら、それができた理由、誉められた理由を考えてみます。

信じるべき自分、自分で誉めるべき自分に気が付くかもしれません。そして、コースで積極的に自分を信じてみようと思います。この繰り返しがゴルフ脳を鍛えてくれるはずです。

最後に

ゴルフはスポーツですが、動と静の両方のイメージがあり、古武道を思い出します。最終的には心のスポーツのようです。松山英樹プロが言っていました。「4日目に乱れるスイングをしているようではプロでない」と。奥が深いです。

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文・KMA 木村博
ゴルフ大好き経営コンサルタント。経営技術をゴルフ、ストレッチ、マネジメントに応用して独自理論を構築。アマの視点でゴルフを読み解く。

(提供元:golfee
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