なぜパトランプはブーメラン型なのか?そもそもパトランプは正式名称じゃない?

パトカー ブーメラン型パトランプ

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パトカーのルーフに載っているパトランプ。じつは用途に応じて、いくつかの種類があります。ルパン三世で銭形のとっつぁんが乗っている埼玉県警のパトカーと言えばシンプルな丸いパトランプ。これがいつしか棒型のパトランプになり、現在はブーメラン型と呼ばれるパトランプが主流です。さて、このブーメラン型になった背景には、どんな理由があったのでしょうか?
Chapter
ブーメラン型パトランプを採用する理由
パトカーの種類によるパトランプの違い
なぜパトランプと呼ばれているのか

ブーメラン型パトランプを採用する理由

ブーメラン型のパトランプが採用になったのは1996年のこと。採用理由は、全方向から視認できるようにするためです。

単純な丸形や棒型のパトランプの場合、見る角度や気象条件によって、それがパトランプであると認識できないことがあったため、ブーメラン型が採用されるようになりました。

全方向どこから見ても赤色灯の点滅を確認でき、緊急車両が走行していると認識してもらいやすいという利点から、ブーメラン型のパトランプが主流となりました。

現在配備されている自ら隊や交機隊などのほとんどパトカーが、ブーメラン型のパトランプを装備しています。ちなみに、正しい商品名は「V字型 散光式警光灯」、通称エアロブーメランと呼ばれています。

パトカーの種類によるパトランプの違い

パトカーに装備されているブーメラン型のパトライトをよく見ると、2種類のタイプがあることに気づくと思います。ひとつは、各都道府県内全域のパトロールを行う自動車警ら隊のパトカーに採用されている昇降機付き散光式警光灯。

これは、文字通り昇降機が付いたパトランプです。高い位置に上げることで、周囲からより見やすくすることで、見通しの悪いところや、事故が起きた時など、後続を含む周辺車両から認識しやすくし、二次被害を減らすことがおもな目的となっています。

また、通常時でもかさ上げされているので、通常の警ら時にパトカーとして認識されやすくなるというメリットがあります。存在を明らかにすることによって、犯罪や交通違反の抑止をすることも必要な自動車警ら隊のパトカーに適した装備と言えますね。
一方、交通機動隊のパトカーに装備されるパトランプには、昇降機が付きません。

交通機動隊は、幹線道路や高速道路における、交通違反の抑止や、事故への対応、また悪天候時などにおける道路の規制などの業務がメインです。

また、その名の通り機動力が重要。昇降機は便利な装備ですが、当然ながら重量が増してしまいます。そういった事情から、機動性重視の交通機動隊では、昇降機は付けないのが一般的です。

なお、スピード計測のための機械が付いているのも、交通機動隊です。

では、このランプ、なぜパトランプと呼ばれているのでしょうか?

なぜパトランプと呼ばれているのか

覆面パトカーは、パトカーであることを隠し、潜入捜査をすることが目的ですので、大きく目立つパトランプは取り付けられません。そのため、昔ながらの1灯タイプを装備しています。

この覆面パトカーにも種類があり、自動的にルーフの外にパトランプが出るタイプは交通機動隊が使っています。基本装備は、交通機動隊のパトカーと同じで、警察車両の配色になっていないだけです。

一方、TVドラマなどでも目にするパトランプが取り外し可能な車両は、機動捜査隊および刑事が使います。これは、無線機を除けば一般車両と何ら変わりません。

また、覆面パトカーにはSPの車両などもありますが、これも同じくハンディタイプがほとんどです。ただし、SP車両の場合、フロントグリル内に前面警光灯が仕込んである車両もあります。

パトカーと言ってもその種類はたくさんあります。街で見かけたら、いろいろな違いを見つけるのも面白いかもしれません。

ちなみに、新型の救急車ではLEDタイプの警光灯も増えています。省電力で軽量なパトライトが主流になる日はそう遠くないかもしれません。

さて、このパトランプは、"パトライト"とも呼ばれますが、じつはパトライトは大阪にある会社の名称なのです。株式会社パトライトは、警察、消防、救急などをはじめとした、緊急車両のパトランプを製造しています。つまり、パトランプとは、会社名からとった名称のようですね。

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