市販車初の自動運転レベル3搭載!新型アウディA8はどんな車に?

「東京モーターショー2017】アウディ A8

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2017年7月に発表された新型アウディA8が、10月5日より欧州で販売が開始となりました。日本導入は2018年の予定です。あらためて、新型アウディA8と世界初搭載の自動運転レベル3の概要を紹介します。
Chapter
世界初自動運転レベル3!新型アウディA8とは?
新型アウディA8のライバル車種は?
新型アウディA8搭載「AIトラフィックジャムパイロット」とは?

世界初自動運転レベル3!新型アウディA8とは?

アウディA8は、アウディ社が製造する最高級セダンです。初代モデルは、それまでのフラッグシップモデル、アウディV8の後継車として1994年に誕生。2017年7月にバルセロナで開催されたアウディサミットで発表された新型A8が4代目となります。

自動運転レベル3が搭載される4代目は、ノーマルボディのA8とロングボディのA8 Lの2タイプが設定されます。

価格は、欧州仕様のベースモデルの場合、A8が9万600ユーロ(約1,200万円)、A8 Lが9万4,100ユーロ(約1,247万円)。日本仕様も同等の価格になると思われます。
※1ユーロ132円で計算

新型アウディA8のパワートレーン

新型A8に搭載されるエンジンは、ガソリンの3.0L V6 TFSI、4.0L V8 TFSI、6.0L W12と、ディーゼルの3.0L V6 TDI、4.0L V8 TDIの5種類で、全エンジンともマイルドハイブリッドのMHEVと組み合わされます。

MHEVは低燃費化をもたらし、MHEV非搭載車と比較して100km走行に必要な燃料を0.7L減少させます。日本流に言えば、仮に20km/Lの燃費なら23.2km/Lになる計算です。

日本へは、3.0L V6、4.0L V8、6.0L W12の順に導入予定。また遅れて導入予定のA8 Lには、3.0L V6 TFSIと、PHEVのe-tronがラインナップされます。

新型アウディA8の足回り

新型A8の駆動方式は、全車ともフルタイム4WDのquattro(クワトロ)です。

サスペンションにはアウディ AIアクティブサスペンションが採用され、ドライバーの設定や運転状況により各ホイールの上下運動を制御。路面の凸凹や突き上げを効果的にいなし、高級車らしいフラットな乗り心地を実現します。

また、側面からの衝突に対しては、全方位センサーのプレセンス360と統合し、衝突側を瞬時に80mm上げて乗員保護にも使用されます。

4輪操舵のダイナミックオールホイールステアリングを装備し、リアタイヤを低速では同位相、高速では逆位相に制御。低速での小回り性と高速での安定性をA8にもたらします。

新型アウディA8のライバル車種は?

新型A8の価格や車格を勘案すると、日本でのライバルはレクサスLS500/500h、メルセデスSクラス、BMW7シリーズとなります。

ただし1,200万円の価格帯では、Sクラスと7シリーズではFRモデルのみとなり、レクサスLS500/500hでは自動運転技術がレベル2です。4WDと自動運転レベル3で、新型A8は独特の存在感を放ちます。

さて、そんな新型A8ですが、最大のトピックは、世界で初めて量産車に採用された自動運転レベル3に該当する運転支援装置「AIトラフィックジャムパイロット」でしょう。どのようなシステムなのでしょうか?

新型アウディA8搭載「AIトラフィックジャムパイロット」とは?

新型A8に世界で初めて量産車に採用されたのが、自動運転レベル3に該当する運転支援装置、AIトラフィックジャムパイロットです。

AIトラフィックジャムパイロットは、加速・操舵・制動をシステムの判断で行います。この際、運転者はハンドルから手を離しても作動し、仕向地の法律次第で車両に運転を委ねることができます。ただしシステムが要請する場合には、警告音により運転者に運転を代わるよう促されます。

また、すべての公道で自動運転とはいかず、条件付きです。その条件は、”中央分離帯を備えた高速道路”で、”60km/h以下の速度で走行しているとき”に限られます。作動は、ドライバーがセンターコンソールにあるAIボタンを押すだけ。アウディ社がドイツ企業なだけに、アウトバーンの渋滞を念頭に置いたシステムのように思えますね。

自動運転のレベルとは?

自動運転には運転主体とシステムの程度により、レベルが設けられています。国土交通省によると、その区分は以下のとおりです。

●自動運転レベル1
運転主体が運転者で、加速・操舵・制動のいずれかの操作をシステムが行う状態。具体的には自動ブレーキ、先行車追従走行機能、車線維持システムなどです。

●自動運転レベル2
運転主体が運転者で、レベル1のシステムを2点組み合せて制御します。具体的には、車線を維持しながら、先行車を追従して走行する場合です。日産 セレナに搭載されるプロパイロットがレベル2に該当します。また、システムを更に高度化し、車線を維持しながら先行車の速度が落ちたら追い抜くなどの機能もレベル2になります。レベル2までは、運転者がハンドルに最低限、触れている必要があります。

●自動運転レベル3
運転主体がシステムで、加速・操舵・制動をすべてシステムが行います。運転者はシステムが要請したときのみ対応します。新型A8はシステム作動条件下では、このレベル3に該当します。

●自動運転レベル4
運転主体はシステムで、システムからの要請時に運転者の対応は不要です。限定条件付きとされていますが、その条件は明らかになっていません。

●自動運転レベル5
レベル4の限定条件を取り去った状態がレベル5です。国土交通省では、レベル3、4、5への取り組みを率先して行っているとのことで、段階的にレベル5実現に向けて実験、検証を行なっています。またアウディ社もレベル3解禁に向けて、各国政府に働き掛けているとのこと。


2018年、新型A8の日本上陸とともに、レベル3の解禁も期待できますね。

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