復活が噂されるシルビア、そもそもなぜ販売中止になったの?

日産 シルビア S15

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日産が東京モーターショー2017に出品すると噂のe-POWERスポーツカーですが、情報が錯綜しているようです。2ドアとも4ドアとも言われ、2ドアはかつての人気車「シルビア」を名乗るとも聞こえてきます。ところで、どうしてシルビアは2002年に生産中止となったのでしょうか。
Chapter
日産が出品すると噂のe-POWERスポーツカーとは?
日産 シルビア生産終了の理由
シルビアは本当に復活するのか?

日産が出品すると噂のe-POWERスポーツカーとは?

日産 ノートの販売が絶好調です。その理由は、1.2L直4エンジンを発電機として利用し、駆動はモーターのみで行うe-POWERの存在です。

このユニットの特徴は、モーターが小型化できるため搭載位置に柔軟性があり、車体だけでなく、ホイール内にも設置できること。

ノートではモーターを前輪軸付近に設置し、前輪駆動としています。もしモーターを後輪軸に設置すれば後輪駆動車、前後輪軸や全ホイール内に設置すればAWDを構築できます。

噂されるe-POWERスポーツカーは、モーターを後輪軸に設置したFR車とされています。そのため、2ドア+FR=シルビア復活!と噂されているのです。

日産 シルビア生産終了の理由

目下のところ、日産 シルビアの最終型は7代目のS15型です。生産終了は、2002年8月。理由はクーペボディの販売不振と、平成12年度排ガス規制にあります。

2002年当時、乗用車販売の主流はコンパクトカー、セダン、ミニバン、ステーションワゴンなど、クーペよりも空間効率に優れる車種が主流になりつつある時代です。特に3列シートのミニバンが頭角を表しつつあり、当時の販売台数トップ30にはノア、エスティマ、ヴォクシー、ステップワゴン、セレナ、アルファード、オデッセイ、MPV、エルグランドと9台がランクイン。

スポーツカーで唯一ランクインしているのはランサーですが、ボディ形状はセダンです。当時、クーペ人気はすっかり影を潜めていました。実際、S15型シルビアは3年7カ月のモデルライフで、総生産台数は約3万台。1カ月あたり、約700台の販売台数です。

S15型シルビアは右ハンドル仕様のみで、事実上の国内専用車。グローバル販売を前提とした車種ではありません。S13、14型で車台を共有した兄弟車180SXは、北米で240SXとして人気でしたが、S15型では設定されていません。

日本国内のクーペ市場が縮小しているものの、世界市場で販売されなかったS15型シルビアは、採算性が悪化。コストを掛けようにも、当時の日産はZとGT-Rの復活がスポーツカー戦略の中心でした。シルビアに排ガス規制を乗り切るためのマイナーチェンジは行われず、モデル廃止になりました。

シルビアは本当に復活するのか?

S15型シルビアが廃止された原因を克服できるのなら、復活はあり得ます。

縮小した国内クーペ市場はふたたび盛り上がりつつあり、車種も豊富に揃ってきています。また現在の日産は、グローバル販売を前提に自動車を開発しています。いまなら全世界の日産で、新型シルビアを販売することも可能です。

もしe-POWERスポーツカーが新型シルビアを名乗り市販されるなら、すでに開発済みのシステムであるため、余計な開発費はかかりません。また車台からネジにいたるまで、自動車生産に使用される部品は、ルノー社と共通化しており、こちらも低コストで調達できます。

商売として成り立つ要素は、揃ったようです。日産 シルビアの復活、本当にあり得そうです。

東京モーターショーでどんなサプライズが待っているのか、楽しみですね。

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