今後、マイカーで観光地に入ったら課金になる!?

渋滞

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休日のドライブは、クルマ好きの私達にとって楽しみのひとつです。

都内近郊であれば、鎌倉や湘南がアクセスも比較的良いことから、日帰り行楽の人気スポットとなっています。

しかし数年後、こうした観光地にクルマで行くと、「課金」されるようになるかもしれません…。

※ 2017年9月時点
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観光地に「課金制度」が導入される!?
エリアプライシングが導入される観光地は…
エリアプライシングの取り組みは加速する可能性も…

観光地に「課金制度」が導入される!?

休日に愛車で観光地に訪れる人は、少なくありません。ところが渋滞によって、普段なら10分程度の道のりが、30分、1時間と掛かり、多大なストレスを受けることがありすよね。この渋滞は観光にとって大きなマイナスです。また、それ以上に地域で生活する方々にとっても深刻な問題となっています。

そこで国土交通省が考えた案が、エリアプライシングと称するマイカー観光に課金する制度の導入です。国土交通省はこの点に関し、9月7日にこのような発表を行っています。

“観光先進国の実現に向け魅力ある観光地を創造するため、ICT・AI等の革新的な技術を活用し、警察や観光部局とも連携しながら、エリアプライシングを含む交通需要制御などのエリア観光渋滞対策の実験・実装を図る「観光交通イノベーション地域」を選定しました。”

恐らく交通量統計などのビッグデータをもとに、課金制度を含めた渋滞抑制につながる施策を行うのだと思われます。

エリアプライシングが導入される観光地は…

また、実証実験の地域も決定しています。

ひとつは「ICTによる人や車の動向把握等の実証実験に着手するエリア観光渋滞対策の実験実施地域」で、これは神奈川県鎌倉市と京都府京都市で行います。

もうひとつは「今後の取組方針や実験計画等の更なる具体化に向けて検討を行う地域」で、長野県北佐久郡軽井沢町と兵庫県神戸市です。

まず実証実験が実施されるのは、日本の古都、鎌倉市と京都市。いずれも史跡が多く、世界中から多くの観光客が訪れる名所です。しかし、実際に鎌倉にクルマで行った方ならわかると思いますが、交通量はもちろんのこと、踏切や狭い道路が多いこともあいまって週末は渋滞が続きます。

鎌倉であれ京都であれ、観光地とはいえ、生活する住民も多い地域。生活インフラである道路が渋滞で滞ってしまえば、緊急車両はもちろん公共交通や物流など、そこで暮らす人々の生活に大きな支障が出てしまうのは問題であるといえます。

加えていえば、観光車両による大気汚染というのも、その地域にとってはさまざまなかたちで負担となります。このような点を考えると、観光地のマイカーを規制する話は、今後避けられない流れなのかもしれませんね。

エリアプライシングの取り組みは加速する可能性も…

今回の実証実験で、ある一定の効果があれば、エリアプライシング制度を導入する地域が増える可能性は充分に考えられます。

実際に課金(1,000円ほどといわれています)となると、辛いところですが、他方で渋滞が緩和されて時間を有効に使えるようになるという考え方もできます。まずは、今回の結果が気になるところですね。

国交省は今回の決定ー実証実験を経て、平成30年度(2018年)には新たな技術の検証を行った後に実装=実施。さらに他観光地への展開というスキームを描いているようですが、エリアプライシングによる収入が、どのような流れで、どういった事業に活用されていくのか、という点もきっちり示していただかないと我々ユーザーは納得できません。

いずれにせよ、観光地、住民、観光客、そしてドライバー、それぞれがWIN-WINとなる取り組みになることを期待するところです。

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