高齢者や妊婦はダメ!? 車椅子専用駐車場のルール

車椅子マーク 駐車場

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商業施設やパーキングエリアなどの駐車場で見かける車椅子マークの付いた駐車スペース。多くは、施設の入口近くに設けられ、1台分の駐車スペースが広く取られています。この駐車スペースは、車椅子を使う方専用なのでしょうか?

Chapter
車椅子マークや妊婦(高齢者)のルールについて①|意外と知られていない車椅子マークの意味
車椅子マークや妊婦(高齢者)のルールについて②|高齢者や妊娠中の方は使用して良いのか?
車椅子マークや妊婦(高齢者)のルールについて③|進みつつある「パーキングパーミット」の取り組み

車椅子マークや妊婦(高齢者)のルールについて①|意外と知られていない車椅子マークの意味

駐車場でクルマを停めようとしたら、車椅子マークが付いた場所しか空いておらず、「まいったな…」という経験があろうと思います。

このマークは「障害者のための国際シンボルマーク」とよばれるもので、世界共通のピクトグラムであり、身体に障害のある方が利用できるスペースです。

車椅子のシンボルだけに、車椅子の方優先…と思いがちですが、内閣府のHPで確認すると、正しくは「障がい者等用駐車スペース」という名称で、すべての障害者を対象としたもの。特に車椅子を利用する障害者を限定し、使用されるものではないとされています。

では、足腰の弱った高齢者の方や、妊娠中の方などの使用は問題ないのでしょうか?

車椅子マークや妊婦(高齢者)のルールについて②|高齢者や妊娠中の方は使用して良いのか?

先の国際シンボルマークは、”すべての障害者を対象”という意味合いとなります。となると、文面のみで判断するならば、元気な高齢者、妊娠中の方は障害者ではありませんから、その対象には含まれないことになります。

他方で、こうしたスペースの運用に関しては、駐車場の管理者の判断によるところとなり、ケースバイケースといえるのが実情。もちろん道義上の判断でいえば、妊婦や高齢の方でも使えると良いのですが…。

しかし明確な線引きがないため、妊娠中の方が心無い言葉をかけられたり…といったケースもあるようで、こうした状況を改善しようという動きが現在進んでいます。

車椅子マークや妊婦(高齢者)のルールについて③|進みつつある「パーキングパーミット」の取り組み

パーキングパーミットとは、公共の障がい者等用駐車スペースの利用を希望する車両に利用許可証を発行する制度で、佐賀県で2006年に導入されたのを皮切りに、現在は30府県2市にまで広がっています。

これはお住まいの自治体で申請をし、認可されれば利用証が発行され、これを車内ルームミラーなどに引っ掛けておくというもの。この制度が導入された背景には、本来必要とする方が使用できない(健常者が停めてしまう)という状況が慢性的に続いたため、その打開策という事情があったそうです。

障がいのある方はもちろん、妊婦や高齢、持病を持っている方など対象が広がった結果、多くの方が安心して使えるという反面、障がい者以外の利用も促進する取り組みゆえに、優先スペースが足りなくなり(満車状態)、本来必要としている利用者が使えなくなってしまうというジレンマもあるようです。

本当に必要な方が使えない、なんてことになるのが一番問題。利用者は、自身の体調などを勘案して利用を考える必要があるかもしれませんね。

周知のように、2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。世界中から日本に多くの方が訪れる機会であり、また欧米の充実した福祉制度をよく知る方々が日本の施設を利用する、そんな状況にもなるといえます。

いわばオリンピックでは、世界中から日本のインフラ、福祉制度も注視されるというわけなのです。

より成熟した交通社会の実現のために、私たちも細かい心配りをしたいところですね。
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