ついにオートライトが義務化へ!なぜ義務化するのか?

ヘッドライト シビック タイプR

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新型の乗用車は2020年4月、継続生産中は2021年10月から、ロービームの自動点灯=オートライト機能が義務化されます。オートライト機能は、2017年現在、販売されている車両にも装備されている機能ですが、なぜ法令で義務化しなければならないのでしょうか?
Chapter
ロービームの自動点滅に関する保安基準改正
オートライトの作動要件
オートライト義務化の背景
導入時期と対象車は?
オートライトは調節可能?

ロービームの自動点滅に関する保安基準改正

平成28年10月7日付けで、道路運送車両の保安基準が改正されました。

それによりHV、EVに歩行者に対する車両接近通報装置装備を義務付ける他、周囲の明るさが1,000ルクス未満の場合、すれ違い用前照灯(ロービーム)の2秒以内の自動点灯が義務付けとなりました。

1,000ルクスって、どのくらいの明るさ?

2017年現在、市販されているオートライトは、点灯する明るさに明確な基準はありません。つまり、メーカーの考え方次第であったため、今回1,000ルクス未満という基準を定めました。

条件に左右されますが、1,000ルクスの目安は晴天時の日の入り1時間前の明るさ。いわゆる薄暮時ですね。

参考までに、デパート店内が500~700ルクス、オフィスで500ルクス程度です。こう考えると、薄暮時の1,000ルクスは意外と明るく感じ、ヘッドライトを点灯しない運転者が多いことも納得です。

しかし、歩行者や他車から見ると、1,000ルクスでの自動車は風景に溶け込んで認識しづらい状況。そこでヘッドライトを早めに点灯することで、他交通からの認識を容易にし、交通事故を防ぐことが、国土交通省の狙いです。

2秒以内の点灯を義務化

反応速度に関しても、現在市販されているライトは、メーカーにより異なり、統一基準がありません。そのため反応時間も統一し、2秒以内と規定しました。

しかしオートライト採用車は、周囲の明るさが設定された基準を下回ると、概ね1秒以内で反応することが多いようで、2秒はかなり調整の余裕の幅を持たせたと言えます。

オートライトの作動要件

さらに、オートライト義務化以降に生産されるモデルは、ロービームを自動点灯とするとともに、走行用前照灯(ハイビーム)や前部霧灯(フロントフォグランプ)点灯時、または駐停車時以外では、手動による自動点灯解除が出来ないものとされています。

つまり、ドライバーは常にライトオンで走行し、周囲が1000ルクス未満になると自動で点灯、ハイ・ローを任意で切り替えることになります。このハイ・ローの切り替えも自動で行うものもありますから、それも合わせると、ヘッドライトはON/OFFスイッチのみになるかもしれませんね。

オートライト義務化の背景

オートライト義務化の背景には、薄暮時や天候不順な冬季の交通事故の多発があり、オートライトの義務化は交通事故軽減に寄与するものと期待されています。

また、オートライト装備車が意外と少ないことも要因のひとつです。2017年4月末時点での日本の保有車両はおよそ8,900万台。

2014年8月にJAFが実施したヘッドライトに関するアンケートで、オートライト装備車ユーザーは約3割。それからさらに増えていることが予想されますが、実感としては現在でもオートライト装備者は4割に満たない程度と思われます。

つまり6割強の運転者が、自身の主観でライトを点灯させており、薄暮時の事故原因のひとつとなっています。

導入時期と対象車は?

対象車は新車のみで、導入時期は新型車が2020年4月、継続生産車は2021年10月からです。この時期を目指して、メーカーは順次オートライトを装備したモデルを送り出してくるはず。

その次期に買い替えを予定している方は、オートライトの標準装備について気にしても良いかもしれませんね。

なお、すでに所有している車両や中古車両は義務化対象とはならず、オートライト機能を設置しないと車検に通らないということはありません。(2017年7月現在、国土交通省への取材による)

オートライトは調節可能?

オートライトは、点灯タイミングや反応速度を調整することできます。

車種によって異なりますが、ナビやタッチパネル装備車はそこから、他にも電気的または機械的に調整が可能とのこと。詳しくは最寄りのディーラーや整備工場に尋ねてみましょう。

2020年からのオートライト義務化に備えて作動条件を等しくし、早めに慣れておきたいところですね。

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