電熱線?リアガラスにある横線の正体とは?

BMW 4シリーズ リアガラス

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普段、何気なく見ていたクルマのリアガラス…よく見ると、横向きの細いラインが入っていませんか?この横線、なんのために入っているのでしょう?その仕事とは?
Chapter
リアガラスの横線の正体とは?
旧車には絶対に欲しい!デフォッガーなのです!
フロントガラスにはなぜ熱線が入っていないのか?

リアガラスの横線の正体とは?

現在、新車で販売されているほとんどのクルマのリアガラスに付いている横線。これは「リアウインドウ・デフォッガー」と呼ばれる電熱線です。

この電熱線の熱によって、リアガラスの結露を解消して視界をクリアにする装備です。寒い冬や地域で、ガラスが凍結してしまうというときにも威力を発揮するのがこのデフォッガーでもあります。

現在のクルマはエアコンを装着しているため、車内の湿度、気温をしっかりコントロールできます。そのため、リアガラス(またはフロントガラス)が曇るなんてことはほとんどないので、都市部では使ったことがない、なんて方もいるかもしれませんね。

リアウインドウ・デフォッガーは、消費電力が大きいため、長時間使い続けるとバッテリーあがりの原因になります。そのため、コンソールパネルやエアコンスイッチのそばにON/OFFスイッチが付いています。

旧車には絶対に欲しい!デフォッガーなのです!

かつてのクルマは、エアコンなど除湿のできる上等な機能は装備されないことが当たり前でした。そのため旧車は、雨が大敵です。

夏場は、クーラーを全開にして曇りをとることも可能ですが、それ以外の季節にクーラー全開は、お腹が冷えてしまいます。つまり、除湿機能を持ったエアコンがないクルマでは、リアガラスの曇り防止はリアデフォッガーに頼らざるを得ないのです。

また、デフォッガーすらないクルマでは、タオルが必須アイテムでした。筆者がそうしたクルマに乗っていた際には、信号待ちの際にフロント、リアの曇りを急いで拭き取る、走るとまた曇るので信号待ちでまた拭く、の繰り返しなんてことも。

曇りが取れたら、今度はフェンダーミラーが水滴で見えにくくなっている、なんてのも旧車ではよくあること。まあそれも含めて、愛しいと思わないと乗れないものですが…。

現在販売されているクルマがきわめて快適なのは、こうした過去の事例をフィードバックしたうえで、改良・改善を続けてきたメーカーの努力があるのですね。

フロントガラスにはなぜ熱線が入っていないのか?

冬の朝などは、フロントガラスが凍結します。水をかけたり暖房を全開にして、苦労しながら溶かして発進となるわけですが、フロントガラスにはデフォッガー機能がありません。(一部採用されている車種もあるようです)

なぜなら、フロントガラスに視界を遮る装備ができないからです。道交法でも、フロントガラスの上部から20%までの範囲までしかステッカー等を装着することはできないように定められています。常時使うわけでもない熱線が、常に視界に入るのも合理的ではないですよね。

フロントガラスにはデフロスター機能があり、結露や着氷を防ぐよう設計されているので、熱線は基本的に必要ないということになります。

なかにはホンダ車などフロントガラスに熱線を採用しているモデルも存在しますが、これはワイパー付近に熱線を入れることで、降雪時などにワイパーの固着を防ぎ、機能させるための装備となっています。

後方視界の確保というのは、運転するうえで非常に重要です。やはり後方視界はサイドミラーだけでなく、バックミラーでも確認することでより安心感が増しますし、結果として安全につながります。

普段はまったく使わないリアの横線も、いざという時には非常に心強い装備になるのです。
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