パトカー仕様はどこまで許されるのか?ドラマや映画の劇中車はどうしてる?

運転中に警光灯(回転灯)およびサイレンに気づいて、どきっとした経験はありませんか?この合図が近づいてきたら(自分めがけて発せられた場合はさておき)、自然と道を空ける動作ができるはずです。 それらはすべて法令に基づいて仕様が決められています。では、一般車両をパトカーに近づけていくことは可能なのでしょうか?また、可能な場合、どこまで許されるのでしょうか?

Chapter
パトカーは「緊急自動車」の扱いになる
緊急自動車を示す意味でも、警光灯およびサイレンは必需品
では、どこまでパトカーに近づけて良いのか?
映画やドラマなどの「劇中車」のパトカーはどうしているのか?
パトカーのレプリカ製作は、あくまでも大人の判断で

パトカーは「緊急自動車」の扱いになる

パトカー クラウン

緊急自動車の定義は、道路交通法第39条第1項括弧書きに「政令で定める自動車で、当該緊急用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう」と規定されています。

緊急自動車は、
1.公共、公益的な機関の自動車
2.公安委員会の指定等の済んでいるもの
3.それぞれの緊急用務を遂行する目的
4.サイレンを鳴らし、かつ、赤色警光灯をつけて
5.運転中

この5つの要件を満たしてはじめて法上の緊急自動車となり、法令上の各種の優先や特例を受けることとなります。

1の緊急自動車を所有することが出来る者は、道路交通法施行令第13条で限定されています。
2は、公安委員会から緊急自動車としての指定証を受けた車両に限られます。
3,4.5については、その車両の活動中の状態です。

パトカーは緊急自動車として、道交法に基づいた仕様であることが分かりますね。

緊急自動車を示す意味でも、警光灯およびサイレンは必需品

パトカー

緊急自動車は、当該自動車が緊急自動車であることを他の交通に示すことができるものとして、警光灯およびサイレンを備えなければなりません。(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第231条)。その要件は

・赤色のものであること
・警光灯は、前方300メートルの距離から点灯を確認できるものであること
・消防自動車の車体の塗色は朱色、救急車・医師派遣用自動車・保存血液運搬車・臓器等運搬車は白、その他は制限なし
・サイレンの音の大きさは、その自動車の前方20メートルの位置において、90デシベル以上120デシベル以下であること

運転中に警光灯およびサイレンに気づいて、咄嗟の判断ができるのも、きちんとした理由があるのです。事件や事故のときに、警光灯およびサイレンに気づかなかったということはあってはならないことですよね。

では、どこまでパトカーに近づけて良いのか?

パトカー

では、パトカーに近づけることはどこまで可能なんでしょうか。

民間の警備会社の車両がひとつの基準と言えるでしょう。

しかし、わざわざパトカーのレプリカを造ろうとするくらいの人だったら、限りなく本物に近づけてみたいというのが本音ではないでしょうか。
そうなると、どこで妥協するか、あるいは可能な限り本物に近付け公道を走らせない。という二者択一となります。仮に後者を選んだ場合、公道で走行すれば違法です。

それならばいっそ、覆面パトカーのレプリカの方が再現しやすいかもしれません。しかし、マニアの人はあくまでパトカーにこだわりたいのでしょうね。

映画やドラマなどの「劇中車」のパトカーはどうしているのか?

刑事ドラマなどをはじめとする、フィクションの世界でパトカーが登場することがあります。

レプリカといえ、こちらは作品を演出する道具として、本物に近づけなければなりません。 撮影は工場内の敷地などの私有地で行うとしても、車両をロケ地まで移動するために公道を走ることもあります。そういう場合は、道路使用許可を申請してみたり、赤色警光灯などを何かしらのカバーで覆ってしまうことで対応しているようです。

パトカーのレプリカ製作は、あくまでも大人の判断で

パトカー仕様(つまりレプリカ)を造る以上、限りなく本物に近づけたくなるのが正直な気持ちでしょう。

しかし、事件や事故など一刻を争うような状況で、多くの人が誤認する車両が走っていたとしたら…。それは迷惑以外の何ものでもなく、あってはならないことです。 あくまで趣味の範疇であることを認識のうえで、パトカー仕様を楽しむ必要がありそうですね。