インプレッサXVからXVへと名を変えた戦略的背景とは?

スバル XV

※この記事には広告が含まれます

2017年にモデルチェンジが噂されるスバル XV。名称は現在「XV」となっていますが、もともとは「インプレッサ XV」と、あくまでインプレッサの派生グレードという位置づけでした。あらためて「別車種」とした背景とはどういったものなのでしょうか…。
Chapter
インプレッサのグレード展開の変化…
敢えて「インプレッサ」を外したスバルの意図
「インプレッサ」イメージからの脱却も…
2017年、社名をも変更する富士重工・スバル

インプレッサのグレード展開の変化…

スバル XVのデビューは2010年。インプレッサの5ドアハッチバック仕様をベースに、ルーフレールなどSUV的な外観をプラスしたグレードでした。

その後、2012年にフルモデルチェンジ。この際にインプレッサが外され、「スバル XV」という名称になり、別車種という立ち位置へと変化しました。

同様に、スバルのスポーツフラッグシップだった「インプレッサ WRX STI」も「WRX STI」とインプレッサの名称を外し、別車種への切り離しを行っています。

これはスバルとしての明確な戦略的な意図があると考えられます。

敢えて「インプレッサ」を外したスバルの意図

これにはいくつか理由が考えられますが、まず挙げられるのがスバルの「世界戦略」です。スバルは近年、北米マーケットで好調。長らくAWDモデルを作り続けていたこと、またWRCをはじめとしたモータースポーツ分野での活躍がこの躍進の主な理由といえましょう。

となると、ラインナップのグローバル化が必要となり、モデルネームの「わかり易さ」という事も重要になってきます。せっかくWRXのようなスーパースポーツグレードや、人気のSUVテイストを打ち出したXVを用意しても「インプレッサ~」だと伝わりにくく、悪く言えばその名称に埋没してしまいます。そのために「あえてシンプル」にしたのが第一の理由と考えます。

「インプレッサ」イメージからの脱却も…

加えていうならば、逆に「インプレッサ=WRC」といった強すぎるラリーのイメージ、先入観を払拭する狙いもあるのかもしれません。WRXの場合はそうした嗜好のユーザーに訴求しますが、XVはあくまでも現在人気のSUV市場に訴求するモデルであり、過剰なスポーツイメージはかえってマイナス、という判断もマーケティング的には働くわけです。

スバル初の「ハイブリッド仕様」を用意したことからも、XVにかける意欲というものを感じるところです。また2017年3月7日から開催されるジュネーブモーターショーで、新型XVが発表されるようです。トヨタのハイブリッド技術とボクサーエンジンを組み合わせた新ユニットの搭載、はたまたPHV仕様も…なんて噂もありますね。

国内SUV市場をみても、スタイリッシュなヴェゼル、C-HRなどが人気を博しており、それに対抗するモデルとなるのも明白。一体どんなスタイル、仕様になっているのか非常に気になるところですね。

2017年、社名をも変更する富士重工・スバル

さらに興味深いことに、社名を2017年4月1日より、「富士重工業」から「株式会社SUBARU」へ変更します。

伝統ある富士重工業の社名を捨てるのには賛否あると思いますが、ここまでの決断をするに至ったのは、やはり「世界のスバル」としてのブランド力推進の意味合いが強いとされています。

海外では、「SUBARU」の知名度ほのうが圧倒的に広く認知されています。

富士重工の前身である中島飛行機は1917年の創設で、2017年は創業100周年の記念すべき年となります。新型XVを含め、2017年はスバルがこれまでになく、ワールドワイドな戦略で動くのは間違いなく、今年の注目メーカーになると断言しましょう。


おすすめ記事
3月7日に発表される新型XV!現行モデルと何が変わる?予測してみた
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細