「COPEN × D-SPORT」ディーラー専売のLA400Kコペン用パーツが予想以上に熱い！

ダイハツ車のトータルチューニングブランド、「D-SPORT」（ディースポーツ）が2002年に生まれた時は本当に驚きました。

当時は競技用パーツの販売やラリーへのワークス参戦を行っていた「DRS」が、ダイハツ傘下で存在していたからです。

特殊な競技ユースメインだったDRSに対し、D-SPORTはダイハツ傘下ではない自由な立場で、多様なユーザーのニーズに応えるトータルチューニングブランドとして生まれました。

ダイハツ子会社としてのDRSが消滅した現在では、DRSブランドもD-SPORTが競技用パーツブランドとして継承しています。

その設立当初から地道にパーツ開発を続け、ダイハツ車専門のジムカーナ競技会「ダイハツチャレンジカップ」にも積極的に参戦してくれたので、ユーザーにとっては気軽に相談しやすい存在でもあったのです。

最初はなかなか実績が伴いませんでしたが、富士スピードウェイで軽自動車やコンパクトカーの耐久レース「K4GP」に参戦したD-SPORTコペンが圧倒的な速さを見せた事が、本格的トータルチューニングブランドとして名を上げるキッカケとなったように思います。

以来、黄色い車体に大きな黒丸と「D」の白文字は、D-SPORTのトレードマークとして広く知られるようになりました。

さらに世間を驚かせたのは2006年の東京オートサロンで、ダイハツの新型競技ベース車、ブーンX4(クロスフォー）がD-SPORTカスタマイズカーとして初公開されました。

あくまで参考出品とはいえ、メーカーの新型車が傘下ではないアフターパーツブランドから発表されるのは異例の事です。

それ以来、現在でもコペンやキャストのカスタマイズカーを開発、展示するなど、ユーザーにとっては事実上「ダイハツのトータルチューニング部門」となっています。

強化クラッチや強化レリーズベアリング、スポーツサスペンションなど、ノーマル状態では決してスポーティでは無いダイハツ車の弱点をうまくカバーしてくれているので、ダイハツ車をチューニングしたいユーザーにとっては、今や無くてはならない存在と言えるでしょう。

D-SPORTのパーツはチューニングショップや量販店でも入手できますし、全国にあるダイハツディーラーの多くでも、純正部品同等の扱いを受けて購入する事が可能です。

現在特に力が入っているのはダイハツの代表的スポーツカー、コペン Robe、コペン X-Play、コペン Ceroのコペンシリーズ3台と、新型軽ホットハッチのキャストで、さまざまなパーツを次々にリリースしています。

中でも「COPEN × D-SPORT」プロジェクトには力が入っており、全国の販社に必ずひとつは設定されているコペン販売旗艦店「コペンサイト」を始め、全国のダイハツディーラーでしか販売していないコペン専用パーツが続々生まれています。

ダイハツ自身が外装交換を容易に作ったコペンシリーズの着せ替え機能を生かし、ディーラーで外装を交換できる「DRESS-FORMATION」と共に、「他のコペンとはちょっと違う一台」を、ディーラーでカスタマイズできるCOPEN × D-SPORTプロジェクトは、チューニングショップなどに縁の薄いコペンユーザーには大変ありがたい話です。

これはD-SPORTとタッグを組んだダイハツディーラーが、単なる点検整備工場や販売店という枠を超え、チューニングショップとしても名乗りを上げたとも言えます。

ダイハツディーラー専用パーツとして代表的なパーツの一つが「COPEN×D-SPORTスポーツマフラーfeat.5ZIGEN」で、有名マフラーメーカー“5ZIGEN”とのコラボレーション品。

中間パイプを42.7φから50φへ、テールエンドもキレイなブルーの焼き色が入った114φテールへと、通常型のD-SPORTスポーツマフラーより大口径化＆ファッショナブル化する事でコペンのデザインが引き立ていますが、それだけではありません。

元々LA400KコペンのKF-VETは中回転域のトルクが太いエンジンではありますが、それをさらにボリュームアップするだけでなく、高回転域でのスムーズな吹け上がりも実現する事で、「アクセルを踏み切る心地良さ、快感」という魅力がそこに加わりました。

「COPEN × D-SPORT」ロゴの入ったテールエンドはバンパーとのクリアランスや熱対策のために二重管を採用しているため純正バンパーにも適合し、現在の厳しい加速騒音計測をクリアした新基準対応、車検適合マフラーなのもありがたい話です。

先代のL880K時代から純正形状サスキットとして親しまれているSHOWA TUNINGが、COPEN × D-SPORTプロジェクトから、LA400Kコペン用としてD-SPORTとのコラボレーション商品が登場！

純正形状でコストパフォーマンスが高く、路面追従性と乗り心地を高いレベルで両立したサスペンシペンションキットです。

D-SPORTが理想とする、しなやかで高いロードフォールディングを持つ「猫足」を具現化するためにSHOWAが腕を振るった結果、ローダウン方向ではなく車高をフロント、リアともに約10mm～15mmアップし、純正サスの弱点だった突き上げや振動を解消、リバウンドスプリングの採用も相まって、車高を上げてもフワフワ感の無い上質な乗り心地です。

ニューダンパーオイルを採用して乗り心地を向上させ、微小ストローク領域でのフリクション特性を最適化した事で、ドライバー、同乗者ともに不快感を感じさせない乗り味に仕上げたのは見事。

乗り心地だけでなく、ダンパー内部には「S-SEES(Showa Super Empowering Efficient Suspension)」と呼ばれるオイルシールやブッシュなどの摺動部品を全面改良の上で採用し、高いレベルの路面追従性によって、スポーツ走行で攻め込んでも不安を感じさせません。

車高アップというのは異色のチューニングに見えるかもしれませんが、開発のための走り込みの結果として、サスペンションに繋がるアーム角を保つために過度なローダウンを避けた、「本物志向」で最適化されたストリートサスキットなのが、実際にステアリングを握るとよくわかります。

ほかにもD-SPORTではボディキットやエアロパーツ、ブレーキキットやボディ補強パーツ、強化クラッチなど、走行性能を高めるチューニングパーツや、インテリアも含む各種ドレスアップパーツが数多く販売されています。

コペンサイトをはじめとする全国のダイハツディーラーで、自分のコペンの魅力をもっと引き出してみるのも面白いでしょう。