水が入っても大丈夫?ダクト付きのボンネットのメリット・デメリット

ダクト

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ターボやスーパーチャージャーといった過給機を装備したクルマには、ボンネット上にエアスクープ=ダクトが付いている車両があります。またアフターマーケットの、カーボンボンネットなどもダクトを多く持っているものが見受けられます。雨中の走行や、洗車時など、水の入る可能性があるわけですが、これで大丈夫なのでしょうか?
Chapter
ボンネット上にあるダクトの意義は…
ダクト付きのボンネットのメリット・デメリット
ダクト付きボンネットの洗車後ロータリーエンジンルーム

ボンネット上にあるダクトの意義は…

過給機を装備した車両のなかは、ボンネット上にダクトを設けたモデルがいくつかあります。エンジンルームに異物や水が入るリスクがあるのにも関わらず、ダクトが付いている理由は、ただひとつ、冷却のためです。

現在の過給機装備車には、ほぼもれなくインタークーラーが装備されています。特にターボ車は、ただでさえタービンが高熱になることと、空気を圧縮してシリンダーに送り込むため、空気の体積が増えると同時に、温度が上昇する性質があります。

そうなると、肝心の空気の量はあまり増えなくなってしまいます。そこでインタークーラーが圧縮吸気を冷やすことにより、空気の膨張を抑え、シリンダーに送り込む空気の量を増やします。これで多くの空気を取り込んでガソリンとともに燃焼させる=出力を向上させることが可能になるのです。
このインタークーラーを冷却するためにボンネットにエアダクトを配置して、走行中に冷却、または熱の放出を行う必要があるわけです。

メーカーサイドとしても、必然の装備であることから、水の浸入などを考慮した作りとなっており、エンジンルーム内にも水抜きの穴などを配して、水が溜まらないようになっています。

もちろん、水のエンジンルーム内への浸入は歓迎すべきことではありません。電装機器への予期せぬダメージや、腐食にもつながります。

とはいえ、現在のクルマはこの水対策をしっかり行っておりますし、錆びやすい箇所には樹脂パーツを使用するなど、長年のノウハウの蓄積が備わっているので、注意すべきはアフターマーケットパーツに換装した場合…ということになります。

ダクト付きのボンネットのメリット・デメリット

アフターマーケットには、さまざまメーカーからボンネットが発売されています。

軽量かつ強度のあるカーボンボンネットは、スポーツ走行する方々に人気のアイテム。実際、ノーマルのスチールでできたボンネットを、カーボンやFRPに換装するだけで6キロ以上の軽量化が可能ともいわれます。またフロントの荷重が減るわけで、走行性能にも寄与するカスタマイズにもなります(ただし、フロントサスに掛かる重量が変わるので、正しいサスペンションのセッティングが必要になります)

そのなかには、冷却機能をより向上させるため、多くのダクトを持ったパーツもあります。ダクトが多いわけですから、愛車の冷却性能向上には有効に働くことが期待できます。
しかし、日常使用となると少々勝手が変わってきます。屋根のない保管場所であれば、風雨にさらされることもあり、電装パーツ等、メーカーが想定していない箇所への浸水ダメージということが考えられます。そのために発生したトラブルは、やはり自己責任…ということになるでしょう。

メーカー純正のボンネットは、水の流れも考慮したうえで作られています。建物の雨漏りの修復が難しいように、水の流れは読みずらいもので、少しの変化でその流れは大きく変わることがあります。

フロントの軽量化、冷却効果の向上は走り好きとしては魅力ですが、総合的に判断すると、純正パーツが一番ということになりますね。

ダクト付きボンネットの洗車後ロータリーエンジンルーム

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