車のドア内側に貼られたビニール…その正式名称と重要な役割とは?

ビニール

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普段あまり意識しませんが、車のドアの内張りを外すと、裏側にビニールシートが貼られています。一見ただのビニールですが、実は車の快適な使用に欠かせない存在です。本記事では、このドア内側のビニールシートの正式名称や材質、そして防水・防音・防錆といった主な役割を解説します。さらにビニールが破れた場合のリスクや、プロからのアドバイスも紹介します。

CARPRIME編集部

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Chapter
車のドア内側ビニールの役割は?雨水を防ぐ「防水バリア」の正体
正式名称はメーカーにより様々—材質と貼り方の基本
車ドア内側ビニールの3大役割(防水・防音・防錆)
防水:雨水の侵入を遮断し車内漏れを防ぐ
防音:サービスホールを塞いで風切り音や隙間風を低減
防錆:金属腐食や配線トラブルのリスクを抑制
ドア内側ビニールが破れたら?雨漏り・カビ・電装トラブルの危険
整備士の推奨:必ず新品カバーに交換しブチルで確実に防水
まとめ|「たかがビニール」じゃない—ドア内側ビニールは快適性と耐久性の要

車のドア内側ビニールの役割は?雨水を防ぐ「防水バリア」の正体

ドアの内側に貼られたビニールシートは何のためにあるのでしょうか。答えは、雨水が車内に流れ込まないよう防ぐ防水バリアとして機能していることです。ドア内部には窓ガラスの隙間から雨水が侵入しますが、ドア下部の水抜き穴から排出される構造になっています。しかし走行中の大雨や洗車時には水滴が内張り側に回り込む恐れもあり、そこでビニールシートが内張り裏への水の侵入を防いで車内を保護しているのです。つまり単なるビニールではなく、車内を水から守る防護カバーと言えます。

正式名称はメーカーにより様々—材質と貼り方の基本

このビニールシートの正式名称は自動車メーカーによって異なります。例えば、トヨタでは「サービスホールカバー」と呼ばれ、日産では「スクリーン」または「シーリングスクリーン」という名称が使われています 。このように名称は異なりますが、その役割は同じです。素材も車種によりビニール製や樹脂製など様々で、薄い防水シートがブチル系接着剤で貼り付けられ、サービスホール(内部の作業孔)を塞いでいます。

車ドア内側ビニールの3大役割(防水・防音・防錆)

防水:雨水の侵入を遮断し車内漏れを防ぐ

最も重要なのは防水機能です。ドア内部に入った雨水は底部の水抜き穴から抜けますが、走行中の大雨や高圧洗車時には水が内張り側に回り込むこともあります。そこでビニールシートが内張り裏への水の侵入を防ぎ、車内への雨漏りを食い止めます。

防音:サービスホールを塞いで風切り音や隙間風を低減

ビニールカバーは簡易なシートで防音目的に作られたものではありませんが、サービスホールを塞ぐことである程度の気密性が保たれ、風切り音や隙間風の侵入を防ぐ効果があります。実際、カバーが破れていると走行中に風が吹き込んだり異音が生じる場合があります。

防錆:金属腐食や配線トラブルのリスクを抑制

ビニールカバーが水の侵入を防ぐことで、車体内部の金属のサビ発生を抑える効果もあります。もしカバーが無ければ、侵入した水分でフロア下の鉄板や配線コネクタが濡れて、錆びや腐食の原因となってしまいます。

ドア内側ビニールが破れたら?雨漏り・カビ・電装トラブルの危険

整備やスピーカー交換時にビニールカバーが破れてしまうことがあります。最大のリスクは雨漏り(浸水)です。カバーがないと雨天や洗車時にドア内部に入った水がサービスホールから車内側へ直接流れ込みます。車内に水が漏れると内装材や電装系がダメージを受け、放置すれば腐食やカビの発生につながる恐れがあります。

整備士の推奨:必ず新品カバーに交換しブチルで確実に防水

整備のプロであるディーラーやメカニックは、このビニールカバーの重要性を熟知しています。ドア内部の修理などで内張りを外した際には、必ず新品のサービスホールカバーを貼り直すのが原則です。DIYで作業する場合も、剥がしたビニールシートは再使用せず新しいものに貼り替えることが推奨されています。貼り付けにはブチル系のシール材で密着させ、防水性を確保しましょう。もしフロアが濡れる・異音がするといった異変に気付いたら、早めに点検してもらうことをおすすめします。

まとめ|「たかがビニール」じゃない—ドア内側ビニールは快適性と耐久性の要

ドア内側のビニールシート(サービスホールカバー)は普段目立ちませんが、雨水の遮断を中心に防音・防錆まで担う縁の下の力持ちです。カバーが無ければ雨漏りやサビの原因にもなりかねません。まさに「たかがビニール、されどビニール」の通り、快適なカーライフに欠かせない存在なのです。

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