昔、流行ったターボタイマー...スーパーチャージャーの場合はアフターアイドルは必要?

スーパーチャージャー

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かつて、ターボ車にはターボタイマーを付けるカスタムが非常に多く見受けられました。エンジンをいたわる意味合いもあり、流行したともいえますが、同じく過給機であるスーパーチャージャーにはこの「アフターアイドリング」は必要なのでしょうか…?
Chapter
アフターアイドリングの意義とは?
アフターアイドルは必要なのか?
スーパーチャージャーにアフターアイドルは必要なのか?

アフターアイドリングの意義とは?

現在、ダウンサイジングエンジンが主流ともなっており、第二次ターボブームといって良い状況が起きています。ひとつ違うのは、かつては「パワー競争」の為の機構だったのが、「環境性能」の為のものに成熟している、という点。

それはさておき、80年代にターボ車が続々登場してから、アフターマーケットパーツの「ターボタイマー」が流行しました。今でも中古で古いターボ車を買うと、その名残りで付いていたりします。このターボタイマーは、キーをOFFにしてから作動し、任意でエンジンオフの時間を延長するもの。30秒~数分、といった具合に設定し、すぐにエンジンが停止しないようにするアイテムというわけです。
この意義というのは、ターボ車のタービンに起因します。ご存じのように、ターボ車のタービンは排気ガスの圧力により回転し、吸気を助ける事により「仮想排気量がUP」する機構です。とにかく、走行中、また排気圧力が上がればこの回転数も当然上がり、数万回転から数十万回転まで回転するパーツ。また排気を利用していますから、当然「熱によって温められる」パーツなのです。

このタービンシャフトを潤滑・冷却しているのがエンジンオイル。だからこそ、ターボ車のオイルは10w30以上の(高温に強い)硬いオイルを推奨されるケースが多いですよね。またNA車と比較しても早めのオイル交換を推奨しているのは、こうした環境下での使用になるため、オイルの劣化が早まる、といった理由もあります。

さて、このタービンシャフトを動かしているのは「ベアリング」です。エンジンを切ってもこのシャフトは動き続けていますが、オイル供給がストップしてしまいますので、タービン周辺のオイルの劣化が起き、スラッジ(鉄粉など含んで泥状になったオイルのごみです)が発生しやすい状況になります。これが増えるとタービンの運動を阻害し、焼き付きの原因となってしまうというわけです。

こうした状況を防ぐ為に用意されたのがアフターアイドリングを可能とする「ターボタイマー」です。

アフターアイドルは必要なのか?

このターボタイマー、またアフターアイドルの必要性があるのか?という点は議論の対象となりますが、たとえばサーキットで数周全開走行をし、停車してすぐにエンジンを切ったのであれば、前述のような状況が起こりうるでしょう。しかし、私達が使用している環境は「公道」であり、また自身の駐車場にたどり着く前に「信号待ち」や様々な事象からエンジンは低回転の状態が続きながら、停車する事になるでしょう。そう考えると、「既にアフターアイドルを行っている」といえるでしょう。

また現在、オイルも高性能化しており、エンジン内部の保護機能は非常に向上している事や、タービン自体の精度も上がっている事から、さほどシビアにアフターアイドルに拘る必要はない、といえるのではないでしょうか。

スーパーチャージャーにアフターアイドルは必要なのか?

ターボの記述がどうしても多くなってしまいましたが、本題たるスーパーチャージャーについて、です。ターボは述べたように「排気圧力」を利用しタービンを回していますので、排気の熱を受けてしまいますし、エンジンを切った状態でも回転を続ける構造となっています。

しかしスーパーチャージャーは、クランクシャフトからベルトによってコンプレッサーを回す構造の為、ターボのように排気からの熱を持つ構造ではありません。ターボと比べて熱を持ちにくい機構といえます。
こうした点から、スーパーチャージャーにターボタイマーやアフターアイドルは必要はない、と言えるのではないでしょうか。ただ、いずれにせよエンジンオイルの交換は早めに行うべきもの、と付け加えておきます。
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