"9ff"が手がけたポルシェ達…性能、デザインともにかっこよすぎる
更新日:2024.09.09
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ポルシェのチューナーは数あれど、「911で時速400kmを達成させる」という理念で設立されたチューニングブランドは、おそらくひとつだけではないでしょうか。それが「9ff」です。
孤高のチューニングブランド「9ff」
ポルシェのチューナーといえばもっとも有名なのが「RUF」でしょう。1939年に設立され、ポルシェをはじめとしたドイツ車に独自性の高いチューニングを行う事で知られています。また排気ガスや、耐久性といった、ユーザー、そして社会に対して責任をもった企業である事でも有名ですよね。
さて、今回紹介する「9ff」はそんなRUFの開発主任であった「ヤン・ファットハウアー(Jan Fatthauer )」氏が2001年に設立したチューニングブランドです。
「911で最高速度400 km/hを達成する」という理念を掲げスタートしたのが他のチューニングブランドと決定的に違うところでしょう。2001年の設立以降、911に様々なカスタマイズを施し、400kmに挑戦していきました。
さて、今回紹介する「9ff」はそんなRUFの開発主任であった「ヤン・ファットハウアー(Jan Fatthauer )」氏が2001年に設立したチューニングブランドです。
「911で最高速度400 km/hを達成する」という理念を掲げスタートしたのが他のチューニングブランドと決定的に違うところでしょう。2001年の設立以降、911に様々なカスタマイズを施し、400kmに挑戦していきました。
9f-V400(996GT3ベース)
2004年12月にイタリアのナルド•サーキットにて最高速度388.0 km/hを達成。(当時の市販車最高速記録であったマクラーレン・F1の386 km/hを上回る)これは996GT3をカスタムし、840馬力まで出力を高めているそうです。通常のGT3の最高出力が381PS/7,400rpm、ですから、その凄まじさを感ずるところですね…。
しかし400km/hの壁は、当代きってのチューナーでも容易でなかったでしょう。
しかし400km/hの壁は、当代きってのチューナーでも容易でなかったでしょう。
目標を達成した「9ff GT9」
2008年、9ff GT9によってついに最高速度409 km/hを記録、400km/hし上記の目標を達成しています。このGT9はポルシェ997がベースとなっており、4.0L フラット6エンジンをツインターボ過給し、987馬力を発揮。この時点で目標達成したのですが、さらにこのGT9-Rを翌2008年発表し、更なるモアパワー、モアスピードを展開しています。
この9ff GT-9Rは、1,120馬力を発揮し、最高速414 km/hを達成、自身の持つ記録をさらに5キロアップさせています。わずか5キロとはいえ、時速400キロを超えた時の空気抵抗に抗うには、やはり1000馬力以上の出力が必要、ということですね。
しかし、9ffの挑戦はこれで終わりません。そのゲルマン魂は半端でなかったようなのです。
この9ff GT-9Rは、1,120馬力を発揮し、最高速414 km/hを達成、自身の持つ記録をさらに5キロアップさせています。わずか5キロとはいえ、時速400キロを超えた時の空気抵抗に抗うには、やはり1000馬力以上の出力が必要、ということですね。
しかし、9ffの挑戦はこれで終わりません。そのゲルマン魂は半端でなかったようなのです。
さらに進化する「9ff」
9ffは現在のGT9のトップグレードに「the V max」を発表しています。
なんとこのV maxは、最高速度437 km/hを達成しているとのこと。気になる最高出力は、1400馬力。時速0-300キロまでの加速に、わずか13秒で届くといいますから、むしろどこでその性能を出せば良いのかわかりませんね。
ところで、このGT9シリーズはいわゆるストリートリーガル、「公道仕様」なんです。この1400馬力のマシンを公道で走らせられる、というのですから、なんともロマンあるチューニングブランドが「9ff」、と言えるのではないでしょうか。
なんとこのV maxは、最高速度437 km/hを達成しているとのこと。気になる最高出力は、1400馬力。時速0-300キロまでの加速に、わずか13秒で届くといいますから、むしろどこでその性能を出せば良いのかわかりませんね。
ところで、このGT9シリーズはいわゆるストリートリーガル、「公道仕様」なんです。この1400馬力のマシンを公道で走らせられる、というのですから、なんともロマンあるチューニングブランドが「9ff」、と言えるのではないでしょうか。
「9ff」を生み出したドイツの「モータリゼーション」
ドイツはモータリゼーションの発達にとって非常に重要な歴史ある国。アウトバーンの整備もそのポイントとして挙げられますね。
私達日本人の発想だと、「時速400キロを目指す」というのは少々非現実な世界です。それよりも地政学的にも、「細かい路地を走る為に、小型で性能の良い、また効率の良いクルマの開発」を目指す方が重要な歴史があったといえます。
結果として、日本独自の「軽自動車」というカテゴリや、「ハイブリッド技術」といった独自性あるものが生まれたのではないでしょうか。
他方で、欧州に広大な道路網を国策で敷き詰めたドイツは、モータリゼーション黎明期より、「高速巡航性能」というものが開発の重要ポイントとしてあったと言えます。こうした9ffのような「400キロを目標とする」チューニングブランドをとってみても、荒唐無稽に思ってしまいがちですが、前述のような歴史があってのコンセプトでもあり、モータリゼーションの、クルマ文化の奥深さというものを感じるのではないでしょうか。
近い将来、時速500キロを達成する「公道仕様」を作るのはこの「9ff」かもしれませんね…。
私達日本人の発想だと、「時速400キロを目指す」というのは少々非現実な世界です。それよりも地政学的にも、「細かい路地を走る為に、小型で性能の良い、また効率の良いクルマの開発」を目指す方が重要な歴史があったといえます。
結果として、日本独自の「軽自動車」というカテゴリや、「ハイブリッド技術」といった独自性あるものが生まれたのではないでしょうか。
他方で、欧州に広大な道路網を国策で敷き詰めたドイツは、モータリゼーション黎明期より、「高速巡航性能」というものが開発の重要ポイントとしてあったと言えます。こうした9ffのような「400キロを目標とする」チューニングブランドをとってみても、荒唐無稽に思ってしまいがちですが、前述のような歴史があってのコンセプトでもあり、モータリゼーションの、クルマ文化の奥深さというものを感じるのではないでしょうか。
近い将来、時速500キロを達成する「公道仕様」を作るのはこの「9ff」かもしれませんね…。