ブースト計の必要性とは?ターボ車にブースト計をつける理由を解説

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クルマ好きな方は、後付メーターを装着している方が多いのではないでしょうか。水温計、油温計、電圧計…。一番ポピュラーなのは「ブースト計」でしょう。今回はターボ車に使用するブースト計について解説します。
Chapter
ブースト計とは?
そもそも計器の意義は…
ブースト計の意義
意外なブースト計の使い方
ブーストの表示単位について

ブースト計とは?

ターボ車に必須!?だったブースト計、その意義とは…。80年代、パワー競争が盛んな時期のターボ車は、大径タービンで、低速はスカスカだけど3000~4000回転を超えると凄まじい加速を始める、いわゆる「ドッカンターボ」が主流でした。これは今の高効率を追求したダウンサイジングターボとは全く異なる性質を持ったものでした。

そんな時代のターボ車によく付いていたのが「ブースト計」です。過給がかかると一気に駆け上がる針に心躍ったものです。またブースト計が純正装備されているクルマもありました。簡易的なものですと、過給がかかった事を合図する「タービンマーク」が点灯するパターンもありましたね。

このブースト計、当然過給のかかり具合をチェックするメーターなのですが、必要性は…というとどうなのでしょう…。

そもそも計器の意義は…

クルマについているメーター、計器の類は、当然ながら「クルマのコンディションを知る」という事が挙げられます。

今でこそパーツの品質が上がっており、(ECUやインジェクションによるマネジメントが高性能化しているため、あるいはコスト削減のため)水温計すら付いていないクルマも散見されますが、かつては360cc時代の軽自動車でも水温計が装備されていました。

常にクルマのコンディションを把握しながら走行させることが必要だった為です。

ブースト計の意義

そうして考えると、ブースト計もターボ車であれば極力欲しい装備です。もちろんメーターの視覚的なギミックに凝ったものもあり、自己満足、という面もなくはないですが、ブースト計から得られる情報、というのも重要なのです。

たとえばフルブーストで1.0kgf/cm²まで普段かかるクルマが、0.5や0.4までしかかからない、という場合、パイピングが外れている等の何かしらのトラブルが発生していると考えられます。

ターボエンジンはタービン等追加装備が増えている事、またエンジンにも負荷が掛かる事、こうした点からも気を配る必要があります。基本的に少しでも多く愛車のインフォメーションを得た方が望ましい、といえますね。

意外なブースト計の使い方

アイドリング時の「負圧表示」をチェックするのも、エンジンコンディションを知るのに役立ちます。アイドリング時には負圧がかかっており、針は当然0以下を指しています。

この数字がアイドリング時に普段よりも0に近づいていく(針が上がっている)とすると、オイルの劣化の可能性があります。オイルはシリンダー内部の気密性を上げる役割がありますので、劣化して粘度が落ちてきたりすると当然気密性を保てなくなる為、負圧が弱くなる、というわけです。

このようにブースト計は最大加給圧だけでなく、エンジンオイルの劣化やエンジン本体の状態を知る事の出来るパーツといえますね。

ブーストの表示単位について

かつてターボ車乗っていたよ、という方は「kg/c㎡」という単位が馴染みあると思います。しかし現在はブースト計にこの単位は使用されていないようです。

ご存じの方も多いかと思いますが、1999年9月に計量法が改定となり、圧力の法定計量単位が工学単位 kgf/cm2(正圧)、mmHg(負圧)から国際単位(kPa)になった為です。少々ややこしいですが、1 kgf/cm2 = 98.0665 kPa(ざっくり100kPaとする場合もあります)ですので、メーターの目盛のイメージとしてはあまり変わらないといえます。また、よく見かける「Bar」という単位、これは1Bar=100kPaとなります。

クルマからのインフォメーションを知るために重要な「計器」たち。ファッション…と断ずる類のものではなく、積極的に導入し「活用」する事は、愛車のコンディションを理解し、維持するのに役立つアイテムといえますね。
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