2年に1回?なぜ日本車のモデルチェンジはこんなにも早いのか?

最高にカッコよかったクルマがフルモデルチェンジで全くの別物に…という悲しい思いは誰もが経験されていると思います。人気が出れば出るほど、外見のデザインをも変えてしまうフルモデルチェンジは相当なハードルを越えなければなりません。
なぜメーカーはモデルチェンジを行うのでしょう?そして、日本のメーカーは海外に比べモデルチェンジが早いと言われる理由は何なのでしょうか?
モデルチェンジをする理由
そもそも『モデルチェンジ』というシステムを作り上げたのは、1920年当時米国のゼネラルモーターズ社長アルフレッド・スローン氏。
当時フォード社に負けていたGMが売り上げを巻き返すため、同ブランドで新しいタイプの車を発売することで、いま乗っているタイプを時代遅れのものにするためだったそうです。当時GMは毎年モデルチェンジを行い、フォードを抜いて米国自動車業界のトップに躍り出たのです。
「いまだにiPhone5使ってるの?」とiPhone6を持ってる人に言われたら、「5の方が大きさもちょうどいいし、使いやすいし…」とは思いつつも、ちょっと悔しい気持ちになりますよね。
そんな消費者の心理を突いた巧みなビジネス戦略だったのです。このシステムはその後、様々な製品に採用されています。
海外のモデルチェンジ事情
海外のモデルチェンジのサイクルは、メーカーや車種にもよりますが、6年〜8年、もっと長いものもあります。
しかも法的な規制などが大きく変わらない限り、「これ同じ車?」と印象さえ変えてしまうような、全く違うスタイルになってしまうパターンはあまりありません。VWゴルフは1974年の発売以降から現在は7代目になりますが、少しずつ変化はあれどどの代のモデルを見てもやはりゴルフはゴルフだと感じます。
どちらかといえば、デザインよりも技術や製品の向上を盛り込んだモデルチェンジが主流だといえるでしょう。そのスタイルとコンセプトには、時代に流されない絶対的な自信を持っているのかもしれません。
- 次ページ
- 日本のモデルチェンジ事情