ジェントルさとスポーティさを両立!レクサス NXを試乗レビュー!【プロ徹底解説】
更新日:2024.09.09
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レクサス初のコンパクトSUVとして2014年に初代が誕生したNX。2021年秋には2代目となる新型モデルが登場しました。その走りはどのようなものなのか? 2.4リッター・ターボ・エンジンを搭載する「NX350“F SPORT”」の試乗をレポートします。
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
レクサス NXを試乗レビュー①|躍動感と先進技術を融合させたスポーツギヤ
新型NXのコンセプトは生命的な躍動感(Vital)と先進技術(Tech)を融合したスポーツギヤ「Vital × Tech Gear」というものです。躍動感ある走りを先進技術で実現してくれることを期待させます。
試乗したのは2.4リッター・ターボ・エンジンを搭載する「NX350“F SPORT”」でした。実のところ2.4リッター・ターボ・エンジンのグレードである「NX350」には“F SPORT”仕様しかありません。つまり、2.4リッター・ターボ・エンジンは、NXの中でもスポーティさを売りにするグレードということになります。
2.4リッター・ターボ・エンジンは最高出力205kW(279PS)・最大トルク430Nmを誇ります。組み合わされるトランスミッションは8速AT。そしてプロペラシャフトを備えた電子制御フルタイム4WDシステムが採用されています。
レクサス NXを試乗レビュー②|専用アイテムを数多く投入された“F SPORT”
NXのスポーティ・グレードとなるのが“F SPORT”です。フェンダーには、誇らしげな専用エンブレムがあり、前後のバンパーにはロアスポイラーが装着されます。現物を見ると、「さすが純正のエアロ」と思わせる仕上がりの良さに関心します。専用の20インチのアルミホイールとあわせて、生き生きとした躍動感と迫力が感じられます。
インテリアもシートやステアリングなどに“F SPORT”専用品です。NXならではの上質さに、“F SPORT”アイテムのスポーティさが見事に融合していました。また、デジタルメーターに加えて存在感の大きな14インチものセンターディスプレイもあり、先進感も十分。上質さ、スポーティさ、モダンさがミックスする室内空間です。
実際に触れてみて、びっくりしたのがステアリングのスイッチを触ると、ヘッドアップディスプレイ内に、そのスイッチの操作方法が表示される「タッチトレーサーオペレーション」という機能です。前を向いたまま、手元のスイッチ操作が分かりやすく、初めて乗っても、スムーズにスイッチ操作を行うことができました。まさに「おもてなし」という機能です。
レクサス NXを試乗レビュー③|ゆったりとした快適な乗り心地とスポーティさ
「NX350“F SPORT”」はNXの中でも、最もスポーティなモデルであり、いかにも! といったエアロやスポーツシートも備えています。緊張気味に走らせてみれば、意外や意外、街中を流れに乗って走っている限りは、ジェントルそのものだったのです。
ホイール&タイヤは20インチもの大径ですが、路面の凹凸を上手にいなし、乗り心地は上々。エンジンの音や振動は遠く、小さく抑え込まれていて、室内の静粛度も非常に高く保たれます。ステアリングやアクセルの操作感は非常に重いのですが、スポーティさよりも、プレミアム感のほうが勝ります。
しかし、もう一段、深くアクセルを踏み込むと、2.4リッター・ターボ・エンジンの音が急に大きくなり、小気味の良いビート感を伴って室内に響き渡ります。また、急加速時でも、しっかりと4輪が路面をとらえており、車は非常に安定しています。車が手の内にあるという安心感があります。パワフルではあるけれど、乱暴ではない。そんなスポーティさが、NXの走りから感じとることができました。
躍動感と先進技術を融合させたスポーツギヤというのがNXのコンセプトです。実際に走らせてみれば、そのベースにはレクサスらしいプレミアム感が存在していました。ゆったりと走ったときの快適さと、力強くも安心感ある走りが両立します。乱暴ではなく、洗練をNXの走りから感じとることができたのです。