トヨタ プリウスPHVはより洗練されたモデルへ!先代と比べてどう変わったのか【プロ徹底解説】

トヨタ プリウスPHV

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現在のプリウスPHVは、4代目のプリウスをベースに2017年2月に発売されました。

その先代となるプリウスPHVは、3代目プリウスをベースに2011年に登場しています。

新しくなった現行プリウスPHVは、先代より、どれほど変わったのかを解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
バッテリー増大などでEV走行能力を大幅アップ
ノーマルのプリウスとの差別化されたデザイン
先進的な装備を数多く採用

バッテリー増大などでEV走行能力を大幅アップ

先代のプリウスPHVは、「HV(ハイブリッド)につぐ次世代環境車の柱」として、2011年11月に発表され、翌2012年より発売が開始されています。

プリウスPHVとしては、最初のモデルとなります。
先代のプリウスPHVは、ベースのプリウスと同じ、1.8リッターのエンジンとモーターを組み合わせた「リダクション付きTHSⅡ」のハイブリッドシステムを使いつつ、駆動用電池にニッケル水素ではなく、4.4kWhの新型リチウムイオン電池を搭載。

外部からの充電を可能とし、26.4㎞のEV走行距離を実現しました。充電した電力を使い切った後でも、31.6km/l(JC08モード)の優れた燃費性能を誇ります。
それに対して、新しくなった現行モデルは、搭載する電池を8.8kWhに倍増。EV走行距離は2倍以上となる68.2kmに拡大しています。

そして充電電力の使用後の燃費も37.2km/l(JC08モード)と、より高めています。新しくなり、プリウスPHVならではの環境性能は、さらに高められました。

ノーマルのプリウスとの差別化されたデザイン

現行型のプリウスPHVは、ベースモデルとのデザインとの差別化も特徴のひとつとなります。

先代のプリウスPHVは、アッパーグリルやヘッドライトの色、ボディの随所へのシルバー加工などが施されましたが、正直、変更点はわずかなもの。

それに比べると、現行型のプリウスPHVは、ベースモデルとの違いは多岐にわたります。
グリルのデザインが異なるだけでなく、ヘッドライトも4眼LEDを採用。ノーマルよりも、シャープな顔つきとなります。
バックドアには専用品を採用。バックドアのガラスは2つの膨らみを持つ凝ったデザインで、ドア自体に軽量なCFRP(カーボンファイバー製)を採用。

CFPRの採用は、量産車としてトヨタ・ブランド初となります。

先進的な装備を数多く採用

現行型のプリウスPHVの進化は、装備面でも見て取ることができます。先代のプリウスPHVにはなかった、急速充電機能を追加。

さらに量産車では世界初となるソーラー充電システムをルーフに設定。外部給電機能も、エンジンをかけずに給電できるEV給電モードを追加しています。
また、カーナビとしてトヨタ初の11.6インチT-Connect SDナビゲーションシステムと通信機能を搭載したのも現行型プリウスPHVの特徴。

ナビのモニターが大きいというだけでなく、縦型というのも驚きのポイントとなりました。
安全機能であるトヨタ・セーフティ・センスは先代でも2015年モデルから搭載されていますが一部がオプションでした。

一方、現行モデルでは2018年モデルから全車に標準装備となりました。また、コネクテッド機能も、同様に2018年から全車標準に。

もちろん、その後もトヨタ・セーフティ・センスとコネクテッド機能は、年々進化・充実化しています。

いろいろな進化を果たした現行プリウスPHVですが、唯一、残念だったのは、乗車定員を4名に減らしてしまったこと。ただし、2019年の一部改良で現行型プリウスは、乗車定員を4名から5名へと拡大。ネガティブ面を挽回しています。

また、2019年の一部改良では、同時に、車から住宅に電力を供給するV2H機能を追加。これも先代モデルとの違いのひとつとなります。
ベースモデルであるプリウスの先進性と優れた環境性能を、より先鋭化させたのがプリウスPHVというモデルです。

先代モデルから現行モデルへの進化では、そうしたプリウスらしい、先進性や環境性能がより磨かれていました。
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