「全国交通安全運動」の効果ってどれくらいあるの?

全国交通安全運動

全国交通安全運動とは、国土交通省の主導によって交通事故防止の徹底を図ることを目的として春と秋の2回行われる取り組みのことです。

実際、どれくらいの効果があるのでしょうか。

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交通事故死亡者数が減少

交通事故死亡者数が減少

全国交通安全運動の歴史は古く、日本における第二次世界大戦終結後の1948年から、全国交通安全週間実施要綱に基づき、当時の国家地方警察本部の決定によって実施されています。

実施された理由として、戦時中と比較して交通量も増え、同時に事故発生件数が増える兆しがあったため、対策をしなければならないという背景があったといわれています。

その後、1952年より春と秋の年2回開催となり、1955年からは政府の重要施策として交通事故防止対策本部、1962年からは内閣府交通対策本部が中心となって実施要綱が定められています。

以上のように、長きにわたって行われてきた全国交通安全運動ですが、実際の効果については不透明であったことから、2021年に筑波大学医学医療系の研究グループが全国交通安全運動の効果を数値化する研究を行っています。

研究内容は、全国交通安全運動が始まった年から2019年までの期間を4つのブロックにわけ、全国交通安全運動が実施された月とそうでない月の1日当たりの交通事故による死亡者数の違いを分析するものです。

この研究により、全期間で2.5%の減少が確認されました。このことから、劇的ではないものの、交通事故死亡者数が減少していることが分かるでしょう。

警察庁が公表している統計によると、2019年の交通事故の件数は38万1,237件、死者数3,215名、2020年は30万9,178件、死者数2,839名でした。

2021年度に発生した交通事故の件数は36万1,768件で、死者数は2,636名であったことから、事故の発生件数も死者数も年々減少傾向にあるといえます。

しかし、交通安全は、全国交通安全運動が行われている期間だけでなく、常に意識すべきものですね。