オープンカーに乗っている時に傘を差したら違反なのか?

傘

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雨が降っているなか、わざわざオープンカーの屋根を開けて運転を始める人はほとんどいないでしょう。

しかし、屋根を開けて走行している最中にゲリラ豪雨などで突然雨が降ってきた場合にはどうすればよいのでしょう。

緊急時の対策として傘をさすことが考えられますが、違反にはならないのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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非常に危険な行為であり、法に抵触する可能性が高い

非常に危険な行為であり、法に抵触する可能性が高い

オープンカーで屋根を開けて走行中、雨が降ってきたからといって傘を指すことは道路交通法に抵触する可能性が非常に高い行為です。

なぜならば、ドライバーに安全運転の義務を求めている道路交通法の第70条にて、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」としているためです。

ドライバーが運転中に傘をさすということは、特殊な機構の傘である場合を除き、片手で運転をすることになります。

そうなれば、ハンドルやブレーキ、その他の装置を確実に操作できる状態とは言い難いでしょう。

また、ドライバーだけでなく、オープンカーに同乗している人間が傘をさすのも道路交通法違反にあたる恐れがあります。

これは、道路交通法第71条4項にて「乗降口のドアを閉じ、貨物の積載を確実に行う等当該車両等に乗車している者の転落又は積載している物の転落若しくは飛散を防ぐため必要な措置を講ずること」と定めているためです。
そもそも、時速60kmで走行している車の速度は、風速に換算するとほぼ台風クラスの風を受けることになります。

そのような風速で傘をさせば、ほとんどの場合で破損し、飛ばされた傘が歩行者にぶつかったり、後続の車のフロントガラスなどを破損させてしまう可能性も十分に考えられるでしょう。

オープンカーを運転中、傘をさすことは道路交通法違反であるとして検挙される可能性があるだけでなく、周囲の歩行者や車に被害をもたらしかねない危険な行為です。

もちろん傘を差しながらオープンカーに乗る人は極めて稀な存在といえますが、雨に濡れたくないからと言って、傘をさすのは止めた方が良さそうです。
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