ホンダ 新型ヴェゼルとヤリスクロスを徹底比較&解説!

トヨタ ヤリスクロス ハイブリッド

発売約1ヶ月で、3万台以上を受注した新型ヴェゼル。生産がなかなか追いつかない状況ながら、新車販売台数でも上位にランクインしています。そんな絶好調のヴェゼルを迎え撃つ国産コンパクトSUVの筆頭は、2020年8月にデビューし、現在も好調な販売を継続しているトヨタのヤリスクロスです。

パワートレインも酷似している2台のコンパクトSUVをプロが解説します。

文・写真/萩原 文博

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新型ヴェゼルは、ヤリスクロスをどれだけ追撃できるのか!
室内の広さと安全運転支援システムはヴェゼル
ハイブリッドの燃費はヤリスクロス

新型ヴェゼルは、ヤリスクロスをどれだけ追撃できるのか!

コンパクトSUVブームの牽引車となったホンダ ヴェゼルが2代目に進化し、先代に引き続き人気となっています。

そのライバルとしてピックアップしたのは、月間販売台数(2021年5月)でトップに輝くヤリスの約半数にの約8,800台を占めるヤリスクロスです。

同月の販売台数を比較すると、ヴェゼルは発売直後の盛り上がりが落ち着き約4,000台と、国内のコンパクトSUVはヤリスクロスが独走している状態です。その牙城を今後、ヴェゼルがどのように切り崩して行けるのか?比較しながら考えてみます。

ともにコンパクトSUVに分類される2台のボディサイズは、ヴェゼル(e:HEV Z)が全長4,330mm×全幅1,790mm×全高1,590mm、ヤリスクロスは全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mmと、ヴェゼルのほうがひとまわり大きな印象です。

室内のサイズは、ヴェセルの室内長2,010mm×室内幅1,445mm×室内高1,225mmに対し、ヤリスクロスは室内長1,845mm×室内幅1,430mm×室内高1,205mmと、ボディサイズが大きく、くわえてセンタータンクレイアウトを採用するヴェゼルのほうに余裕があることがわかります。

ラゲッジスペースはヴェゼル、ヤリスクロスともに拮抗していて両モデルともに、上級グレードにはパワーテールゲート機能を装備するなど高い利便性を誇っています。

走りの心臓部となるパワートレインは、それぞれガソリンエンジンとハイブリッドを用意しますが、ヴェゼルのガソリンエンジンはモノグレード展開で、実質的にはハイブリッドメインの車種と言ってさしつかえないでしょう。

いずれも2WDと4WDの駆動方式を用意するのは同様。搭載エンジンは、ヴェゼルがガソリン、ハイブリッドともに1.5L直列4気筒、ヤリスクロスは1.5L 直列3気筒です。

気になるスペックですが、ヴェゼルのガソリン車が最高出力87kW(118ps)/6,600rpm、最大トルク142Nm/4,300rpm。発電と駆動用の2つのモーターとCVTを組み合わせたハイブリッドシステム(e:HEV)は、最高出力78kW(106ps)/6,000-6,400rpm、最大トルク127Nm/4,500-5,000rpmのエンジンに、最高出力96kW(131ps)、最大トルク253Nmのモーターの組み合わせ。

対するヤリスクロスのガソリン車は、最高出力88kW(120ps)/6,600rpm、最大トルク145Nm/4,800-5,200rpm。ハイブリッドは2WDモデルが、最高出力67kW(91ps)5,500rpm、最大トルク120Nm/3,800-4,800rpmのエンジンに、最高出力59kW(80ps)と最大トルク141Nmの組み合わせ、4WDモデルはそれに加えてリアにも3.9kW(5.3ps)と52Nm を発生するモーターが搭載されます。

燃費性能(WLTCモード)は、ヴェゼルが15.6~25.0km/L、ヤリスクロスは17.4~30.8km/Lとなっています

いまやコンパクトクラスでも必須となった運転支援システムは、ヴェセルは衝突軽減ブレーキ(CMBS)をはじめ、11の機能がパッケージ化されたHonda SENSING(ホンダセンシング)を全車標準装備。上位グレードには、後側方の車両を検知するブラインドスポットインフォメーションやLEDアクティブコーナリングライト、後退出庫サポートも装備されています。

いっぽうヤリスクロスは、プリクラッシュセーフティをはじめ、5つの機能がセットになったToyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)をX Bパッケージを除くグレードに標準装備するほか、セカンダリーコリジョンブレーキや先行車発進告知機能なども装備されています。

室内の広さと安全運転支援システムはヴェゼル

ヴェゼルとヤリスクロスを比較してみて、ヴェゼルの良い点は、まずキャビンスペースの広さが挙げられます。

コンパクトクラスのSUVでありながら、センタータンクレイアウトによるリアシートの居住性はヴェゼルの訴求ポイントです。くわえて、最低地上高も195mm(4WD車は170mm)と、ヤリスクロス(170mm)よりも高い走破性が期待できます。

また運転支援システムの充実もヴェゼルの魅力です。ヤリスクロスにはない、歩行者事故低減ステアリングや路外逸脱抑制機能。近距離衝突軽減ブレーキなど充実しています。

さらに直列4気筒エンジンが、直列3気筒に比べて静粛性に優れていることもポイントといえるでしょう。

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ハイブリッドの燃費はヤリスクロス

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博