ローバー ミニとフォルクスワーゲン ビートルの違いは?長く愛されるクラシックカー2台をご紹介

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初登場は1959年と約60年前でありながら、20世紀が終わるまで生産され続けたミニ。

それだけ人気が高く世界に愛好家も多いクルマであることは間違いないのですが、同じような境遇と歴史を持つクルマがもう1台います。

今回はそんなライバルとも言えるクルマとミニを比較していきましょう。

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趣味のクルマとしてライバル関係とも言えるミニとビートル
ミニが優れている点
ビートルが優れている点

趣味のクルマとしてライバル関係とも言えるミニとビートル

ミニのライバルと言えるモデルは、ビートルの愛称で親しまれているフォルクスワーゲン タイプ1ではないでしょうか?

もちろん、マーケティング上での直接的なライバルではありませんが、生産期間が長く現代でもさほどパーツ流通に困ることなく乗ることができるクラシックカーという点で共通しており、「趣味のクルマ」としてライバルと言える存在でしょう。

また、両車が登場した背景もとても似通っています。

スエズ危機に端を発する石油価格高騰から、実用的かつ経済的な小型車として登場したミニ。対してビートルはポルシェ博士がファミリー向けに考えていた小型自動車案が、ヒトラーの大衆車構想と合致してこの世へ生を享けることになったクルマです。様々な歴史的な背景はあれど、どちらも大衆車として実用性と経済性を求めたクルマであることには変わりありません。

今回はそんな両車が、同じ使命を持ちながらどのような点が異なるのか詳しく見ていきたいと思います。

ミニが優れている点

マーケティング上での直接的なライバルではなかったため、「こっちのクルマのここが優れている」と比較してしまうのはナンセンスと言えるでしょう。

登場した背景は似通っていても、両車はそれほど違った個性をもつクルマとなっているのです。

ミニにあってビートルにないポイントは数多くあり、またその反対も然りです。

ミニの方が特出しているポイントと言えば、クイックでダイレクトな操作感覚でしょう。どちらも小型実用車として誕生したクルマですが、よりコンパクトなのはミニです。

そこにラバーコーンを用いた特殊なサスペンション形状と小径タイヤが組み合わされることにより、唯一無二のクイック&ダイレクトなハンドリングを実現しています。

ミニもビートルもカスタムベースとしても人気の高いクルマですが、ミニの方がスポーティーなカスタムが目立つのはこのようなポイントにあるのかもしれません。

ビートルが優れている点

ビートルも経済性と実用性を求められたクルマでしたが、求めた性能やコンセプトが異なっていました。

広い室内空間を確保するというポイントは一緒ですが、ビートルは高速走行性能も重視されています。そのため空気抵抗を減らすため丸みを帯びた独特なシルエットとなりました。

空冷エンジンということもありますが、戦前に思想された大衆車ながらオイルクーラーを純正で装備している点にも、アウトバーンでの高速走行を考えられていると感心させられます。

また、ビートルのメカニズムは、2階建てパワートレインやラバーコーンサスペンションを採用するミニに比べてシンプルであることも挙げられます。

このシンプルさと整備性を考えられた設計から、クラシックカーながら比較的ランニングコストも安く抑えることができると言えるでしょう。もし「普段の足にもできるクラシックカーが欲しい」というのであれば、ビートルの方がオススメです。

結果として、安く耐久性に優れていたビートルは世界各国で愛されることになりました。最終的には2,000万台以上が生産され、世界で最も生産台数が多い量産車になりました。

どちらも背負った使命は同じですが、国が違えば求められる性能も異なってきます。その結果、両車は方向性が大きく異なるクルマになったと言えるでしょう。

もちろん、この手のクルマを欲しがる人は車種の指名買いとなるので、ライバル関係とは言い難いかもしれません。

クラシックカーを手にするという目標は同じでも、自身がどのような使用環境を想定しているのか?どのようなカーライフを送りたいのか?によってベストな選択は異なってきます。

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」を目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾