じつは奥が深いブレーキパッドの選び方:エンドレスアドバンスで聞いてみた

エンドレスアドバンス

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ストリートユースでもっともバランスの取れたところで性能を出している純正品に対して、アフター品はある性能に特化させるため、なにかを犠牲に開発しているというのは、自動車パーツではよくあるハナシです。ブレーキパッドも同様で、やみくもにアフター品を選んでしまい「あれ…こんなはずじゃなかった!」という思いは、多くのユーザーが経験しています。そこで、ここではそんな後悔をしないために、国産屈指のブレーキメーカーであるエンドレスアドバンスにお邪魔して、ブレーキの選び方について伺ってきました。
Chapter
ブレーキパッドを良いものにしたい!
ブレーキパッドを選ぶときは、なにを見ればいいの?
パッド選びは、自分の好みを知ることから始まる

ブレーキパッドを良いものにしたい!

愛車を長く乗り続けたり、中古でクルマを購入した際など、ある程度距離を走ったクルマは、どうしても消耗パーツの交換が必要になります。

交換するパーツには、それぞれ純正品が用意されているものの「この機会に、高性能なアフターパーツに交換してみたい!」と考えるユーザーも少なくありません。

プレーキパーツもそのひとつで、インターネットで『車名、ブレーキパッド』で検索すると、さまざまなアフターメーカーの製品を見つけることができます。
しかしブレーキパッドの性能と言っても、シロウトの私には実際に試してみないことにはわからないというのが本当のところ。とはいえ、実際にとっかえひっかえ試すわけには行かないので、メーカーの謳い文句を信じて購入するのですが、ホントにベストなものにたどり着くことができるのでしょうか?答えは否です。

ブレーキパッドを選ぶときは、なにを見ればいいの?

我々がブレーキパッド交換を考えるとき、多くの人は“いまよりも良いパッド、効くパッド”というばくぜんとした希望を持って、製品探しを行います。これが、多くの人が失敗する原因だといいます。

エンドレスアドバンス花里さん(以下:花里さん)「ひとくちに“いまよりも高性能なパッド”と言っても、制動力はもちろん、ブレーキダストの量が少なくてホイールが汚れにくい、鳴きが少ないなど、いろいろな良さがあります。そのうち多くのユーザーが気にするのが、“効き”と“ダスト量”です」
ブレーキの効きは、普段からスポーツ走行や乗り比べなどを行っていなければわからない性能ですが、ダスト量はホイールに付着する汚れで一目瞭然なので、これを改善できれば、と考えるユーザーも多いと聞きますが。

花里さん「まず“ 効き”は、初期制動とコントロール性で、パッドの方向性が異なることを覚えておいてください。
レース用パッドと聞くと、とても効きそうに思えますが、一般道で使ってもそれほど効果を感じられないことがあります。その理由は、ブレーキパッドには適正温度というものが設定されていて、その範囲で使ったときにはじめて本来の性能を発揮できるからです。
たとえば、一般道ではどんなに頑張って走って、ブレーキ温度は350〜400℃ぐらいがマックスで、正しく使っていればそれ以上に上がることはまずありません。その環境で、適正温度が500−600℃に設定されたプレーキパッドを使ってもあまり意味がないですし、街なかではかえって“効かない!”なんてことになります」

ひと口に『ブレーキが効くように』といっても、どんな特性を望んでいるのか、使用するフィールドは?一般道。もしくはサーキット?さらには、ダスト量=ホイールの汚れ、鳴きなどなど、それらの要素はある性能を優先すると他の性能が落ちたりと、ちょっとしたイタチごっこのようで、それらをバランス良く設計するのはとても難しいのだそうです。

花里さん気になるホイールの汚れは、ブレーキを掛けたときに発生するダスト量が左右します。単純に言えば、パッドもローターも減らない=削れないブレーキを作れば解決するわけですが、ブレーキはパッドとローター間で発生する摩擦によって制動力を生み出す装置なので、減らない=摩擦が少ないということになり、ブレーキの効きが低下してしまうことになります。
それを解決するのは、メーカーに蓄積されたデータとノウハウということになりますね」

パッド選びは、自分の好みを知ることから始まる

そういった意味ではメーカー純正のブレーキは、車両の特性にあわせた絶妙なバランスで作られていると言えそうです。けれど、スポーツ走行を楽しむユーザーなら「いまよりもうちょっと効くパッド」、つねに愛車をピカピカにしておきたいユーザーなら「ホイールが汚れにくいパッド」というように、より良い製品を求めるのは当然の欲求です。

そんなユーザーのワガママに応えてくれるのが、アフターパーツというわけです。とはいえ前述したようにブレーキパッドの性能は多岐にわたっており、我々のようなシロウトが最適なパッドを選ぶことはかなり難しそうです。

花里さん初めてブレーキパッドをアフター品に交換するなら、専門のお店で、愛車の使い方、交換するパッドにはどんな性能を望んでいるのかなど相談していただければ、希望にマッチしたパッドをおすすめできると思います」

「でも街場のプロショップは、敷居が高い感じがして、ちょっと入りにくいんだよなぁ」と感じる方も少なくありません。そんなユーザーが気軽に足を運べる場所として、エンドレスでは長野県の佐久穂町にカフェを併設した『ENDLESS 130 COLECTION』をオープンしています。

花里さん「ドライブがてらここに来ていただいて、コーヒーを飲みながらじっくり相談をしてください。そうしてお客さまが望むパッドを見つけることのお手伝いができれば、我々にとっても嬉しいことです。せっかくパッドを交換するのですから、ベストなものを見つけてください」

カフェスペースのほかに、歴代のエンドレスレーシングの競技車両やエンドレスの集めた希少な旧車の展示スペースに、レーシングガレージも併設される『ENDLESS 130 COLECTION』は、東京からなら片道約200キロ、帰りには軽井沢にも寄り道できる場所にあるので、家族をともなってのドライブにもおすすめです。

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