13年落ちのCクラス(W203)、24ヶ月点検

w203 ユーザー車検

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ユーザー車検の記事で「車検はあくまでも主要なポイントに絞った学力テストのようなものであり、本来、さまざまなパーツが総合的に機能してはじめて完調に動くクルマだけに、安全のためにも総合的な検査=法定点検は忘れずに受けるようにしたいものですね」と書いたとおり、コロナ禍のなか、24ヶ月点検を実施しました。

作業をお願いしたのは、横浜市の港北区にある『カーケアジャパン 横濱ファクトリー』。地方運輸局長の認証を受けた認証工場で、一般修理、車検、板金修理から、愛車のカスタマイズ、チューニング、モータースポーツのサポートと、自動車に関わることすべてをお願いできる頼もしいお店です。

CarMe編集部

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24ヶ月点検は車検とセットじゃなくても良い
24ヶ月点検で車検には含まれない箇所も健康診断
24ヶ月点検で愛車の状態がまるハダカに!
エンジンルームをチェック!

24ヶ月点検は車検とセットじゃなくても良い

24ヶ月点検とは、道路運送車両法第48条(定期点検整備)では車の使用者が実施を義務付けられた点検整備のことで、自家用車の場合は24か月と12か月点検が義務付けられています。

私のように車検をパスしてから24ヶ月点検を受けることができるようになったのは最近のことで、これを悪用して車検をだけで済ませるズボラな方もいるようですが、安全かつトラブルなく愛車に乗り続けるなら12ヶ月と24ヶ月の法定点検は必須項目とおぼえておきましょう。

24ヶ月点検で車検には含まれない箇所も健康診断

昨年、車検を無事パスした愛車メルセデス・ベンツC230アバンギャルドですが、その後、気になることがいくつか発生していました。

まずステアリング周辺から出るギシギシ音、それと路面が濡れているときに起こるスリップ、交換後まだ走行3万キロ弱なのに点灯したブレーキパッド警告灯に、エンジンチェックランプなどなど。

2年ほど前にブローバイホースに亀裂が入り、エンジン不調という大トラブルが発生した以外、走行に支障が出るようなおおきなトラブルもなく走行を続けています。が、さすがに車齢13年ともなると、アチコチに不具合が発生しているようです。

なのに、走行中はとりたてて違和感もなく、タイヤも目視では減っておらずと、なんとなく嫌な感じ(w)

今回は、そんな各所のチェックもかねて点検をお願いしました。

24ヶ月点検は、普通車の場合、灯火類のチェックにはじまり、ブレーキの状態、ステアリング周りのガタや緩み、マフラーの取り付けや緩みなど、56項目にわたります。

車検をパスしているのだから、なにも問題ないでしょ?というのは早計で、車検はあくまでも公道を走らせるうえで問題がない状態にあることを確認する簡単な健康診断的なものであり、学校の試験でいえば赤点を取らなければOK。

それに対して法定点検は、人間ドックのように各部を細かくチェックして、いま現在は問題ないけれど、放っておくとトラブルになるという箇所もあぶり出します。要するに早期発見早期治療の考え方で、これが事故やトラブルを未然に防ぐことにつながります。これを怠ると、出先でトラブルに見舞われる確率が跳ね上がります。

また点検時に作成される「定期点検整備点検記録簿」は病院のカルテのような役割ももっており、引っ越しなどの事情で点検の入庫先が変わった場合でも、前回、前々回の診断データが引き継がれることで作業を容易にすると同時に、余計な費用が発生しないというメリットもあるのです。

つまり定期点検整備記録は、オーナーが変わってもクルマがそれまでどんな整備が施されてきたかということが一目瞭然にわかるものであり、記録簿の無いクルマは車検をパスしたものの24ヶ月点検を受けてないという可能性があるので注意が必要です。

24ヶ月点検で愛車の状態がまるハダカに!

さて、W203の24ヶ月点検にハナシを戻しましょう。

点検作業は、灯火類のチェックからスタートします。灯火類は車検でもパスしている箇所なので問題はありません。次は排気ガスの検査。そして、クルマをリフトで持ち上げて、下まわりのチェックです。

ここは、おおまかに分けても“舵取り装置(ステアリング関連)”“制動装置(ブレーキ関連)”“走行装置(タイヤ&ホイール関連)”“緩衝装置(足回り関連)”“原動機(エンジン関連)”“動力伝達装置(クラッチ&ミッション、プロペラシャフトなど)”“ばい煙、悪臭のあるガス、有害なガス等の発散防止装置(触媒関連)”“エキゾーストパイプ及びマフラー”と、クルマを運行するうえで働くほとんどの箇所が集中しています。
そのなかで、車検時にチェックされるのは、制動装置の作動とホイールのガタ、タイヤの山の残量、触媒とエキゾーストパイプ&マフラーの状態、各部のオイル漏れやシャフトブーツの亀裂などで、ブレーキパッドの残量、タイヤゴムの硬化や劣化などはチェックしません。

つまり、パッド残量があとわずかだったとしても車検はパスできるのです。ここが車検の怖いところで、極端にいえば車検を終えたその帰路でパッド残量の警告灯が点灯するような状態であったとしても車検は通ってしまうのです。

私のW203はというと、ホイールのガタなどは問題なかったのですが、パッドの警告灯はセンサーの被覆が剥がれたことによる誤作動と判明。またリアタイヤが、ネガキャンのきついクルマのように内側だけが極端に減っていることを発見!
聞けば、リアサスペンションのブッシュのヘタリから発生する現象で、リアにマルチリンクを使ったメルセデスには多いトラブルということ。スリップはこれが原因で、後日、タイヤ交換をしました。

さらにステアリングのギシギシ音は、フロントサスまわりのブッシュのヘタリによるもの。さすがにオドメーターが10万キロに届くまでになると、こういったところに劣化が見られます。

また床下のサブマフラーが腐食によって亀裂が入っていたり、ミッションマウントもヘタっていたりと、クルマも長年乗っていると、それだけでいろいろと不具合が出ているというわけです。

エンジンルームをチェック!

エンジンルームは、バッテリーやプラグの状態、電気系の配線、油脂類などを点検するのですが、プラグを点検すると「オーバーヒートの跡がありますねぇ」とのこと。

そういえば、昨年の夏にクーラントの残量警告が点灯して水を足したことがあったのですが、その後は残量警告が点くこともなく、交換したオイルが乳化していたわけでもなかったことから、そのまま使っていたのですが、やはり軽いオーバーヒートを発生していたようです。

ただし「いまはまったく漏れていないから大丈夫でしょう」ということで、ホッとむねを撫で下ろしたのでした。

こんなところも、信頼できる工場で定期点検を受けたからこそわかること。ユーザー車検のみで、定期点検をおろそかにしていたら見落としてしまったポイントです。
本来、パーツ交換や車両の状態に問題なければ、点検に要する時間は3、4時間程度。朝に入庫して、夕方には受け取れますし、費用も2万円前後と、愛車を安全に運行するためなら決して高くはありません。

なによりも点検を定期的に受けることは、トラブルを未然に防ぐことはもちろん、ベストなタイミングでパーツ交換を行うことができるので、余計な出費を抑えることにもつながります。
今回は、車検の期限が迫っていたこともあり24ヶ月点検を後回しにしてユーザー車検で車検をパスしましたが、24ヶ月点検を行ってみてあらためて日ごろの点検がどれだけ大事かということをヒシヒシと実感。

日々忙しく日常点検をおろそかにしているユーザーこそ、12ヶ月と24ヶ月の法定点検はきっちり受けたほうが良い。そんなことを考えた1日でした。

その際は、信頼できる工場にお願いするのがベストですね。

CAR CARE JAPAN(カーケアジャパン)横濱ファクトリー

神奈川県横浜市港北区新羽町849
TEL 045-633-7180/FAX 045-633-7190
営業時間:09:00~18:00  定休日:日曜・祝日・レース開催日
https://carcare-japan.com/

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