ダイハツ タフトのインテリアコーディネートは雰囲気作りが完璧!ただしシート性能には課題あり【新型車インプレッション2/4】

2020年6月10日に発売開始した、新型の軽クロスオーバーSUV「ダイハツ タフト」が、大人気となっています。月販目標4000台に対し、発売1か月後の受注台数は4.5倍となる、約1万8000台に達したそう。すでに納期は3か月待ちとなっており、この新型タフトの勢いは、しばらく続くとみられます。
今回はこの新型タフトの運転席からの視界やシート性能といった、インテリア(内装)に関して紹介していきます。

文:自動車ジャーナリスト吉川賢一/写真:エムスリープロダクション鈴木祐子

Chapter
新型タフトのスカイフィールトップは抜群に良い!明るさと解放感に優れる
インテリアのオレンジ加飾は気分を高める!悩みドコロはディスプレイオーディオするか?純正ナビにするか?
インテリアコーディネート抜群のシート!ただしサポート性には課題もあり
後席は圧巻の広さ!荷物エリアとして使うには適している

新型タフトのスカイフィールトップは抜群に良い!明るさと解放感に優れる

新型タフトに乗り込んで、まず驚くのは運転席周辺の明るさでしょう。サンルーフを持つクルマは多くありますが、新型タフトで全車標準装備となる「スカイフィールトップ」は別格。採光量が多いので、ブラック基調のインテリアながら、室内がとても明るく、頭上から光が注がれる感覚がとても気持ちがいいです。

使用されているガラスには、紫外線対策はもちろん、赤外線による室内温度の上昇を防ぐスーパーUV、IRカット機能も完備。切り立ったフロントウィンドウや、広い面積のサイドウィンドウからも光が多く差し込み、まるで、オープンルーフのクルマのような爽快感すら感じられます。

試乗日は大雨でしたが、遮音がよく効いているためルーフを打つ雨音は小さく、気になりませんでした。日差しが強いときにはシェードを半開きにすることで調節すれば、何の問題もありません。

ルーフから視線を落とすと、太めのAピラーが目に入ります。加えて、ベースである「タント」同様、フロントウィンドウが随分と遠くに感じ、慣れていないと運転のしづらさを感じてしまいがちですが、新型タフトは、視界の良さでそれをカバーしています。

サイドミラーがドア付けとなっていることで隙間があることと、低めのウィンドウラインのおかげで、死角が少なく、不安を覚えることはありません。ただ、信号待ちで先頭になったときに、信号機が見えにくくなりがちなのは、気を付けないとなりません。

インテリアのオレンジ加飾は気分を高める!悩みドコロはディスプレイオーディオするか?純正ナビにするか?

さらに視線を落とすと、鮮やかに配色されたオレンジのメーターパネルや、エアコンの吹き出し口が目に入ります。塗装仕上げではありますが、新型タフトの世界観を作り上げている良いアクセントになっており、タフでアクティブな雰囲気を存分に感じられます。ステアリングホイールの太さ、大きさも適度なサイズで、本革の素材も手触りが良く、握りもいい形状です。

インパネ中央上段に位置するのは、ダイハツコネクトに対応したディーラーオプションの9インチスタイリッシュメモリーナビ(22万7766円~)。見やすい高さに配置されており、画面操作も簡単快適ですが、やや高額な点がネックとなります。

価格を抑えたい方には、メーカーオプションの9インチディスプレイオーディオ(8万2500円)がおススメ。スマホとの連携で、常に最新マップを使ったナビを使うことができます。

しかしながら、クルマに乗るたびにスマホをUSBケーブルでクルマへ繋がないとナビゲーションが使えないこと、クルマを上から俯瞰したパノラマモニター対応カメラ(3万3000円)は、純正ナビとの組み合わせのみとなるため、ディスプレイオーディオでは使用することができません。

最新技術によるサポートを受けたい方には、やはり純正ナビを選択されることをお勧めします。出費はかさみますが、その価値は十分にあります。

インテリアコーディネート抜群のシート!ただしサポート性には課題もあり

新型タフトのインテリアはコーディネートが素晴らしく、雰囲気づくりが非常に巧妙。特に、前席シートの、オレンジ色のステッチと迷彩柄の模様は、新型タフトの武骨さをさらに盛り上げています。

気になったのは、前席シートバックの形状です。広めの背幅に合わせたようで、背面左右方向のサポート性がやや弱く中肉中背の筆者でも、やや余裕があります。オフロードのような「ワイルドな走り」をする用途は想定してはいないでしょうが、余裕のありすぎるシートは、常に身体を緊張させることになり、長距離運転では疲れる要因にもなります。わずかな形状の違いですが、サイドサポートやシートバック形状に、もう少し「肉盛り」がほしいところです。

また、座面が高めで椅子に座ったような姿勢になるので、ペダルを上から踏みつけるようなスタイルになり、交差点などで身体を踏ん張るようなシーンがあると、やや不安な部分もあります。ぜいたくを言うならば、あと20ミリ程度、座面を下げられるよう、調整幅が欲しかったところです。

後席は圧巻の広さ!荷物エリアとして使うには適している

前後スライド機構がないため、随分と後ろにあるように見える後席シートは圧巻の広さです。膝の前にも十分な広さがあり、足も余裕で組めます。シート座面の座り心地はやや硬めで、体重をしっかりと支えるタイプ。

ただし、シートバックを可倒させるためか、後席シートの背中側はフラットな形状となっており、身体を支えるには不十分。上体を支える突起物がなくて、かつ足元が広いので居心地はいいかもしれませんが、長時間の乗り心地はつらくなるかもしれません。

とはいえ、新型タフトの後席は、遊び道具を積む「荷物エリア」と割り切って使う方が多いはず。シートの前後スライド機構を備えることでのコストアップや、車両重量の増加より、後席はフラットにして荷物をたくさん積む用途に特化した、ということでしょう。荷室の使い勝手については、別途レビューします。

新型タフトは、エクステリアだけでなく、インテリアでも、武骨な雰囲気作りに成功しています。乗り込むだけで、楽しい気持ちになるのは、新型タフトのコンセプトが分かりやすく、ユーザーへ伝えられている証拠。次回は、収納スペースや荷室の使い勝手について、さらに詳細なレポートをしていきます。

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吉川 賢一|よしかわ けんいち

モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。

吉川 賢一|よしかわ けんいち