レクサス ISの魅力とは?走る愉しさを追求したインテリジェントスポーツの実力を徹底解説

レクサス IS300

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レクサスブランドが国内に導入されてから、ずっとラインアップされているIS。スポーツセダンとして取り上げられることも多いIS。今では希少な存在となってしまったミドルサイズFRセダンISを本記事では解説していきます。

文・西川 昇吾

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」を目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾
Chapter
レクサス ISの概要
レクサス ISの歴史
レクサス ISのグレード紹介
レクサス ISのおすすめオプション
中古車動向

レクサス ISの概要

国内では初代モデルとなるISは、欧州と北米では2代目となります。海外市場での初代モデルは国内で1998年から2005年まで販売されていたトヨタ アルテッツァになります。

初代モデルは日本でのレクサスブランド販売開始から約1ヶ月後の2005年9月に販売が開始されました。国内仕様のエンジンは2.5Lと3.5L V6の2種類。ちなみに2.5Lモデルには4輪駆動モデルも存在します。

2代目モデルは2013年5月に販売開始。エンジンラインアップは先代モデルと同じ2種類に加えて、2.5Lハイブリッドモデルを追加。こちらも先代モデルと同じく2.5Lガソリンモデルのみ4輪駆動モデルが選択できます。また、2015年7月に2.0Lターボモデルが追加されました。

レクサス ISの歴史

2005年に登場した初代モデルは、毎年こまやかな改良を受けていきます。大きなマイナーチェンジが行われたのは2010年8月のこと。今ではすっかりお馴染みとなったスポーツグレード「F sport」がここで設定されます。

またエクステリアデザインも今までの改良と比較すると大きめの変更を受けました。以降は大きな変更を受けず、2代目が販売される2013年5月まで販売され、初代モデルの幕を降ろしました。
ISシリーズの歴史を語る上で欠かせないのが、派生系モデルの存在。まず2007年に追加されたのが、スポーツモデル「IS F」です。これは単なるスポーツグレードではなく、サーキット走行を主眼に置いたプレミアムスポーツという位置付け。専用チューニングの足回りやエアロパーツはもちろんですが、注目はエンジンとトランスミッション。

LS600hに搭載された5.0L V8エンジンをベースに、ヤマハと共同開発した2UR-GSEは423馬力を発生。トランスミッションは当時、世界初の世界最速レベルの変速を行う8速スポーツATという組み合わせでした。ライバルはBMW M3やメルセデスベンツ C63AMGと言われ、当時はよく比較されていました。
こちらもセダンと同様、改良を受け続けますが、性能面で大きな改良があったのは2009年8月、トルセンLSDが標準装備となります。2010年の改良では足回りのセッティングを変更するとともに、「サーキットモード」が追加されます。2011年の改良ではショックアブソーバーの変更。

2013年にISが2代目になってもIS Fは継続して販売。2013年に最後の改良を受けます。カーボン製のリアスポイラーが装備されたほか、新たに設定された特別仕様車はエンジン各部のフリクション低減とバランス取りが施され、最高出力7馬力向上の430馬力となりますが、2014年5月に販売を終了します。

終始、走りにこだわった改良が行われ続けたモデルでした。
またもう一つの派生モデルが電動メタルトップを装備するコンバーチブルであるIS Cです。約20秒で開閉可能な電動ルーフは、世界でも珍しい3分割ルーフとなっていて、凝った作りです。また、オープン時の風の巻き込みを抑えた設計や、オープン時とクローズ時で異なる設定のオートエアコンやオーディオ。

オープン時にもトランクにゴルフバッグが1つ入るように設計されている点にレクサスらしさも感じます。また、よりパーソナルなクルマであるコンバーチブルらしく、インテリアカラーもISより多い5色展開。

派生モデルながら明確なコンセプト違いが見受けられます。当初は2.5L V6モデルのみでしたが、2010年8月に3.5L V6モデルが追加され、内装色の選択肢が増えます。2012年8月にはF sportグレードが追加。2013年8月に最後の改良を受け、ITSスポット対応DSRCユニットが装備され、2014年5月に販売を終了しました。

レクサス ISのグレード紹介

バリエーションが豊富なISシリーズ。現行モデルのグレードを振り返ると、パワートレインは300/300h/350の3種類。300は2.0 Lターボ、300hは2.5Lエンジンにハイブリッドシステムという組み合わせ。350は3.5L V6エンジンです。

続いてversion LとF sportの違いについて。version Lは簡単に言ってしまえば「豪華内装仕様」という位置付け。上質な本革のシートや本杢のオーナメントパネルが標準装備となります。

F sportはもちろんスポーツ仕様。専用エアロパーツや、インテリアはもちろんですが、スポーツチューニングされたサスペンション、大径ブレーキなども専用装備となっていて、しっかりと走りの部分も作り込まれています。

レクサス ISのおすすめオプション

メーカーオプションはあまりラインアップされていない現行ISですが、ディーラーオプションが充実しているのが特徴的。モデリスタやTRDのエアロパーツもラインアップされています。しかし、ここら辺はエクステリアの印象がガラリと変わるので、個人の好みの問題と言えるでしょう。

もし、走りにこだわって350のF sportを選択するならばトルセンLSDをメーカーオプションで選択したいところ。今となっては希少なFRのミドルサイズセダン。そのパッケージの「らしさ」により磨きがかかるオプションです。

中古車動向

販売から約15年が経過し、中古車市場もピンキリとなっているISシリーズ。まずベーシックモデルとなる250は50万円から狙える格安の初代モデルか、200万円代以上の高値の2代目高年式モデルかで大きく分けられます。

単純に「レクサスでカッコをつける」なら初代モデルもありですが、2代目モデルを狙うなら250に限らず、250の後継グレード300やハイブリッドの300hも視野に入れた方が良いでしょう。2代目モデルを選ぶ際は自分の乗り方にあったパワーユニットを選択するのが吉かもしれません。

しかし、上級350となると一気にタマ数は減ります。(2020年2月末現在32台)逆に維持費の差を気にしないのであれば、初代モデルの350は250よりお買い得感は感じられるでしょう。ただ、初代モデルでもマイナーチェンジで追加されたF sportだと少々高めかな?と言った印象。
そしてIS C、これは350よりもグッとタマ数が減ります。IS C250で市場に15台程度、350になると5台程度となります。(2020年2月末現在)正直、色やグレード、装備は選んでいられない状況でしょう。

350やIS Cを見た後に、その特異性を考えると「意外とタマ数あるな」という印象を受けるのがIS F。市場には20台程度といった具合(2020年2月末現在20台)、しかも平均価格約200万円といった感じで、お買い得感も感じられます。しかしスポーツモデルであるIS Fは激しく走行された個体があるのも事実。

購入前にちゃんと前オーナーのメンテナンスや使用状況を把握できるだけ把握するべきです。また、タマ数は少ないですが、IS Fを狙う場合LSDが装備された2009年8月以降の個体を狙った方が後で幸せになれるかもしれません。

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アルテッツァ時代からBMW 3シリーズをライバルとし、開発されてきたIS。ライバルと同じようにコンフォートセダンからスポーツモデル、コンバーチブルと幅広くラインアップしています。ミドルサイズのFRセダンは国内ラインアップでは希少な存在。中古でも新車でも「乗れる内に」手に入れるのがベストかもしれません。
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