レンジローバー イヴォークはランドローバーに最大の革新性をもたらした先駆車!
更新日:2024.09.09
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昨今の進化が著しいランドローバーブランドのクルマの中で、もっとも革新的だったと言えるのが、レンジローバー イヴォークです。ウェッジシェイプ(くさび型)のクーペスタイルデザインは、2010年代のSUVのトレンドを牽引していったのです。そして、その先進性は2019年に2代目へと受け継がれました。
文・山崎 友貴
文・山崎 友貴
レンジローバー イヴォークについて|四駆(4WD)専門メーカーが打ち出した次世代のカタチ
イギリスのランドローバー社は、ランドローバーとレンジローバーという2台の世界的名車を生んだメーカーです。現在のSUVでは、フルタイム4WD+サブトランスファーというメカニズムはベーシックなものとなっています。
しかし、ランドローバーのシリーズⅠが生まれた1940年代では非常に希有な存在でしたし、それを発展させたレンジローバーが登場した1970年代でさえも、その先進性は疑いのないものでした。
戦後のスチール材不足が主因だったとは言え、当初よりボディにアルミを使っていたのもランドローバー社でした。耐久性と生産性を考慮したクルマ造りをしてきたのもまた、このブランドの先進的な部分と言えるでしょう。
同社は、ランドローバー(ディフェンダー)シリーズを実用車として販売し続ける一方で、より一般ユーザーの生活にマッチする四輪駆動車を開発してきました。
プレミアムモデルのレンジローバーに続き、ディスカバリーやフリーランダーといった低価格車種によって、幅広い層の確保に努めてきました。今回紹介するレンジローバー イヴォークは、ランドローバーの歴史の中でも、最もエポックメイキングなモデルなのではないでしょうか。
ランドローバー社は1997年より、初代フリーランダーで車両の軽量化を図ってきました。レンジローバーやディスカバリー、ディフェンダーはアッパーボディにアルミを使っていても、基本骨格であるラダーフレームに重いスチール材を使っていたのです。世の中的には四輪駆動車の燃費や環境性能が重視されるようになり、その点では各社よりも遅れを取っていたのです。
初代フリーランダーは、フレームインモノコックをランドローバーで初めて採用した車両で、当時のライトクロカンのニーズに応えました。2代目となるフリーランダー2(LR2)では、完全モノコック化を実現。そしてこのシャシーを基本に開発されたのが、初代レンジローバー イヴォークです。
基本にしたと言っても90%以上を一新した新設計のボディで、高張力スチールボディをベースに、最前部のクロスメンバーやフロントタイヤハウスなど一部にアルミ材を使用していました。こうした軽量化は、SUVとしての高い運動性能を実現するばかりでなく、Co2削減などの環境性能を追求するためでもあったのです。
もちろん、ランドローバーブランドとして譲れない悪路での堅牢性も、モノコックボディながらしっかりと確保しています。
こうした先進性能に加えて、注目されたのはそのデザインでした。2008年の北米国際自動車ショーでお披露目されたコンセプトカー「LRX」がデザインのベースとなっており、それをブラッシュアップして発売されました。
くさび形のフォルムとクーペスタイルのボディは、レンジローバーと名が付くモデルの中では最も前衛的なもので、かつサイズも最もコンパクトでした。
ボディバリエーションは3ドアのクーペと、5ドアボディの2種類。搭載パワーユニットは、フォードが開発したオールアルミ製2L直列4気筒ターボエンジンのみとなっていました。このユニットは軽快感に溢れているだけでなく、ツイン可変バルブなどの採用によって、燃費や排出ガス性能といった環境性にも優れていました。
運動性能を左右するサスペンションには、前後にストラット式を採用。特にリアはインテグラルリンク構造にすることで、堅牢性や耐荷重性といった性能も確保しています。この初代イヴォークは、生産終了までに約80万台を販売するという大ヒット記録を残し、2代目へとスイッチします。
しかし、ランドローバーのシリーズⅠが生まれた1940年代では非常に希有な存在でしたし、それを発展させたレンジローバーが登場した1970年代でさえも、その先進性は疑いのないものでした。
戦後のスチール材不足が主因だったとは言え、当初よりボディにアルミを使っていたのもランドローバー社でした。耐久性と生産性を考慮したクルマ造りをしてきたのもまた、このブランドの先進的な部分と言えるでしょう。
同社は、ランドローバー(ディフェンダー)シリーズを実用車として販売し続ける一方で、より一般ユーザーの生活にマッチする四輪駆動車を開発してきました。
プレミアムモデルのレンジローバーに続き、ディスカバリーやフリーランダーといった低価格車種によって、幅広い層の確保に努めてきました。今回紹介するレンジローバー イヴォークは、ランドローバーの歴史の中でも、最もエポックメイキングなモデルなのではないでしょうか。
ランドローバー社は1997年より、初代フリーランダーで車両の軽量化を図ってきました。レンジローバーやディスカバリー、ディフェンダーはアッパーボディにアルミを使っていても、基本骨格であるラダーフレームに重いスチール材を使っていたのです。世の中的には四輪駆動車の燃費や環境性能が重視されるようになり、その点では各社よりも遅れを取っていたのです。
初代フリーランダーは、フレームインモノコックをランドローバーで初めて採用した車両で、当時のライトクロカンのニーズに応えました。2代目となるフリーランダー2(LR2)では、完全モノコック化を実現。そしてこのシャシーを基本に開発されたのが、初代レンジローバー イヴォークです。
基本にしたと言っても90%以上を一新した新設計のボディで、高張力スチールボディをベースに、最前部のクロスメンバーやフロントタイヤハウスなど一部にアルミ材を使用していました。こうした軽量化は、SUVとしての高い運動性能を実現するばかりでなく、Co2削減などの環境性能を追求するためでもあったのです。
もちろん、ランドローバーブランドとして譲れない悪路での堅牢性も、モノコックボディながらしっかりと確保しています。
こうした先進性能に加えて、注目されたのはそのデザインでした。2008年の北米国際自動車ショーでお披露目されたコンセプトカー「LRX」がデザインのベースとなっており、それをブラッシュアップして発売されました。
くさび形のフォルムとクーペスタイルのボディは、レンジローバーと名が付くモデルの中では最も前衛的なもので、かつサイズも最もコンパクトでした。
ボディバリエーションは3ドアのクーペと、5ドアボディの2種類。搭載パワーユニットは、フォードが開発したオールアルミ製2L直列4気筒ターボエンジンのみとなっていました。このユニットは軽快感に溢れているだけでなく、ツイン可変バルブなどの採用によって、燃費や排出ガス性能といった環境性にも優れていました。
運動性能を左右するサスペンションには、前後にストラット式を採用。特にリアはインテグラルリンク構造にすることで、堅牢性や耐荷重性といった性能も確保しています。この初代イヴォークは、生産終了までに約80万台を販売するという大ヒット記録を残し、2代目へとスイッチします。
レンジローバー イヴォークについて|HVを追加!さらに裾野を広げた新型イヴォーク
2代目は初代のイメージを踏襲しながらも、様々な点で大幅な進化を遂げています。まずプラットフォームは、新世代の「プレミアム・トランスバース・アクテクチャー」を使っています。これはPHEVやMHEVに対応するためであり、今モデルからマイルドハイブリッドが設定されています。
搭載されるパワーユニットは、日本仕様では4タイプ。2.0Lのディーゼルターボ、2.0Lで200ps仕様の直4ガソリンターボ、2.0L で250ps仕様の直4ガソリンターボ、そしてマイルドハイブリッドで300ps仕様の2.0L直4ターボです。
駆動方式は全車とも4WDのみですが、ドライブラインディスコネクト付きのシステムを採用することで、通常時はFF(前輪のみ)で走行していますが、スリッピーな路面では後輪に駆動トルクを配分するオンデマンドタイプの4WDです。
後輪へのトルク配分のみならず、前後輪のどちらかが空転してしまうような場面では、もう一方の車軸に最大100%のトルクをバリアブルに配分。また「テレインレスポンス2」を内包しており、走行状態に合わせて、出力・ブレーキ・トルク配分を自動で制御し、走破性を発揮させるのも特徴です。
さらにAppleウォッチやデジタルガジェットから愛車のセッティングをリモートコントロールできる「リモートアプリ」や、AIアルゴリズムを使って、ドライバーの好みや行動パターンを車内環境に反映させる「スマートセッティング」など、先進的な機能も採用しています。
グレードは「レンジローバー イヴォーク」と「レンジローバー イヴォーク R-ダイナミック」に大別され、それぞれに専用エクステリアを持っています。レンジローバー イヴォークが「S」と「SE」、R-ダイナミックには「S」「SE」「HSE」が設定されています。
さらにルーフも5種類から選択できます。「ボディ同色メタルルーフ(標準仕様)」「パノラミックルーフ」「スライディングパノラミックルーフ」「ブラックコントラストルーフ」、そして「シルバーコントラストルーフ」と細かい設定がされています。
ボディからはソリッド系が2色、メタリック系が7色、プレミアムメタリック系が2色と豊富なラインナップです。さらにタイヤ&ホイールは、17インチが2タイプ、18インチ2タイプ、20インチ5タイプ、そして21インチ3タイプの中から選ぶことができます。インテリア色は、標準のレンジローバー イヴォークとR-ダイナミックにそれぞれ3色ずつ設定されています。
シートも違う色、マテリアルが全9タイプ用意されており、自分の好みのインテリアを作り上げていくことができます。こうした多用性も、レンジローバー イヴォークが人気である一つと言えるでしょう。
価格は461万円から821万円(2019年5月時点)と幅広く、同じ車両でも自分のライフスタイルや好みに合わせた選ぶことを可能にしています。
搭載されるパワーユニットは、日本仕様では4タイプ。2.0Lのディーゼルターボ、2.0Lで200ps仕様の直4ガソリンターボ、2.0L で250ps仕様の直4ガソリンターボ、そしてマイルドハイブリッドで300ps仕様の2.0L直4ターボです。
駆動方式は全車とも4WDのみですが、ドライブラインディスコネクト付きのシステムを採用することで、通常時はFF(前輪のみ)で走行していますが、スリッピーな路面では後輪に駆動トルクを配分するオンデマンドタイプの4WDです。
後輪へのトルク配分のみならず、前後輪のどちらかが空転してしまうような場面では、もう一方の車軸に最大100%のトルクをバリアブルに配分。また「テレインレスポンス2」を内包しており、走行状態に合わせて、出力・ブレーキ・トルク配分を自動で制御し、走破性を発揮させるのも特徴です。
さらにAppleウォッチやデジタルガジェットから愛車のセッティングをリモートコントロールできる「リモートアプリ」や、AIアルゴリズムを使って、ドライバーの好みや行動パターンを車内環境に反映させる「スマートセッティング」など、先進的な機能も採用しています。
グレードは「レンジローバー イヴォーク」と「レンジローバー イヴォーク R-ダイナミック」に大別され、それぞれに専用エクステリアを持っています。レンジローバー イヴォークが「S」と「SE」、R-ダイナミックには「S」「SE」「HSE」が設定されています。
さらにルーフも5種類から選択できます。「ボディ同色メタルルーフ(標準仕様)」「パノラミックルーフ」「スライディングパノラミックルーフ」「ブラックコントラストルーフ」、そして「シルバーコントラストルーフ」と細かい設定がされています。
ボディからはソリッド系が2色、メタリック系が7色、プレミアムメタリック系が2色と豊富なラインナップです。さらにタイヤ&ホイールは、17インチが2タイプ、18インチ2タイプ、20インチ5タイプ、そして21インチ3タイプの中から選ぶことができます。インテリア色は、標準のレンジローバー イヴォークとR-ダイナミックにそれぞれ3色ずつ設定されています。
シートも違う色、マテリアルが全9タイプ用意されており、自分の好みのインテリアを作り上げていくことができます。こうした多用性も、レンジローバー イヴォークが人気である一つと言えるでしょう。
価格は461万円から821万円(2019年5月時点)と幅広く、同じ車両でも自分のライフスタイルや好みに合わせた選ぶことを可能にしています。
レンジローバー イヴォークは、その後に登場したすべてのランドローバー車に少なからぬ影響を残したモデルであり、他メーカーからも注目されています。4WD専門ブランドという世界でも珍しいランドローバーにおいて、今の価値観を最も雄弁に語っているアイコン的なSUVなのです。