ストロングハイブリッドカーの「ストロング」ってなに?
更新日:2024.09.09
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世界初となる量産ハイブリッド乗用車トヨタ プリウスが発売されたのは、いまから20年以上も前の1997年10月のこと。このプリウスをきっかけに、いまでは世界中の自動車メーカーから、さまざまな”ハイブリッドモデル”が販売されるようになりました。そのハイブリッドのなかに、ストロングタイプとマイルドタイプという2つのシステムがあることをご存知でしょうか?
文・吉川賢一
文・吉川賢一
- Chapter
- ストロングハイブリッドとは?
- ストロングとマイルドの比較
- ストロングの注意点
ストロングハイブリッドとは?
『ストロングハイブリッド』という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
ストロングハイブリッドとは、駆動用バッテリーに蓄積された電気とモーターにより、エンジンを停止した状態でも走行ができるハイブリッドシステムで、エンジンとモーターを使い分けて、おもに効率の良いほうを駆動に用います。
トヨタ プリウスのようなハイブリッドシステムが、このタイプです。
一方、『マイルドハイブリッド』は、エンジンを主要動力源とし、発進などのエンジン駆動時に、小型バッテリーとモーターでアシストすることを前提としているシステムです。バッテリーの電力を使いモーターだけで走る(EVモード)ことはできません。
プリウスやホンダ インサイトが初めて登場した2000年前後には、そういった区別はなくすべてハイブリッドと呼ばれていました。ハイブリッドが進化していく過程で、これらを区別するためにストロングハイブリッド、マイルドハイブリッドという言葉が生まれたのです。
ストロングハイブリッドとは、駆動用バッテリーに蓄積された電気とモーターにより、エンジンを停止した状態でも走行ができるハイブリッドシステムで、エンジンとモーターを使い分けて、おもに効率の良いほうを駆動に用います。
トヨタ プリウスのようなハイブリッドシステムが、このタイプです。
一方、『マイルドハイブリッド』は、エンジンを主要動力源とし、発進などのエンジン駆動時に、小型バッテリーとモーターでアシストすることを前提としているシステムです。バッテリーの電力を使いモーターだけで走る(EVモード)ことはできません。
プリウスやホンダ インサイトが初めて登場した2000年前後には、そういった区別はなくすべてハイブリッドと呼ばれていました。ハイブリッドが進化していく過程で、これらを区別するためにストロングハイブリッド、マイルドハイブリッドという言葉が生まれたのです。
ストロングとマイルドの比較
便利さや性能の面からユーザー評価が高いのは、ストロングハイブリッドです。
利点は、なんと言ってもモーター走行時にエンジンが作動しないので、燃費改善効果が高いことです。燃費世界最高レベルのプリウスは、改良毎に記録を更新し続け、現行モデルではリッターあたり37.2km(JC08モード)という驚異的な数字を誇っています。
しかしメーカーからすると、部品も少なくシンプルなシステムのマイルドハイブリッドは、比較的低コストで開発ができるというメリットがあり、こちらに重点を置いているメーカーも増えています。
低コストで開発できるぶん車両価格を抑えることが可能で、くわえて「ハイブリッド車」とうたえるので、販売現場でアピールができます。
ストロングかマイルドか、販売戦略や価格設定など各メーカーの特徴が見られます。
利点は、なんと言ってもモーター走行時にエンジンが作動しないので、燃費改善効果が高いことです。燃費世界最高レベルのプリウスは、改良毎に記録を更新し続け、現行モデルではリッターあたり37.2km(JC08モード)という驚異的な数字を誇っています。
しかしメーカーからすると、部品も少なくシンプルなシステムのマイルドハイブリッドは、比較的低コストで開発ができるというメリットがあり、こちらに重点を置いているメーカーも増えています。
低コストで開発できるぶん車両価格を抑えることが可能で、くわえて「ハイブリッド車」とうたえるので、販売現場でアピールができます。
ストロングかマイルドか、販売戦略や価格設定など各メーカーの特徴が見られます。
ストロングの注意点
ストロングハイブリッドの特徴のひとつに、”静かな走行音”があります。深夜、周囲が寝静まった住宅街などで有効な特徴は、歩行者の背後から音もなく近づいてくるというデメリットも内包していました。
そのためメーカーでは、クルマに警告音の鳴る装置を取り付けたり、自動ブレーキ装置を採用するなどしていますが、ドライバーにもその危険性を意識した運転が求められます。
ストロングハイブリッドは新しいシステムではなく、マイルドハイブリッドとの差別化を図るための言葉です。燃費やコストの面で、それぞれメリットとデメリットがあります。今後、それぞれのシステムがどのように進化をして、どちらが主流となるか、注目していくと面白いかもしれません。
そのためメーカーでは、クルマに警告音の鳴る装置を取り付けたり、自動ブレーキ装置を採用するなどしていますが、ドライバーにもその危険性を意識した運転が求められます。
ストロングハイブリッドは新しいシステムではなく、マイルドハイブリッドとの差別化を図るための言葉です。燃費やコストの面で、それぞれメリットとデメリットがあります。今後、それぞれのシステムがどのように進化をして、どちらが主流となるか、注目していくと面白いかもしれません。
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。