中古のHV、EVを買う際に注意すべきこと3つ
更新日:2024.09.09
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トヨタ プリウスの大ヒットで、ハイブリッド車や電気自動車も当たり前になり、中古車市場にもたくさんのHVやEVが見られるようになってきました。モーターや大型バッテリーが搭載されているHVやEVの中古車を選ぶとき、見るべきポイントは、エンジンだけのクルマとは少し異なります。どこに注意すべきなのでしょうか?
文・赤井福
文・赤井福
HV・EVの最重要部分「大型バッテリー」
ホンダの初代インサイトや、スズキ車に積まれていたマイルドハイブリッドでは、あまり気にすることはありませんが、トヨタ車のようなストロングハイブリッドや電気自動車になると、バッテリーの状態が気になります。
一時期、走行距離が10万キロを超えると、ニッケル水素あるいはリチウムイオンバッテリーの寿命が尽きてしまうと言われましたが、10万キロを超えても元気に動き続けるハイブリッドはたくさんあります。また走行距離よりも、生産からの経過年数のほうが、故障のリスクとリンクするという説もあります。
筆者のディーラー営業職時代の経験では、初年度登録から7-10年経過していて走行距離が5万キロ程度の個体と、3年で10万キロ走行した個体では、後者のほうがハイブリッドバッテリーに関して、故障が少ないように感じました。
使用年数に対し、走行過多傾向にあるクルマは、しっかりと満充電から放電を繰り返し行っています。しかし短距離を数回しか走らないクルマは、ハイブリッドバッテリーが充放電を繰り返す前にエンジンが切られてしまい、バッテリーにとってはシビアなコンディションになりがちです。
年間1万キロ程度使用されているクルマは、クルマにとって適度な負荷がかけられており、ハイブリッド車は”初年度登録から長く時間が経過している低走行車は選ばないほうがいい”と考えられます。
またEVでは、バッテリーの劣化を示すセグメント数(セグ)がポイントになります。日産 リーフの場合、新車時には12セグありますが、中古では8セグや9セグになった激安のクルマが多くあります。中古車を選ぶ際には走行距離の多さよりも、セグメント数を確認するようにしましょう。できれば、満充電時に表示される走行可能距離を確認しましょう。
一時期、走行距離が10万キロを超えると、ニッケル水素あるいはリチウムイオンバッテリーの寿命が尽きてしまうと言われましたが、10万キロを超えても元気に動き続けるハイブリッドはたくさんあります。また走行距離よりも、生産からの経過年数のほうが、故障のリスクとリンクするという説もあります。
筆者のディーラー営業職時代の経験では、初年度登録から7-10年経過していて走行距離が5万キロ程度の個体と、3年で10万キロ走行した個体では、後者のほうがハイブリッドバッテリーに関して、故障が少ないように感じました。
使用年数に対し、走行過多傾向にあるクルマは、しっかりと満充電から放電を繰り返し行っています。しかし短距離を数回しか走らないクルマは、ハイブリッドバッテリーが充放電を繰り返す前にエンジンが切られてしまい、バッテリーにとってはシビアなコンディションになりがちです。
年間1万キロ程度使用されているクルマは、クルマにとって適度な負荷がかけられており、ハイブリッド車は”初年度登録から長く時間が経過している低走行車は選ばないほうがいい”と考えられます。
またEVでは、バッテリーの劣化を示すセグメント数(セグ)がポイントになります。日産 リーフの場合、新車時には12セグありますが、中古では8セグや9セグになった激安のクルマが多くあります。中古車を選ぶ際には走行距離の多さよりも、セグメント数を確認するようにしましょう。できれば、満充電時に表示される走行可能距離を確認しましょう。
HVやEVのブレーキと足回りも注意しましょう
回生ブレーキシステムを搭載しているHVやEVの場合、ブレーキパッドの減りはガソリン車に比べて少ないのですが、そのために長年ブレーキの部品が交換されていないケースも散見されました。
ブレーキパッドやローターの状態や、固着がないかなど、作動状況もしっかりと確認してもらいましょう。
ブレーキパッドやローターの状態や、固着がないかなど、作動状況もしっかりと確認してもらいましょう。
HVやEVのタイヤの減り具合は要チェック
大容量のバッテリーを積むEVや、エンジンとバッテリーの両方を積むHVは、車重が重く、足回りに負担が大きくかかってきます。そのため、ダンパーからのオイルの滲みが見られる個体もあります。
また、重い車重に加えて、発進時にトルクの大きなモーターを使うため蹴り出しの力が強くなるので、タイヤへの負担が大きく、タイヤの減りが早くなる傾向にあります。
特に発進時のモータートルクによる負担は、タイヤメーカーも問題と考えており、ブリヂストンではプリウス用の195/65R15サイズのスタッドレスタイヤに、ハイブリッド専用モデルを用意していたほどでした。中古車として購入する際には、タイヤの残り溝も十分確認しましょう。
また、重い車重に加えて、発進時にトルクの大きなモーターを使うため蹴り出しの力が強くなるので、タイヤへの負担が大きく、タイヤの減りが早くなる傾向にあります。
特に発進時のモータートルクによる負担は、タイヤメーカーも問題と考えており、ブリヂストンではプリウス用の195/65R15サイズのスタッドレスタイヤに、ハイブリッド専用モデルを用意していたほどでした。中古車として購入する際には、タイヤの残り溝も十分確認しましょう。
ガソリン代が節約されるイメージが大きいHVやEVですが、意外な消耗部品が維持費を押し上げる可能性もあります。普通のクルマとは構造が大きく違い、電気を使うことに目が行きがちですが、バッテリーに関しては性能の向上で大きな問題点は少ないでしょう。
ただし付いている部品が多いので、そのぶん故障が起きるリスクも高まっています。そういったリスクを感じる、けれどHVやEVの中古車に乗りたいという方は、価格は少々高めになりますが、長期保証が付くディーラーの認定中古車を選んだほうが良いかもしれません。
ただし付いている部品が多いので、そのぶん故障が起きるリスクも高まっています。そういったリスクを感じる、けれどHVやEVの中古車に乗りたいという方は、価格は少々高めになりますが、長期保証が付くディーラーの認定中古車を選んだほうが良いかもしれません。
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文・赤井福
大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。
文・赤井福
大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。