爽快な加速感に感激!? 2018年上半期販売台数No.1「ノート e-POWER」の実力を確かめてみた

日産 リーフ e-POWER(大田中撮影)

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生まれた時に家にあったクルマがC10スカイライン、いわゆるハコスカの4気筒スタンダードタイプで、10歳まで助手席で育ったこともあり、日産にはかなりの思い入れがあります。西部警察世代でもあるので、日産車を買いたいとは思っていました。

文/写真・大田中秀一

大田中 秀一|おおたなか しゅういち

乗りもの、特にクルマ好きで、見ること、乗ること、しゃべることすべてが好き。5年間のレース参戦経験を活かし、レーシングスクールインストラクターも時々務める。大型二種免許も所有していることもあり、運転技術に関しての研究も行なう。モビリティに関わることすべてを興味のままに取材、自動車専門誌並びにweb、経済ニュースサイトなどに寄稿している。世界のマイナーモーターショーウォッチャー、アセアン・ジャパニーズ・モータージャーナリスト・アソシエーション会長、インドネシアにも拠点がある無意識アセアンウォッチャー。

大田中 秀一
Chapter
ノート e-POWERに興味を持った理由
ノート e-POWERの美点は「爽快な加速感」
日産車ユーザーに聞いてみた

ノート e-POWERに興味を持った理由

しかし経営危機後の日産からはそんな自分に響くクルマがなくなってしまい、Zとスカイライン以外は名前も消えてしまいました。スカイラインに至ってはなんでそのクルマにスカイラインの名前を残した?と首をかしげるほど名前と縁遠いものになってしまいました。

そんなこんなで日産にはまったく興味がなかったのですが、テレビコマーシャルで販売台数ナンバーワンという言葉を何度も聞いたので、そんな魅力的なクルマがまだあったのか?とにわかに気になり始めたので試乗してみることにしました。

着目点がかなり偏ってるのが恐縮ですが、何かの参考になれば幸いです。

このクルマに興味を持った理由は、もう一つあります。

カタログにも謳われている“アクセルペダルだけでワクワク運転「e-POWER Drive」。アクセルペダルを戻すだけで強く減速するモードがあり、カーブなどの頻繁に加減速が必要なシーンでアクセル・ブレーキペダルの踏み替えを減らし、ドライバーの運転をサポートしてくれる、アクセルペダルだけである程度のことができるというシステムを試してみたかった。

少々横道にそれます。ブレーキには減速のためのブレーキと、コーナーリング中にクルマの姿勢を安定させ安全に速くコーナーを駆けるためのブレーキ、専門用語でトレイルブレーキングという2種類のブレーキがあります。

自分が手伝っているドライビングスクールでこのトレイルブレーキングを教えているのですが、それは薄くブレーキをかけることによって4輪を路面にしっかり粘着させ、クルマの姿勢を安定させるというものです。

仮にコーナーに侵入速度が同じだったとしても、トレイルブレーキをしている場合とノーブレーキの場合では粘着力に差が出るので安定度に差がでます。e-POWER Driveではそのあたりがどうなのか?が興味を持った理由です。

ノート e-POWERの美点は「爽快な加速感」

結論から言えば、やはりトレイルブレーキングには敵わないようです。でも街中や速度がそれほどでもない局面では有用かもしれません。

そんなことより、このクルマの美点はモーターによる静かで滑らかでクラスを感じさせない爽快な加速感です。

エンジンはバッテリーに充電するための発電機として存在するので走行はモーターだけなのですが、これがいい。青信号で、バイパスや高速本線への合流のための中間加速で、料金所ダッシュで、とても気持ちいい。1.5リッタークラスのクルマとは思えないスムーズで力強い加速は爽快。エンジン車なら”がおー!”とがんばる局面でも”しゅいーん”と静かに加速する。

ハイブリッド車も、特に料金所加速ではパワーを補助するためにエンジンが始動するのでやはりエンジン音と振動は感じますがそれがない。単純に感激しました。

街中では突然エンジンが高回転で回り始めてうるさいし、加速、車速とエンジン回転が合わないことにかなり違和感があるのですがまあそれはしかたないとしましょう。

改めてクルマそのものをじっくり見ると、室内はそれなりに広いし、荷室も普段使いなら充分でしょう。

このクルマに関する印象は以上のような感じでした。

日産車ユーザーに聞いてみた

今回借りたノート e-POWERを高速、一般道、山道、ロングなどいろいろ試すついでにあるところに行ってある人に見せて乗せてみた時の反応が興味深かったので最後にご紹介いたします。

現行型マーチにまったく魅力を感じないとセールス氏からの強いプレッシャーに負けず旧型に乗り続けているある娘さんは言いました。

「いいじゃないこれ。もうちょっと小さかったらいいんだけど。でもマーチは嫌だし待ってても新型出ないみたいだし、これにしようかな~」

以前ティーダに乗っていたものの、車種廃止になったこととノート e-POWER発売前に車検を迎え、セールス氏からの強いプレッシャーに耐えかねてリーフ(初代の後期型)を買ってしまった、上の娘さんのお母さんは言いました。

「いいじゃないこれ。やっぱり待ってでもこれにすれば良かった。心配で東京に行けないのよね。帰りのことを考えると怖くて遠くへ行けないのよ。行った先に充電器があったとしてもそこで足止めでしょ。常に満充電を意識しなきゃいけないし」

以前シーマに乗っていて、モデル廃止のためやむなくスカイライン ハイブリッドを買った、この話を聞いていたお父さんは言いました。

「出張でレンタカーを借りるときはノート e-POWERを指名しているんだ。いいクルマだろ?今の日産には、古くからの日産ファンが欲しくなる、日本人が買いたくなるクルマがないんだよ。確かに営利企業なんだから利益は出さなきゃならないのでやってることは正しいと思うんだけどさ、でもね~」

こんなことを思っている人はけっこう多いんじゃないでしょうか?

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