故障に気をつけよう!クルマの寿命を短くする運転方法5選
更新日:2024.09.09
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同じタイミングで新車を購入しても、人によってクルマの傷み具合は異なるもの。故障の有無だけでなく、数年後の「ヘタリ感」でも明らかな差が生まれてくる。定期点検やオイル交換などをきっちりしていても差が出てくるのはどうしたわけだろうか。それは、ちょっとした気遣いや操作の違いが、ボディブローのようにクルマに影響を及ぼすからだ。クルマの寿命を削ってしまうような5種類の運転をピックアップ。心当たりがあるならば、気を付けるようにすれば、愛車をご機嫌なコンディションに保つことができるはずだ。
文・山本晋也
文・山本晋也
暖機を考慮しないアクセル操作はエンジンを傷める
まず、エンジンの寿命を左右するのは丁寧な慣らし運転と、暖機の配慮した運用にある。慣らし運転については、かつてほど気にすることはなくなってはいるが、それでも新車の購入直後からアクセルをガンガンに全開にするような粗っぽい乗り方をするとエンジンのおいしいところを使えなくなりがちだ。
いまどきのエンジンは各部の精度も高いので、粗く乗ったからといって壊れることはないが、本来の性能を発揮しきれないことは多分にある。
日常的に気を付けたいのは暖機についての配慮だ。出かける前にエンジンをかけてアイドリングで放置しておくというのは環境対応の面からNG行為となっているため走り出した直後は、各部が冷えた状態になっている。その状態で、いきなりアクセルを大きく踏み込むような運転をするとクリアランスは適正でなく、エンジンオイルの油膜による保護効果も十分ではないため、徐々にエンジンのライフを削ってしまうことになる。
最近のクルマには水温計はなく、インジゲーターで表示することが多いが、せめて水温が低い状態を示す青いランプが消えるまではアクセル開度を控えめにするなど配慮すべきだ。
いまどきのエンジンは各部の精度も高いので、粗く乗ったからといって壊れることはないが、本来の性能を発揮しきれないことは多分にある。
日常的に気を付けたいのは暖機についての配慮だ。出かける前にエンジンをかけてアイドリングで放置しておくというのは環境対応の面からNG行為となっているため走り出した直後は、各部が冷えた状態になっている。その状態で、いきなりアクセルを大きく踏み込むような運転をするとクリアランスは適正でなく、エンジンオイルの油膜による保護効果も十分ではないため、徐々にエンジンのライフを削ってしまうことになる。
最近のクルマには水温計はなく、インジゲーターで表示することが多いが、せめて水温が低い状態を示す青いランプが消えるまではアクセル開度を控えめにするなど配慮すべきだ。
乾いた状態でワイパーを動かすと窓が傷だらけになる
フロントウィンドウが汚れているときに、ウォッシャー液を噴射して、ワイパーを動かすドライバーを時おり見かけるが、この行為はガラス表面にこまかい傷をつけてしまうばかりか、ワイパーゴムも傷めてしまう。非常時ならまだしも日常的に、ウォッシャー液とワイパーでフロントウィンドウを掃除することはやめるべきだ。
またウォッシャー液がボディにかかるとシミになってしまいがち。視界にかかわるフロントウィンドウは濡らしたウエスなどでこまめに拭いて、クリーンな状態を保ちたい。もちろん、泥などがはねてきて前が見えないくらい汚れてしまったときにはガラスに傷がつくことよりもウォッシャー液とワイパーで視界を確保することが優先されるのは当然のことだ。
またウォッシャー液がボディにかかるとシミになってしまいがち。視界にかかわるフロントウィンドウは濡らしたウエスなどでこまめに拭いて、クリーンな状態を保ちたい。もちろん、泥などがはねてきて前が見えないくらい汚れてしまったときにはガラスに傷がつくことよりもウォッシャー液とワイパーで視界を確保することが優先されるのは当然のことだ。
停止状態でハンドルを切る「据え切り」は控えめに
いまどきパワーステアリングが備わっていないクルマを見かけることはほとんどないが、パワーステアリングがあると停止状態でもタイヤをフルロックまで簡単に切ることができる。これを「据え切り」という。
メーカーも据え切りを考慮して耐久性を見ているが、据え切りをするとタイヤやサスペンションブッシュなどに負担がかかるため、長い目で見るとおすすめできる行為ではない。本来であれば微速で動きながらステアリングを操作することがクルマにはやさしい。ただし、車体が大きくなっている昨今では狭い駐車場において据え切りをしないと駐車しづらいケースもあるだろう。
クルマが自動でステアリング操作を行なうパーキングアシストシステムでは据え切りをしているケースも見かけられるので、絶対に禁止というほどではないが、クルマのライフを考えれば、据え切りは控えるという意識を持っておきたい。
メーカーも据え切りを考慮して耐久性を見ているが、据え切りをするとタイヤやサスペンションブッシュなどに負担がかかるため、長い目で見るとおすすめできる行為ではない。本来であれば微速で動きながらステアリングを操作することがクルマにはやさしい。ただし、車体が大きくなっている昨今では狭い駐車場において据え切りをしないと駐車しづらいケースもあるだろう。
クルマが自動でステアリング操作を行なうパーキングアシストシステムでは据え切りをしているケースも見かけられるので、絶対に禁止というほどではないが、クルマのライフを考えれば、据え切りは控えるという意識を持っておきたい。
半クラッチの多用はクラッチの消耗を早くする
MT(マニュアルトランスミッション)に限定の話になるが、クラッチをスムースにつなぐときには半クラッチというテクニックが必要だ。この状態は文字通りクラッチが半分(完全に)つながっていないという意味であり、磨材が滑っているために摩耗が進みやすい。渋滞などで半クラッチを多用しなければいけない状況になることもあるだろうが、半クラッチを使っている時間が長いほどクラッチは傷んでしまう。
クラッチディスクは消耗品なのでいつかは交換が必要になるわけだが、半クラッチをたくさん使っていると、その交換サイクルが短くなってしまう。よほどのチューニングカーでもない限り、クラッチペダルから足を離して、完全につないでいる状態であればクラッチはほとんど傷まないといえる。
実行は難しいが、半クラッチを可能な限り使わないようにすることはメンテナンスコストを下げることにもつながるのだ。
クラッチディスクは消耗品なのでいつかは交換が必要になるわけだが、半クラッチをたくさん使っていると、その交換サイクルが短くなってしまう。よほどのチューニングカーでもない限り、クラッチペダルから足を離して、完全につないでいる状態であればクラッチはほとんど傷まないといえる。
実行は難しいが、半クラッチを可能な限り使わないようにすることはメンテナンスコストを下げることにもつながるのだ。
駐車場で輪留めに勢いよくぶつけて止めるのはNG
コンビニやショッピングモールなどなど出先の駐車場に停める機会は多いだろうが、そのときに気を付けたいのは輪留めに強くタイヤをぶつけて止めることだ。輪留めは事故を防ぐために設けられているものであって、割合に強く作られている。
そのため勢いよくタイヤをぶつけてしまうとアライメントがズレてしまうなどサスペンションに影響が出てしまう。アライメントに異常が生じるとステアリングのセンターがズレてしまったり、場合によってはタイヤが片減りしてしまったりといった問題が出てくる。
ギリギリの位置に駐車する場合には輪留めにタイヤを当てなければいけないこともあるが、その場合でもそっと当てるように止めることで、そうしたサスペンション由来のトラブルを避けることができる。
そのため勢いよくタイヤをぶつけてしまうとアライメントがズレてしまうなどサスペンションに影響が出てしまう。アライメントに異常が生じるとステアリングのセンターがズレてしまったり、場合によってはタイヤが片減りしてしまったりといった問題が出てくる。
ギリギリの位置に駐車する場合には輪留めにタイヤを当てなければいけないこともあるが、その場合でもそっと当てるように止めることで、そうしたサスペンション由来のトラブルを避けることができる。
山本晋也
自動車メディア業界に足を踏みいれて四半世紀。いくつかの自動車雑誌で編集長を務めた後フリーランスへ転身。近年は自動車コミュニケータ、自動車コラムニストとして活動している。ジェンダーフリーを意識した切り口で自動車が持つメカニカルな魅力を伝えることを模索中。