アルファロメオのクアドリフォリオとは何を意味しているのか歴史から知ろう!
更新日:2024.09.09
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イタリアを代表する自動車メーカー、アルファロメオ。その歴史は古く、レースシーンで圧倒的な存在感を示してきたスポーツカーブランドです。そんなアルファロメオの新型SUVステルヴィオやミドルサイズセダンのジュリアには、クアドリフォリオと呼ばれるハイパフォーマンスモデルが存在します。このクアドリフォリオという名前にまつわるヒストリーを紹介しましょう。
文・西山昭智
文・西山昭智
クアドリフォリオとは何を意味している?
クアドリフォリオは、イタリア語で四つ葉のクローバーを意味しています。日本での四つ葉のクローバーといえば、存在自体が希少でなかなか見つからず、見つけた者には幸運が訪れるという意味合いを持っていますが、それはイタリアでも同じこと。そんな幸運のモチーフであるクアドリフォリオがアルファロメオの歴史に登場したのは、1923年のことでした。
当時、優れた技術を持ちながらもレースで良い結果を残せなかったアルファロメオのドライバー、ウーゴ・シボッチが、同年のタルガフローリオというレースで、愛車のアルファロメオ RLのノーズに、真っ白な正方形の白地に描かれた緑色(ヴェルデ)のクアドリフォリオを描いたことが始まりです。
そのクアドリフォリオを掲げたRLは、ウーゴ・シボッチを総合優勝に導き、その後、アルファロメオのレースシーンにおけるシンボルとして使われるようになります。
しかし、タルガフローリオの優勝から数か月後、ウーゴ・シボッチはレース予選中に事故死してしまいます。このときに搭乗していたマシンには、クアドリフォリオが描かれていませんでした。
当時、優れた技術を持ちながらもレースで良い結果を残せなかったアルファロメオのドライバー、ウーゴ・シボッチが、同年のタルガフローリオというレースで、愛車のアルファロメオ RLのノーズに、真っ白な正方形の白地に描かれた緑色(ヴェルデ)のクアドリフォリオを描いたことが始まりです。
そのクアドリフォリオを掲げたRLは、ウーゴ・シボッチを総合優勝に導き、その後、アルファロメオのレースシーンにおけるシンボルとして使われるようになります。
しかし、タルガフローリオの優勝から数か月後、ウーゴ・シボッチはレース予選中に事故死してしまいます。このときに搭乗していたマシンには、クアドリフォリオが描かれていませんでした。
それ以降、アルファロメオでは、すべてのワークスマシンにお守りとしてクアドリフォリオ ヴェルデを描くようになりました。その際、彼の死を悼んで白い正方形は三角形へとフォルムを変えています。
1925年にアルファロメオがワールドチャンピオンに輝いたとき、その栄光をもたらした傑作マシンのP2エンジンフードにも、緑色のクアドリフォリオが燦然と輝いていました。
大戦後、F1世界選手権が1950年に開幕。1950年度は、ティーポ158でニーノ・ファリーナが、翌1951年は、ティーポ159(アルフェッタ)で
ファン・マヌエル・ファンジオが、ワールドチャンピオンに輝きます。とのときのマシンには、コクピット付近にクアドリフォリオが描かれていました。
1925年にアルファロメオがワールドチャンピオンに輝いたとき、その栄光をもたらした傑作マシンのP2エンジンフードにも、緑色のクアドリフォリオが燦然と輝いていました。
大戦後、F1世界選手権が1950年に開幕。1950年度は、ティーポ158でニーノ・ファリーナが、翌1951年は、ティーポ159(アルフェッタ)で
ファン・マヌエル・ファンジオが、ワールドチャンピオンに輝きます。とのときのマシンには、コクピット付近にクアドリフォリオが描かれていました。
アルファロメオのクアドロフォリオとは象徴となるヴェルデとオーロの2種
アルファロメオレーシングの象徴となっていたクアドリフォリオ ヴェルデが、市販車でも使われるようになります。
といってもクアドリフォリオが描かれていたのは、ツーリングカーレースのホモロゲーション用に1963年に発売されたジュリア TIスーパーや、1965年に登場したジュリア スプリントGTAというレースにゆかりのあるスペシャルモデルだけでした。
1980年代になると、2つのクアドリフォリオがマーティングのために登場します。ひとつはスポーツモデルのクアドリフォリオ ヴェルデ。そしてもうひとつは、よりラグジュアリーな装備を採用したクアドリフォリオ オーロ(金)で、アルフェッタやアルファ6、33、90などにラインナップされていました。
といってもクアドリフォリオが描かれていたのは、ツーリングカーレースのホモロゲーション用に1963年に発売されたジュリア TIスーパーや、1965年に登場したジュリア スプリントGTAというレースにゆかりのあるスペシャルモデルだけでした。
1980年代になると、2つのクアドリフォリオがマーティングのために登場します。ひとつはスポーツモデルのクアドリフォリオ ヴェルデ。そしてもうひとつは、よりラグジュアリーな装備を採用したクアドリフォリオ オーロ(金)で、アルフェッタやアルファ6、33、90などにラインナップされていました。
クアドリフォリオとは21世紀へと受け継がれるアルファロメオの伝統
このクアドリフォリオは1990年代になっても受け継がれ、日本ではコンパクトハッチバックの145クアドリフォリオがブレイク。またフラッグシップセダンの164にもクアドリフォリオが人気を集めました。
そして21世紀を迎えたいま、満を持して新しいクアドリフォリオが登場しました。新型SUV ステルビオと、アッパーミドルクラスセダンのジュリアに用意されるクアドリフォリオは、ハイパフォーマンスエンジンに最新のテクノロジーを注ぎ込んだフラッグシップモデルです。
かつてアルファロメオのワークスマシンにのみ許された幸運のシンボル。それがクアドリフォリオの正体でした。その伝統は、現在のF1(アルファロメオ・ザウバーF1)にも受け継がれると同時に、市販モデルのフラッグシップとして存在しています。
そして21世紀を迎えたいま、満を持して新しいクアドリフォリオが登場しました。新型SUV ステルビオと、アッパーミドルクラスセダンのジュリアに用意されるクアドリフォリオは、ハイパフォーマンスエンジンに最新のテクノロジーを注ぎ込んだフラッグシップモデルです。
かつてアルファロメオのワークスマシンにのみ許された幸運のシンボル。それがクアドリフォリオの正体でした。その伝統は、現在のF1(アルファロメオ・ザウバーF1)にも受け継がれると同時に、市販モデルのフラッグシップとして存在しています。
西山昭智
大学卒業後自動車雑誌の編集部へ入社。アメリカ車を皮切りに輸入中古車やスーパーカー専門誌の編集部を経て独立。現在も紙媒体の自動車雑誌で編集および執筆を行なっている。正規販売ディーラーや中古車専門店などに取材を行なうことが多く、現場でしか聞けない業界の裏話的なものも取り扱い中。好きな車はフランス車。