ドイツに飽きたら、フランスのプジョーはどうですか?

日本で見かける欧州車といえば、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディなど、ドイツ車が圧倒的。そんななか、フランス車のプジョーは、数的にはドイツ車に劣るものの、独自の存在感を放っています。ドイツ車とは一線を画しているプジョーは、どのような特徴を持っているのでしょうか。

文・わんわんエンジニア

Chapter
プジョーはどんなメーカー?
プジョーの強みとは?
プジョーの弱みとは?
プジョーに対する日本人のイメージは?

プジョーはどんなメーカー?

プジョー エンブレム

プジョーの歴史をひも解くと、1810年頃の金属製造業までさかのぼることができます。その後、1882年に自転車製造、1889年には自動車製造を始め、世界最古の自動車量産メーカーの一つに数えられます。

昔からモータースポーツにも積極的に参加し、1913年にはアメリカのインディ500で優勝するなど、その性能や信頼性を証明しつつ、フランスを代表する自動車メーカーへと成長しました。

プジョーの特徴は、「ライオンのエンブレム」と「ネコ足」ではないでしょうか。

ライオンをシンボルにしたのは、百獣の王のライオンのイメージが、ルーツである金属製品の刃の強靭さや切れの良さを象徴し、また自動車メーカーとしてトップブランドを目指すという意味合いがあるといわれています。

一方、通称「ネコ足」と呼ばれる、独自設計のサスペンションとショックアブソーバーは、石畳の多いフランスで、ネコのようにしなやかで、吸い付くような足回りを実現しているのが特徴です。

プジョーの強みとは?

プジョー 308 SW

近年のプジョーが採用している切れ長のヘッドライトは、「ネコ目」と表され、精悍なフロントフェイスを形作っています。ラインナップは、小型~中型車に限定されるため、デザインは、スポーティなコンパクトカーというイメージに統一されています。

技術的な最大の特徴は、しなやかさと良好な乗り心地を両立した上質な走りです。しなやかさは、前述したネコ足であり、良好な乗り心地はプジョー特有のソフトでフィット感の強いシートによるものです。

フランスには、ドイツのようなアウトバーンはありませんが、石畳のような荒れた路面が多く、フランス車は、実用域の乗り心地を重視したチューニングがされています。

燃費に関しては、欧州車全般に言えることですが、実燃費、高速燃費が優れています。一方、日本のような渋滞路では、日本車に比べると劣ってしまいます。

プジョーの弱みとは?

プジョー 308

外観がスタイリッシュな割には、インテリアは合理的で、飾り気なくシンプルなことが多いです。高級感は望めませんが、最近はかなり改良されているようです。

プジョーに対する日本人のイメージは?

プジョー 3008

日本で「欧州車といえばどの国のクルマをイメージしますか?」と問われれば、"ドイツ"と答える人が圧倒的に多いでしょう。プジョーは人気度や知名度では対抗できません。その理由は、2つあります。

1つは、日本人が求める外国車は高級車であり、たとえ高くてもブランド力のあるメルセデス・ベンツやBMW、アウディが選ばれること。2つ目は、大衆車を選ぶなら、わざわざ高い外国車を選ぶ必要がないほど国産ラインナップが充実していること。このように、コンパクトカー中心のプジョーは、日本市場では難しい立ち位置になってしまっています。

ただし、クルマ好きな人にとっては過去にモータースポーツで活躍した実績から、スポーティなイメージ。一方でモータースポーツに明るくない人にとっては、街乗りのオシャレなイメージがあるようです。

プジョーは、ドイツ車のように先進技術をアピールし、積極的に採用するといったことを、ほとんどしません。しかし、実車にふれてみると、性能的に劣っている印象は決して受けません。それは車としての基本性能がしっかりしているからでしょう。

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文・わんわんエンジニア
某自動車メーカーで30年以上、エンジンの研究開発に携わってきた経験を持ち、古いエンジンはもちろん最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。EVや燃料電池が普及する一方で、ガソリンエンジンの熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ること。