BTCCとは?イギリスの伝統あるカーレースと、参加車両も紹介

BMW BTCC

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イギリスで熱狂的な支持を得ているツーリングカーレースが「BTCC」です。歴史と伝統のある人気のレースであり、活躍するレーシングカーのベース車両には、私たちに馴染み深い日本車や、ヨーロッパで人気の車種が使われています。今回は、2018年のBTCCで活躍しているクルマを、いくつか紹介しましょう。

文・編集部
Chapter
BTCCとは
BTCCで活躍する参加車両には日本車も!
BMW 125i Mスポーツ
シビック タイプR(FK2/FK8)
メルセデス・ベンツ Aクラス
スバル レヴォーグ GT
アルファ ロメオ ジュリエッタ
フォード フォーカス RS

BTCCとは

2018年で60周年を迎えるBTCC(British Touring Car Championship)は、1958年にイギリスサルーンカー選手権として、シリーズが開始された伝統あるレースです。

もともとは、いくつかのクラス分けされたサルーンカーで覇権が争われてきたBTCCですが、1990年から排気量を統一した「2.0L フォーミュラ」規定となり、2001年には「BTCツーリング」、2007年以降は、FIA公認の「スーパー2000」と、時代に合わせてレギュレーションが変更されています。

2018年現在のBTCCに投入される車両は、2011年から導入された「NGTC(Next Generation Touring Car)」という規格に合致したもので、エントラントはブレーキ、サスペンション、トランスミッション、ターボなど、多くのコンポーネントを共通化しています。

これは、車両開発の低コスト化や性能均衡化を強く意識したもので、毎レース、カラフルなレーシングカーがぶつかりながら熾烈なバトルを繰り広げる激戦で人気となっています。

また高価なスーパーカーではなく、馴染み深いファミリーカー等をベースとすることも人気の理由です。

では、BTCCで活躍しているレーシングカーをいくつかピックアップしてみましょう。

BTCCで活躍する参加車両には日本車も!

※画像は全てベース車両

BMW 125i Mスポーツ

さまざまなカテゴリーのモータースポーツで活躍しているBMWがBTCCに投入する車両は、125i Mスポーツです。

数年前までは320iをベースにしていましたが、2013年から125i Mに変更。2017年シーズンは、WSRチームがコンストラクターズタイトルを獲得しています。

エントリーモデルという位置付けのコンパクトな1シリーズではありますが、BTCCマシンはブリスターフェンダーと大きなリアウイングで、迫力あるスタリングとなっています。

シビック タイプR(FK2/FK8)

モータースポーツイメージの強いホンダ車も、古くからBTCCで活躍しています。かつてはアコードやインテグラもベースカーとして活躍しましたが、現在はシビック タイプRを使用しています。

2018年は、ホンダレーシングと関係の深いチーム ダイナミクスから、新型シビックタイプR(FK8)を投入。2018年5月14日現在、ダン・カムミッシュがドライバーランキング7位に付けています。

新型は市販モデルでもかなりアグレッシブなデザインですが、BTCC参戦用のレーシングカーは大きく張り出したワイドフェンダーとリアウイングが装着され、さらに戦闘的なスタイルとなっています。

メルセデス・ベンツ Aクラス

メルセデス・ベンツは、Aクラスのマシンで参戦。Aクラスはコンパクトながらスポーティなスタイリングで、都会的な印象ですが、BTCCのマシンはアグレッシブで、存在感が抜群にあります。

スバル レヴォーグ GT

2015年にチームBMRがフォルクス ワーゲンと関係終了になるのを受け、新たに2016年からスバルUKの支援のもとに参戦することを発表。なんとそのベース車両はインプレッサやWRXではなく、レヴォーグでした。

ツーリングワゴンのレーシングカーに関しては、BTCCでは1994年にボルボ 850エステートが登場したことがありましたが、前後重量配分で不利になるなど戦闘力不足が露呈し、結果を残せずセダンに移行したという経緯があり、ツーリングワゴンはレースに不向きであるというのは業界の常識となっていました。

しかし2017年、チームBMRは、このレヴォーグで見事BTCCタイトルを獲得したのです。空力的には若干有利ながら、大柄なボディはシビックやBMWなど他のコンパクトな車両と比べて、明らかに不利。にもかかわらず、それをはねのける見事な活躍で、栄冠を勝ち取りました。

こうしてレヴォーグは、史上初めて成功したツーリングワゴンとして、BTCCの歴史に新たな1ページを刻み込みました。

アルファ ロメオ ジュリエッタ

2007年以前に156で参戦していたものの、それ以降はBTCCの舞台から姿を消していたアルファ ロメオですが、2018年、ハンディ・モータースポーツがジュリエッタを投入し、アルファ ロメオの名前がBTCCにカムバックすることになりました。

2018年BTCC開幕戦のレース3を3位で終えるという、好スタートを切ったアルファロメオの復帰に、ますます活躍が期待されます。

フォード フォーカス RS

フォード フォーカスはBTCCの代表車種ともいえる1台です。実績のあるフォーカスは、2018年に新モデル「RS」を導入し、ブレイクが期待されています。


ここで紹介した車種以外にも、トヨタ アベンシス、ヴォグゾール アストラ、アウディ A3といったクルマもBTCCで活躍しています。今年はどんな面白いレースを展開してくれるのか、そして日本車勢の活躍はあるのか、楽しみですね。

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