生誕25周年。未来を見据える 横浜ベイブリッジ

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いつもはブルーにライトアップされる横浜ベイブリッジが、今、ひときわ華やかに、ピンクに照らし出されていることにお気付きだろうか。このピンクのライトアップは、平成元年9月27日に開通した横浜ベイブリッジの25周年を記念した特別色で、年末年始を挟んで平成27年1月4日まで実施される予定である。

text:ahead編集長・若林葉子 [aheadアーカイブス vol.141 2014年8月号]
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生誕25周年。未来を見据える 横浜ベイブリッジ

生誕25周年。未来を見据える 横浜ベイブリッジ

完成当時、日本最長を誇った斜張橋の美しい佇まいは、今ではすっかり横浜のシンボルとして定着している。ベイブリッジのない横浜など、もはや誰も想像できないだろう。

横浜ベイブリッジを管理する首都高では、25周年を記念するとともに、未来へ目を向け、昨年度(平成25年度)から平成34年度の10年間をかけて橋の全面的な塗装塗替えを計画している。

首都高 神奈川管理局 保全管理課に話を聞いて驚いたのだが、塗装塗替えの第一段階は、まず主塔のゴンドラを作ることから、なのだそうだ。しかも1種類ではない。主塔の4面のうち、ケーブルの張られていない面と、張られている面ではゴンドラの形状も異なる。

またケーブルが張られている面で使われるゴンドラは、揺れを防ぐために強力な磁石で主塔にぴったりと接着する仕組みと聞き、さらに驚いた。ゴンドラを柱に接着する磁石なんて、話が壮大すぎてイメージが沸かない。しかし、塗替えと一言で言っても、大変な労力が必要なのだということはよく分かった。

そして塗替えの前には、現在の塗装を剥がす作業が待っている。実はこれが一番、神経を使う工程の一つかもしれない。というもの、剥がした塗装のカケラひとつ、落としてしまうなんてことがあってはならないからだ。「とにかく細心の注意を払って、利用する方々の安全第一で工事を進めていく所存です」 という言葉には重みがある。

10年がかりという計画はもちろん計算あってのことだが、実際に、例えば1時間でどのくらい、1日でどのくらい作業が進むかなどは始まってみなければ分からないという。

塗替え工事はこの秋から始まる。足場の設置などにより、しばらくは景観が変わってしまうかもしれないが、この工事に関わる人たちに想いを寄せ、滞り無く塗替え工事が進むことを祈りたい。

本年は鶴見つばさ橋も20周年を迎える。横浜ベイブリッジとともに、各イベント時には点灯時間が日の出まで延長されるので、たまには思い切って夜更かししてみてはどうだろう。

●「横浜ベイブリッジ特別ライトアップ」 www.shutoko.co.jp/company/press/h26/data/07/15_baybridge/
●「横浜ベイブリッジの塗装塗替えをはじめます」 www.shutoko.jp/news/2014/data/02/28_yokohamabaybridge/

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。

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