ディーラーでカフェレーサーをオーダーする時代

アヘッド カフェレーサー

※この記事には広告が含まれます

今、バイクはネオ・クラシックがブームだ。ロンドンから発祥したロッカーズやモッズ、日本でいったらクールスといった不良に憧れていた時代があった世代にとっては、甘酸っぱい懐かしさがこみ上げてくるのではないだろうか。カフェレーサー、チョッパー、トラックレーサー、ストリートファイターなど、ストリートから発祥したカスタム文化も、それによって復活の兆しを見せ始めている。

text:サトウマキ [aheadアーカイブス vol.160 2016年3月号]
Chapter
ディーラーでカフェレーサーをオーダーする時代

ディーラーでカフェレーサーをオーダーする時代

BMWのR nine T、Ducatiのスクランブラー、さらに、トライアンフの新しいボンネビルシリーズなど、トラディショナルながらもシンプルなスタイリングのモデルが続々と登場している。

これらの共通するところは、新車でありながらも、カスタムをする余地が残されているということ。そのままでも充分に楽しめるのだが、それから先の領域にまで踏み込みたくなる魅力に溢れているのだ。

そもそも、仮面ライダーやロッカーズに影響を受けてライダーになった私にとって、カフェレーサーは、いつかは乗りたい憧れだった。しかし、どこから手をつけて何をすればああなるのかが、全く解らない。ビルダーに行くにしても素人には敷居が高く感じられ、憧れは憧れのままとなっていた。

だが、その様子が変わりつつあり、ある意味現実味をおびてきた。

というのも、スクランブラーやボンネビルシリーズは、見た目のカスタマイズが楽しめる“純正”のパーツがたくさん用意されているのだ。これなら、パーツ選びに翻弄されなくとも、ディーラーでそれなりのカスタムが簡単にできてしまう、ということなのだ。

先日発表された、スクランブラーとイタリア インディペンデントとのコラボレーション限定モデルは、痺れるほどスタイリッシュでカッコいいカフェレーサースタイルに仕上げられていた。

残念ながらこの限定モデルのパーツは発売されないのだが、ディーラーに相談すれば、近いところまでは仕上げられるハズ。大好きなファッションに身を包んで、ストリートを流せるバイクがあってもいい。400ccのスクランブラーSixty2を眺めながらも、妄想が止まらなくなってしまった。

峠やサーキットを走るのも楽しいけれど、それとは“別腹”。ライフスタイルによりそった楽しみ方もアリなのだ。古き良き時代のように、そんなおしゃれなライダーでストリートが溢れかえる日が、近い将来やってくるのかもしれない。
▶︎ドゥカティ「スクランブラー」の、イタリアのライフスタイル・ブランド「イタリア インディペント」とのコラボレーションモデル。カフェ・レーサーをテーマにカスタマイズされた。ナイトカッパー(茶色)のアクセントが特徴的だ。

●DUCATI Scrambler(限定モデル)
車両本体価格:¥1,477,000(税込)
排気量:803cc
最高出力:54kW(73ps)/8,250rpm
最大トルク:67Nm(6.8kgm)/5,750rpm
●Triumph・Bonneville Street Twin
車両本体価格:¥999,500(税込)
排気量:900cc
最高出力:40.5kW(55ps)/5,900rpm
最大トルク:80Nm/3,230rpm
●BMW・R nine T
車両本体価格:¥1,925,000(税込)
排気量:1,169cc
最高出力:81kW(110ps)/7,550rpm
最大トルク:119Nm/6,000rpm

------------------------------------------
text:サトウマキ/Maki Sato
ファッション専門誌からバイク専門誌の編集部に転職した異例の経歴を持つ。現在はフリーランスのエディター&ライター。30代でバイクの免許を取得した。遅咲きながら、バイクへの情熱は人一倍、勉強熱心で努力家。ライディングの美しさには定評がある。
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細