BBS鍛造ホイールは何故高い?理由解明のためBBSジャパン本社工場へ潜入。
更新日:2024.09.09
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モノはいいけど、値段が高い・・・。前回のユーザーアンケートでも、既存ユーザーですら価格で悩む・・・。
BBS鍛造ホイールは、決して安いものではないことは多くのユーザーに知られています。しかし、他社のアルミホイールと何が違うのでしょうか?CarMe編集部では疑問が生まれました。
それを確かめるべく、製造工場に潜入しその実態に迫ります。
高い理由は確かに存在しました。
BBS鍛造ホイールは、決して安いものではないことは多くのユーザーに知られています。しかし、他社のアルミホイールと何が違うのでしょうか?CarMe編集部では疑問が生まれました。
それを確かめるべく、製造工場に潜入しその実態に迫ります。
高い理由は確かに存在しました。
いざ富山へ!
BBSジャパンの鍛造ホイールは富山県にある本社工場で作られます。
実は富山は、古くからアルミ精錬工業において優位性のある土壌だそうです。
聞くところによると、アルミ精錬に必要なものは、「水と電気」だそうで、
富山には豊潤な水資源、黒部ダムの水力発電があり、その役目を担ってきました。
さらには、海運にも適していることから、BBSジャパン以外にも多くのアルミ関連企業が軒を連ねているのですね。
実は富山は、古くからアルミ精錬工業において優位性のある土壌だそうです。
聞くところによると、アルミ精錬に必要なものは、「水と電気」だそうで、
富山には豊潤な水資源、黒部ダムの水力発電があり、その役目を担ってきました。
さらには、海運にも適していることから、BBSジャパン以外にも多くのアルミ関連企業が軒を連ねているのですね。
市販品もレース用も全て同じ製造過程
早速、一つ目の「高い理由」がわかりました。
BBSジャパンの鍛造ホイールはアフター市販品も自動車メーカーOEM品も、そしてレーシングカー用もすべて、富山の本社工場で作られます。
驚くことに、同じ素材、同じライン、同じスタッフによって製造されるわけです。
つまりのところ、レーシングカー用と同等のクオリティが一般乗用車で装着できることになります。
BBSジャパンの鍛造ホイールはアフター市販品も自動車メーカーOEM品も、そしてレーシングカー用もすべて、富山の本社工場で作られます。
驚くことに、同じ素材、同じライン、同じスタッフによって製造されるわけです。
つまりのところ、レーシングカー用と同等のクオリティが一般乗用車で装着できることになります。
圧巻の迫力「鍛造」
素材の円柱型のアルミの塊(アルミビレットと呼ぶ)が、
鍛造ホイールへと生まれ変わるまでには、大まかに9つの工程があり、最初に行われるのが鍛造です。
鍛造とは、金属を圧縮して成型していくことを言います。
実際には5000t以上の(サイズにより異なる)圧力でプレスをして成型するのですが、1回では完了しません。
3回、ホイールのサイズや仕様によっては4回、5回となることもあります。
鍛造ホイールへと生まれ変わるまでには、大まかに9つの工程があり、最初に行われるのが鍛造です。
鍛造とは、金属を圧縮して成型していくことを言います。
実際には5000t以上の(サイズにより異なる)圧力でプレスをして成型するのですが、1回では完了しません。
3回、ホイールのサイズや仕様によっては4回、5回となることもあります。
結果、アルミ合金の内部が強度の高い鍛造組織へと変化していきます。
編集部の想像以上に時間のかかる工程であり、ホイール1本づつプレスしていくので、正直気が遠くなります(笑)
1日でプレスできる数は有限。必然的に末端価格は上がりますよね。
では、スライド写真で工程を追ってみましょう。
編集部の想像以上に時間のかかる工程であり、ホイール1本づつプレスしていくので、正直気が遠くなります(笑)
1日でプレスできる数は有限。必然的に末端価格は上がりますよね。
では、スライド写真で工程を追ってみましょう。
さらなる強度を求め熱処理へ
お次は9時間を要する熱処理工程です。アルミ合金を構成する金属同士の結合を高め、本来の粘り強さを引き出すために行われる工程です。スピニングされたホイールは約500℃まで加熱され、そのまま時間をかけて熱を加えられます。
その後、熱々のホイールは、悲鳴のような音を立てながら水の中へと沈められ、急冷されます。
その後、材料強度を高めるための時硬工程へ。本来、数十日ほどかけて、常温で自然時効を施すのですが、時間と場所の問題からそれを専用の窯で人工的に行います。約200℃でさらに加熱。これで強度がもっと高まります。
その工程を経たホイールは1本ずつすべて、硬度測定されます。製品にはまだほど遠い段階ながら、ここで基準を満たさないもの(ほとんどないですが)は除外されます。
その後、材料強度を高めるための時硬工程へ。本来、数十日ほどかけて、常温で自然時効を施すのですが、時間と場所の問題からそれを専用の窯で人工的に行います。約200℃でさらに加熱。これで強度がもっと高まります。
その工程を経たホイールは1本ずつすべて、硬度測定されます。製品にはまだほど遠い段階ながら、ここで基準を満たさないもの(ほとんどないですが)は除外されます。
細かい部分は手作業でカバー
アルミの塊から、ホイールらしくなってきたところで、
スポーク部分やエアバルブ、ボルト穴など、開口部が機械加工によって開けられます。
そのままキズやバリが処理され、手作業による磨きが行われる中間仕上げ工程となります。
スポーク部分やエアバルブ、ボルト穴など、開口部が機械加工によって開けられます。
そのままキズやバリが処理され、手作業による磨きが行われる中間仕上げ工程となります。
ここでも、金属表面の硬度を高めるショットピーニングによる加工などが施されます。そして、それらの工程が終了すると、次は塗装工程です。
塗装、そして出荷まで
塗装工場へと運ばれたホイールは、仕様などに応じた塗装、組み立てが行われますが、色の種類は30~40種、光輝ものと呼ばれるポリッシュ、ダイヤモンドカットなどのメニューも豊富にあるため、手作業が多くなります。
そもそも、塗装も前処理から始まり、縁のカバーリングを目的に塗るエッジコート、焼き付け後に樹脂化する粉体塗装、クリアなどの溶剤塗装があり、またそれぞれの工程が複数の作業、工程を必要とするため、かなりの時間と手間を要します。BBSホイールはクリア度が高いことでも知られていますが、それもこの手間の掛かる工程があってこそなのです。
また、2ピースなどのホイールはこの段階で組み立てられます。
塗装が終了してもまだ終わりではありません。
ここでもまた、人の目と手による入念な検査が行われ、それをクリアして初めて、製品となることができるのです。
文字数の関係で、かなり端折っていますが、工程はこれ以上に細かく、入念です。
ここでもまた、人の目と手による入念な検査が行われ、それをクリアして初めて、製品となることができるのです。
文字数の関係で、かなり端折っていますが、工程はこれ以上に細かく、入念です。
視察を終えて
BBS鍛造ホイール1本が完成するまでは、早くても2週間以上を要するのこと。
それだけの手間が性能になり、結果購入価格に反映されると考えられます。
事実として、他のアルミホイールより高価ではありますが、
こだわりや技術を加味すれば、割安感を感じることはできるのではないでしょうか?
価値観は人それぞれとしても、私たち編集部としては、
圧倒的なクオリティには、理由があることを現場で納得できました。
これぞ「BBS鍛造ホイール」です。
それだけの手間が性能になり、結果購入価格に反映されると考えられます。
事実として、他のアルミホイールより高価ではありますが、
こだわりや技術を加味すれば、割安感を感じることはできるのではないでしょうか?
価値観は人それぞれとしても、私たち編集部としては、
圧倒的なクオリティには、理由があることを現場で納得できました。
これぞ「BBS鍛造ホイール」です。