ベントレー コンチネンタルGT、よりオーセンティックなプロポーションをまとったニューモデルがジャパンプレミア

ベントレー コンチネンタルGT 発表会

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2017年9月のフランクフルト・モーターショーにて世界初公開されたベントレー新型コンチネンタルGTだが、年の瀬も押し迫った12月19日、東京都内においてジャパンプレミアが執り行われることになった。

文・武田 公実

武田 公実|たけだ ひろみ

かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッドで営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、クラシックカー専門店などで勤務ののち、自動車ライターおよびイタリア語翻訳者として活動。また「東京コンクール・デレガンス」、「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントにも参画したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム」ではキュレーションを担当している。

武田 公実
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ベントレー・コンチネンタルGT、よりオーセンティックなプロポーションをまとったニューモデルがジャパンプレミア

ベントレー・コンチネンタルGT、よりオーセンティックなプロポーションをまとったニューモデルがジャパンプレミア

2003年にデビュー、名門ベントレーの歴史を大きく塗り替える成功作となった初代から数えて三代目となるコンチネンタルGTは、一見したところ従来型と大きく変わらないようにも映るが、それは伝統的なボディデザインを重要視するベントレーの方針によるもの。その中身は飛躍的にリニューアルされている。

まずは車体の根幹をなすアーキテクチャーが初代・二代目と踏襲されたFF由来の4WD用から、FR由来の4WD用へと刷新されたことが重要なトピック。

これによって操縦性がよりスポーツ指向になった上に、最新テクノロジーの導入で剛性アップと軽量化にも成功。初めてトラックリッド以外をすべてアルミ製としたというボディも相まって、85kgの軽量化にも成功したという。
パワーユニットは先代と同じW型12気筒6リッターツインターボを踏襲するものの、ベンテイガと同系となる最新世代のものにアップデート。最高出力は先代の高性能版コンチネンタルGT スピードにも匹敵する635ps、最大トルクも先代840Nmから900Nmに向上した。

そしてベントレーでは初の8速デュアルクラッチ式シーケンシャル変速機との組み合わせで0~100km/h発進加速3.7秒/最高速度333km/hという、まさしくスーパーカー並みのハイパフォーマンスカーとなった。

その一方で気筒休止やアイドルストップ機構の採用により、二代目から設定されたV8エンジン搭載モデル並みの低燃費を実現している。
ベントレーの伝統である、天然素材がふんだんに使用されたインテリアは、従来型にもまして卓越した職人技を生かしたアート的空間へと進化。高級時計やレザーワークの技術を生かした、自動車としては唯一無二のものとなった。

加えてベントレー初となるフル液晶メーターの採用や、ダッシュボート中央部に「ローテーションディスプレー」と名付けた回転式パネルをオプション装備可能とするなど、当代最新のラグジュアリーカーとしての資質は充分という以上のものとなっているのだ。
しかし、クラシック・ベントレーを敬愛してやまない筆者にとって何よりも魅力的に感じられたのは、よりオーセンティックなプロポーションになったことである。

スポーティな操縦性を得るために、FR由来のアーキテクチャーを採用。結果としてフロントアクスルを前方に135mm移動させたのだが、このロングノーズのプロポーションは歴代コンチネンタルGTがデザイン上のモチーフとし、この発表会場でも展示されていたベントレーの歴史的名作Rタイプ コンチネンタル(1952~1955年)」により近い。
航空機技術から導入されたスーパーフォーミング工法のアルミパネルで近未来的なディテールを与えられつつも、クラシカルな極めて美しいスタイリングを体現しているのだ。
これまでの超高性能・超高級GTカーとしての特質はそのまま、スポーツカー、あるいはスーパーカーとしての資質も得ることになった新型コンチネンタルGT。日本での販売価格は2,530万円で、2018年秋からの納車開始となる。

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