かつて多くの車に装備されていたコーナリングランプ…減少している理由とは?

コーナリングランプ

※この記事には広告が含まれます

ちょっと前のミドルクラス以上のセダンに、装備されていることが多かった「コーナリングランプ」。ウィンカーと連動して側方を照らすライトでしたが、最近の車にはあまり装備されていないようです。なぜコーナリングランプは減少しているのでしょうか?
Chapter
コーナリングランプとは?
コーナリングランプの保安基準は?
側方照射灯の新基準を設定!
最近、減っているのはなぜ?

コーナリングランプとは?

コーナリングランプは、側方照射灯ともいい、夜間、交差点などでの右左折の際、ウィンカーに連動して車両の進行方向にあたる側方(横側)を照らし、見えやすくするための補助灯。

すれ違い用前照灯(ロービーム)、もしくは走行用前照灯(ハイビーム)のどちらかを点灯させているときに、ウィンカーを操作することで、ランプが点灯する仕組みになっています。

ドライバーの死角を減らす目的で、ミドルクラス〜アッパークラスの車両で採用が始まりました。夜間、街灯の少ない地域の交差点や、縦列駐車、車庫入れなどで、その存在感が際立ちます。

コーナリングランプの保安基準は?

コーナリングランプには保安基準が定められています。

<作動について>
方向指示器が作動している場合に限り、当該方向指示器が方向を指示している側のもののみが点灯する構造であること。また、取り付け部より40mから先の地面を照射しないものであり、かつ取り付け部より後方の地面、左側に備えるものにあっては取付部より右方の地面、右側に備えるものにあっては取付部より左方の地面を照射しないものであること。

<灯火の色>
平成17.12.31 以前の製作車⇨白色または淡黄色であり、そのすべてが同一で点減しないこと。
平成18.1.1 以降の製作車⇨白色、点減しないこと。

<位置>
照明部の上縁の高さが、すれ違い用前照灯(ロービーム)より低いこと。
平成21.3.31 以前の製作車⇨照明部の最前縁は自動車の前端から2.5m以内
平成21.3.1 以降の製作車⇨照明部の上縁の高さが地上0.9m以下、下縁の高さが地上0.25m以上

<取付個数>
両側面の前部に1個ずつ

<光度>
5,000cd以下

側方照射灯の新基準を設定!

側方照射灯に関する保安基準が平成14年に改定されたことで、日本国内でAFS(アダプティブ・フロントライティング・システム)の採用が認可されました。

配光可変型前照灯システムとも呼ばれるもので、ハンドル操作に連動してヘッドライトの向きを変え、進行方向を照らします。夜間の走行を補助するこのシステムは、日本の小松製作所が量産化に成功したものですが、現在は国内外を問わず、ミドルクラス以上の車両に採用されるようになっています。

また、2012年には、自動車の低速走行時に側方の視認性を向上させるための照射灯として、ドアミラー下の装備も認可されることになりました。


さて、かつてミドルクラス以上の上級グレードに装備されることが多かったコーナリングランプですが、最近はだいぶん減ってきています。それはなぜでしょうか?

最近、減っているのはなぜ?

減っている理由は大きく、”ヘッドライトの性能が上がり光が左右まで届くようになった”、”HIDの登場やレンズの高級化などによるコストカット”、”コーナリングランプに代わる新機構・新機能が急増”の3つだと思われます。

なかでも、コーナリングランプが減っている大きな理由に、AFS(アダプティブ・フロントライティング・システム)を備えた車が普及しているということがあります。

このシステムは夜間、コーナリング時において、ハンドルの操舵方向にヘッドライトの光軸を向けることができるもので、コーナリングランプよりも正確に照らしたい部分にライトを照射してくれます。

大概キセノンランプやLEDなど明るいヘッドライトとともにセットされるので、夜間走行の多い、とくに街灯などが少ない場所の走行が多いドライバーには、とても便利な装備でしょう。

【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細